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プッシュアップ(腕立て伏せ)の魅力

強くてかっこいいヒーローはみんなやってるものといえばなんでしょう。そう、ステロイド、じゃなくてプッシュアップ(腕立て伏せ)です。

孫悟空も大山倍達もグラップラー刃牙もロッキーもブルース・リーも腕立て伏せでトレーニングしています。まさにど定番のトレーニングです。

自粛期間にジムに行けず、腕立て伏せをしていた方も多いのではないでしょうか?もちろん、いま流行りのエクササイズではありません。古臭いイメージだったり、部活のしごきで使われていたことも多く、あまりいいイメージをお持ちでない方もいるかと思います。

トレーニング中級者くらいになるとベンチプレスの下位互換として軽視したりしていませんか?

しかしながら、これだけ長らくの間行われてきたのには理由は必ずあるはずです。温故知新。

実は良いトレーニングなプッシュアップ

パンダジムではスクワットを激推ししてますが、当然スクワット以外のトレーニングもできます。

プッシュアップはトレーニングレベルに関わらず有用なエクササイズです。ストリクトフォームで行うプッシュアップは大胸筋、三角筋、上腕三頭筋といったプッシュ動作で鍛えられる筋群だけではなく、腹直筋や大腿直筋も姿勢保持のために刺激されます。プランクが十分に行えるなら体幹トレとしてプッシュアップを行うことも有効です。

昔、筋肉番付でやっていたようなよくわからないヘコヘコした腕立てにはあまり意味がないですが、しっかりとストリクトにやる腕立て伏せは体幹トレにも効果的。

また、プッシュアップは肩の健康のためにも有用です。ベンチプレスやサイドレイズで肩に悩みを抱えるトレーニーは少なくありません。肩の違和感があるなら、ベンチプレスをお休みして腕立て伏せに変えるのもアリ。肩甲骨の外転を加える事で前鋸筋にも刺激が入ります。

プッシュアップが効果的なエクササイズである理由

プッシュアップを私が推す理由は下記の4つが大きいです。それぞれ解説してみようと思います。

①肩甲骨が固定されない

ベンチプレスのように背中を押し付けられることがないため、肩甲骨の動きを出すのがスムーズです。つまりhogehoge

②腹直筋など体幹部も刺激できる

プランク同様の負荷方向で体幹部にも負荷を掛けることができます。プランクが行える筋力があるなら上肢も一緒に鍛えちゃいましょう。

③場所を選ばない

一畳ほどのスペースがあれば器具も何も必要ありません。なんなら屋外でもできます。場所も時間も選ばず手軽にできるトレーニングとしてプッシュアップに勝るものはありません。

④バリエーションが豊富

実はプッシュアップにはバリエーションが多いです。手幅を変える事で刺激できる筋肉が変化しますし、左右に動いたり脚を引き寄せたり様々なバリエーションで刺激を変えられるのも大きな魅力でしょう。

プッシュアップの難しさ

プッシュアップはよいトレーニングですが、正しく行うのは意外と難しく、間違いもけっこうあります。よくある疑問やその解決法について下記列挙してみます。

①代償動作が多い

NG要素として、腹筋が弱かったり、意識が足りなかったりして上体が反ってしまうことや、上肢の筋力が足りず尻が上がってしまうという代償動作が多いのもプッシュアップの特徴です。肘を曲げずに首を動かして顔を床に近付けて一見腕立て伏せを行っているように見せるような間違いもよく見かけます。これらは主観的に自分ではなかなか気づかなかったりもするので動画で動作をチェックしてみるなりしてみましょう。

②目的を忘れて回数を追ってしまう

本来プッシュアップを行う目的は「上肢の筋力を向上させるため」のはずです。それなのに、可動域を制限したり代償を使って表面的な回数をこなしてしまうことはよくあります。この場合本来プッシュアップから得られる効果を逃すことになります。

正しいフォームでしっかりと負荷をかけて行うようにしましょう。

③漸増的に負荷調整が難しい

筋力の伸びに合わせて体重(負荷)は増えていきまえん。(なので重量が分かりやすいバーベルベンチプレスが人気でもあるのですが)

しかし負荷を調整する方法としてメリットで上げたようなバリエーションがあります。負荷を調整する方法は後半に記載します。

ベンチプレスのように10回できたから重量あげよう、みたいな事がやりにくいのもプッシュアップの難しさです。解決方法として丁寧に行ってみましょう。回数よりも正確さ、質を重視して行うようにしましょう。

プッシュアップを行う際のポイント

プッシュアップを行う際のポイントはいくつかありますが主に下記の5つに注意すれば良いでしょう。③や④は感覚がわからない人はいるかもしれません。「胸を張る」≠「腰を反る」なのでここは気をつけたいところ。

①臀筋とお腹に力を入れて体をフラットにキープする

②肩幅に手を付く(スタンダードなもの)

③胸椎を伸展させる(胸を張る)

④肩甲骨を下げる(肩が上がらないようにする)

⑤フルレンジで行うようにする

肘を伸ばし切った位置から床に胸が付く位置まで肘を曲げましょう。

負荷がきつ過ぎると感じたら

トレーニング初心者だとストリクトにプッシュアップを行うのは負荷がきつすぎるかもしれません。そういった場合も負荷を調整する方法はあります。

①壁に手をついて行う

②床に膝をついて行う

③バンドでアシストする

筋力が足りずパーシャルで行う方法より負荷調整してフルレンジで行う方法をお勧めします。

負荷が足りない場合

トレーニング中級者くらいになってくると自重でのプッシュアップでは負荷が不十分になってくるかもしれません。しかし、負荷を足していく方法は様々あります。是非トライしてみてください。

①プッシュアップバーやダンベルを用いて可動域を増やす

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プッシュアップバー

プッシュアップバーを用いると通常では身体が床に当たってしまう位置よりも下ろすことが可能で単純に動かす幅が広がります。ストレッチがかかります。ただし、肩の前部がオーバーストレッチする可能性もあるので注意も必要です。

②足を台に乗せる

上肢により体重が掛かるようにして負荷を増しています。角度的に大胸筋上部に負荷が掛かりやすくなります。

③加重する、バンドでレジストする

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加重したプッシュアップ

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バンドレジストプッシュアップ

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バンドはサンクトバンドがおすすめ

バリエーションとして大胸筋をメインにパンプさせるためにボトム周囲をパーシャルで行ったり、負荷が抜けないようにノンロックで可動域を制限して行うテクニックもあります。が、まずは筋肉への刺激を与えるという視点だけでなく動作をマスターするためにもフルレンジで行いましょう。

④手幅を変える。

手幅を肩幅より広くすると肩関節が主に動き、大胸筋の関与が大きくなります。逆に肩幅より狭くすると、肘が主に動くようになり三頭筋の関与が大きくなります。極端な手幅だと手首や肘、肩に負担が掛かるので無理なく段階を踏んで行いましょう。

応用編

加重して行う事で漸増性で負荷を増やしにくい問題等諸々解決するし、体幹部の負荷も増すので一つの方法として可能な場合は選択肢に入れると良いかもしれません。専用の器具を使うか、パートナーにプレートを背中に乗せてもらう、徒手抵抗をプラスするなどが加重のオプションです。

他にも、応用としてはテンポをコントロールし、挙げる動作、トップ位置(体を上げ切ったところ)、下げる動作、ボトム位置(一番体を下げたところ)などで負荷を変えていくということもできます。

指立て、拳立て、ジャンピングプッシュアップ、片手腕立て伏せ、擦り上げ、さまざまなバリエーションがありますが、あまりにマニアックになりすぎても微妙なのでニーズがあればそのうち紹介します。

プッシュアップじゃないけどスクワットもおすすめ。

ジムも是非来てください!


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