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【徹底解説】ベルトスクワットついに導入!

首、肩、腰に優しくマイルド。でも脚にはハード。マイルドとは言い難い強烈な刺激で脚だけを追い込める。そんな素晴らしいマシンがこの世に存在するとしたら?全人類が求めるそんな器具がPANDA GYMに導入されました。

そう、ベルトスクワットです。

私がベルトスクワットを欲しいと思いはじめてから自分が手にするまで、かれこれ10年以上が経ちました。今一番愛しているのがこのベルトスクワットです。とりあえず手離す気もその予定もありません。PANDA GYMに来てくれてありがとうベルトスクワット。

もはや会員皆さんのバックスクワットの重量が最低20キロは伸びそうな勢いです。

そもそもベルトスクワットって何??

大興奮していますが、ベルトスクワットを知らないという方もいるかもしれないので紹介します。

ベルトスクワットとは重りの繋がったベルトを腰に巻き、下方向に引き込まれる負荷に対して立ち上がる形のスクワットです。専用のマシンを用いるのがスタンダードですが、ベルトに直接重りを付けるスタイルもあります。

直接重りをぶらさげてスクワット
重量が増えると重り自体が邪魔して深くしゃがむのが難しい

昔アイアンマインド社のヒップベルトというEZバーと組み合わせてベルトスクワットを行える商品がありました。アイアンマンの広告コーナーで見かけた方も多いのではないでしょうか?とまあベルトスクワットのアイデア自体は昔からあるものです。

ちょっとバカみたいだし安定しなそう

PANDA GYMには世界最高級品を導入

PANDA GYMに導入したベルトスクワットはアーセナルストレングス社のもので、ベルトと重量の接続はケーブルを介して行われ、足場には角度調整可能なプラットフォームが搭載されています。やりやすい。スタートポジションが楽に作れるんです。

今回導入したベルトスクワット(奥)

ベルトスクワットは様々なメーカーから出されていますが、アーセナルストレングス社のベルトスクワットは世界最高級品です。車で言うならフェラーリ、大学で言うならハーバード、ファッションで言うならルイヴィトンくらいのものです。そう、ほぼルイヴィトンでスクワットするのと同じなのです。

工夫したベルトスクワットの弊害

ベルトスクワットはトレーニングをしている人なら構造を一見すれば素晴らしいものであることにすぐ気づきます。キングオブエクササイズであるバックスクワットは背中にバーベルを担ぐため、正しい姿勢から少しでもずれると腰への負荷は免れません。したがって、脚を鍛えるために毎日スクワットをガッチリやり込むというのは「腰への負担がかかりすぎる」という理由で厳しいものがある場合が多いのです。

バックスクワット
どうしても腰に負担がかかりやすい

なのでベルトスクワットのように腰を牽引する形で重力方向に負荷をかけられるトレーニング(脚だけに負荷をかける)は魅力的です。しかし、前述のようにベルトスクワットは一般的な器具とは言えないため何かしら工夫をして同じトレーニングを試みる人たちが出てくるわけです。

かく言う私もその1人。以前ランドマインを使ってベルトスクワットを行っていました。Tバーロウの形で先端に立ってベルトとバーを接続してスクワットを行うスタイル。負荷の入り方はよいのですが、セットアップと高重量になるとスタート姿勢がしんどいのが玉に傷。そしてたまに玉を挟む事故もあります。もう玉に傷を作らなくて済むようです。

ランドマインでベルトスクワットを無理やりやるとこんな感じ
プレートが5枚とかになってくるとプレートで挟んで玉を負傷することも、、、

生まれ変わってもベルトスクワットを買う

ベルトスクワットを自分で購入し、1ヶ月がっちり使ってみての感想ですが、私は生まれ変わってもベルトスクワットを買います。

麻布十番のこじんまりとしたマンションの一室でジムをやっていたときには置くスペースがなく断念。移転が決まって真っ先にベルトスクワットを注文し、お金を先払いして倒産しかけたこともありました。注文したにも関わらず、業者と連絡が取れなくなったり、コロナの影響で一向に出荷されなかったり、そもそもコンテナに積荷を忘れられたり、波瀾万丈。そんな思い出も含めてやっと届いたベルトスクワット。最高です。

そもそもスクワット推しのジムなので、ある意味目玉にするはずだったベルトスクワットですがやっと到着しました。日本ではまだまだベルトスクワットが設置してあるジムは少ないです。これから流行りそうではありますが、まだ使った経験がある方も少ないのではないでしょうか。ベルトスクワットが置いてあるジムというだけで価値は100倍に跳ね上がります。周辺の地価にもおそらく影響が出るほどでしょう。

いや、これは久しぶりに当たりのマシンでした。生まれ変わってもまた買いたいマシンです。

ベルトスクワットで腰を守る

ベルトスクワットの登場はトレーニングの革命です。なによりトレーニングが捗ります。トレーニングしていると体幹部、特に腰を痛めることでトレーニングができなくなってしまうというリスクがどうしてもつきまといます。

トレーニングで腰が悲鳴を上げる。国民病ともいえる腰痛はトレーニーにとっても強敵なのです。

腰を牽引する形で重力方向に負荷がかかるためフォームが多少崩れても腰を傷めない

「足腰を鍛える」という言葉があるように足と腰は基本的にはセットなんです。足を鍛える際、腰に問題がある場合、その弱さがついて回ります。そんな足と腰を切り離してくれたのがベルトスクワットです。はい革命。

もちろんレッグエクステンションのように腰の負担は少なく、脚を鍛える手段は昔から存在します。膝関節を伸ばし切ったポジションで負荷が抜けないメリットやスクワットでは大腿直筋を刺激しにくいため、収縮位置での刺激はビルダーには必要な種目です。

ただ重要なのは威力があまり無いことです。

レッグエクステンションはスクワットには及びません。マシンだとスクワットに匹敵するのは45度のレッグプレスくらいでしょうか。あれはなかなかのものです。主観的にはキツくないですが負荷はしっかり乗ってきます。

それに引き換えベルトスクワットはというと、腰の負担は少ないし、可動域も大きくガッチリ下肢を刺激できる最高のマシンと言えるでしょう。

腰に優しいことによるトレーニングメリット

前述の通り腰がキツくない。つまりベルトスクワットでは背中の強化にはなりません。体幹部含む下肢全体に対してガツンと入る刺激はフリーの方がいいでしょう。

したがって、キングオブエクササイズの座はバーベルを用いたバックスクワットであることは揺るぎない事実です。(山田主観)

それでも私はめちゃくちゃにベルトスクワットを激推しします。

腰に負担がないからトレーニングボリュームも増やしやすく、プログラムにも組みこみやすいのです。

体幹部からあえて切り離す

スクワット、デッドリフト、ベントオーバーロウ、ベンチプレスといったいわゆる基本種目は体幹部への負担も大きいものがほとんどです。(だからこそ全身運動として効果が高いとも言えますが)

バーベルスクワットでセットを終える際、脚が限界に達するのでなく、体幹部や心肺機能が先に限界を迎える方も少なくないのではないでしょうか?

鎖の一番弱い部分が扱える重量や反復限界となる。

腰が弱い場合、脚ではなく腰の限界がスクワットの限界となってしまうのです。

テクニックとして予備疲労法なんていうものもあります。四頭筋をターゲットに考えた場合、スクワットだと体幹部がネックになってしまって追い込みきれない。なのでレッグエクステンションであらかじめ四頭筋を刺激してから、尻や背中の力も使ってスクワットで仕上げるといったやり方です。

これもやり方の一つとは言えますが、これでは脚に強烈な刺激だけを与えるということには繋がりません。

切り離すことでフォーカスを変える

さて、では鎖の結び目を変えてみたら?

そう、ベルトスクワットです。

ベルトスクワットは腰にベルトを装着してスクワットを行うマシンです。レバレッジやケーブルを介して接続したベルトに荷重が加わるので、腰を牽引する形となり、腰への負担はほぼありません。

腰に負担なく脚を刺激

バーベルスクワットではバーベルの担ぎのテクニックもかなり重要です。ここは多くの人が苦労する点。首や肩を痛めてバーを担げない人もいるでしょう。こんな場合でもベルトスクワットならやれちゃうんです。

ベルトスクワットなら脚だけを追い込むことができ、テクニックも必要ではありません。

アスリートこそベルトスクワット

体の3分の1は脚です。アスリートはちゃんと脚トレをやりましょう。アスリートのトレーニングプログラムを相談される事があるのですが、上半身のトレーニング量に対して脚のトレーニング量が見合っていない事が多々あります。脚のトレーニングは辛いですが、しっかり結果を出すために軽視していい部分ではありません。

一般の方も脚や体幹部は筋肉量を稼げますのでしっかりトレーニングを行う必要があります。脚トレは健康効果ももちろん大きいですが、努力量に対して報われるトレーニングでもあります。

自己満足として見た目への影響という意味では有益かもしれませんが、体組成改善のためのトレーニングとしては腕トレは見返りが少ないと言えます。腕を1キロは重くするとしたらとんでもない努力が必要です。不可能ではないですが、容易に達成可能な目標ではありません。一方で脚に1キロ筋肉を増やす程度であれば現実的。頑張れば獲得可能です。

他のマシンとの違い

トレーニングにおいて様々なマシンがありますし、脚トレだけでもたくさんのマシンが存在します。他のマシンと比較してもベルトスクワットは最高峰と自信を持って断言できます。

レッグプレスじゃだめ?

脚トレといえば代表的なのがレッグプレス。「レッグプレスじゃダメなの?」となりそうですが、レッグプレスで腰壊す人も一定数いるんです。

股関節回りの柔軟性が低い方がフルレンジでレッグプレスを行うと腰丸まり、大きな負担がかかります。尻の柔軟性が無い分腰椎が代償して腰のオーバーストレッチを引き起こしてしまうのです。

その点もベルトスクワットであれば問題ありません。

ハックスクワットとの違い

ハックスクワットもいい種目です。私も大好きです。

ただ上半身の窮屈さやマシンの作りによっては膝や腰の負担を逃せない感があり、骨格によっては小道具を使った調整が必要かもしれません。(全然関係ないけどサイベックスのハック重いですよね)

これはマシン種目全般に言えることなのですが、応用が効きません。スクワットが出来ない(弱い)からレッグプレスで下肢を強化する。それで解決する場合もあるでしょう。しかし、基本的にレッグプレスが上手になってもスクワットが上手くなるわけではありません。

日常動作やスポーツ動作でもスクワット動作やデッドリフトは必ず行うため、機能的なカラダを作るという目的にスクワットやデッドリフトはとても重要です。

重心の取り方や連動性などスクワットで学べる事は多いのです。負荷のかかり方は違っても、スクワット動作に負荷を掛けられる。段階的に取り入れる手段としてもベルトスクワットはいいのではないかと思います。

ベルトスクワットが選べる環境にあるならバーベルスクワットの前段階としての選択肢に浮かぶものではないでしょうか。

ジム運営視点におけるベルトスクワット

ジムを運営する視点からでもベルトスクワットは超絶アリと言えます。ただし、スペース的には検討が必要なケースもあるでしょう。他の用途で使えるかと言うとベルトスクワットの以外の使い勝手はイマイチです。

幅は2,000mm以上
アメリカ人は物をコンパクトにするという思考が欠落しています

一方で腰の負担が無く下肢の筋肉を刺激できるということのメリットはとても大きいと言えます。機能的な動作の獲得にも繋がるし、腰痛は国民病と呼ばれる程多くの人が抱えている問題です。

バーベルスクワットはフォームが不安な方も多くいますし、それが原因で怪我をしてしまえばモチベーションも低下するでしょう。ジムでのトレーニングで怪我をしてしまうことは退会の大きな原因ともなります。そんなリスクをベルトスクワットは大きく減らせます。

ベルトスクワットのメリット

色々語りましたが、まとめです。バーベルスクワット程ではないにせよ多関節運動でかつ下肢の運動なので物理的なストレスを与えられる。担がないので心肺もそんなにキツくなりにくくハイレップトレーニングにも向いているベルトスクワット。デメリットなんか存在するんでしょうか?

腰への負担が無い

これが最大のメリットだと思います。腰を痛めているトレーニーにはまさに救い。

軌道が自由で無理のない姿勢で行える

これも大きなメリットでしょう。ただしゃがむだけではありますが。

脚や尻をアイソレートできる

四頭筋にガッチリ刺激を入れても尻には刺激を少なめというようなアイソレートしたトレーニングが可能です。

上肢で補助できる

腕でつかんでバランス保持をするため、感覚的には腕で引っ張り上げるようなフォームも取れます。バランスも調整可能でフォームが崩れる心配が少なく目的の筋肉をしっかり追い込めます。

追い込みやすい

フリーだとどうしても脚を使い切る前に腰だったり心肺機能が先にヘタってしまいがちだが、腰への負担がすくないために追い込みやすいです。

上半身の姿勢が比較的自由

バックスクワットだと上半身はしっかり胸を張り、固定しておかないといけませんが、ベルトスクワットでは特に考えることなくしっかりしゃがむというのでOKです。

誰でも使いやすい

負荷設定だけで身長や体格のサイズ感を問わず誰でも行いやすいですね。

メリットだらけです。

ベルトスクワットのデメリット

クソデカい

見ていただければ分かるように死ぬほどでかいです。そしてクソ重い。普通なら床が抜けてもおかしくありません。

再掲
とにかくでかい。重い。マンションなんかに置いたら床抜けます。

結構痛い

ヒップスラスト的な痛みですが、鼠蹊部が圧迫されてけっこう痛いです。今ではフォームで解決できたのでストレスフリーですが、使い方に慣れる必要があるかもしれません。

↑3つ目が実際のベルトスクワットでの動画になってます。
今の所デメリットはこの2つくらいしか思い浮かびません。最高です。

マシンVSフリーウェイト、どちらが優れているかみたいな論争は定期的に行われますが、どちらも賢く選ぶべき。ジムによってはどちらかが選択肢にない場合もありますけどね。

でも安心してください。PANDA GYMには最高のベルトスクワットがあります。是非体験してみてください!


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