見出し画像

ちょっとしたことから気が付いていく


今日は夫のオフィス出勤日でした。よく晴れていたのですが、家を出るときに、夕方から南の台風の影響で雨になりそうと伝えると、夫は迷わず長い傘を取って出て行きました。その時の私は、えっ、なんでと思いました。折り畳みを持っていけばいいのに、と。

この違和感をときほぐしていくと、まだこんなに晴れているのに、長い傘って見た目としてどうなのかとか、自分だったらこういう時には折りたたみの傘を持つのに、と思っていたことに気がつきました。自分だったらということを、無意識に夫に押し付けて、そうでなかったことに反応していたわけです。夫の選択に、自分の選択を投影して、勝手にそうするものだと期待していたということでもあります。そうわかると、まぁ恐ろしいと思いました。

これは傘の話なので、本当に些細なことではあるのですが、こんなことが実は山のようにあって、無意識に周りの人に押し付けていることがあるのではないかと恐ろしくもなりました。職場であれば、同僚、部下に対して指示という形で伝えていることもあるかもしれません。アドバイスとして、相手に主体的な選択肢を与えていないとしたら、どうでしょうか。どんなに良い意図を持っていたとしても、本当にいいことをしているのでしょうか。

さらに考えてみると、自分だったら折り畳みの傘を持つという選択をしたようでいて、実際には何も考えていなかったのです。無意識だったことにも気が付きました。きっと自分がどこかで経験したことだったりから、こういう時は折り畳みを持つと思うようになっているのです。

もう約30年前ではありますが、MITのピーター・センゲ教授が、学習する組織という概念を広められて以来、組織と個人の継続的な学びがビジネスパーソンにとっての大きなテーマになっているように思います。ただ知識を入れるだけではなく、実践できるようになって初めて学習といえるという考え方も広まったのではないでしょうか。これまでと違うことを実践するには、自分の無意識の行動というものを認識しておかないと、できないこともあると思います。学んだことをアンラーン(unlearn)するという大切さは、こういうところにも潜んでいると思います。

自分の無意識の行動に気がつくことが最初のステップになると思います。自分が自分のことを観察できるようになって初めて可能になると思います。わたし自身は、こういうアプローチを瞑想から学んだと思います。最近は色々な瞑想のアプリも出ているので、試してみた方も多いかもしれません。瞑想をする時間だけではなく、それ以外の時間にも、滲み出るように影響を与えていくのではないかと思います。まずは、違和感に気がついて、振り返ってみるところから、初めてみませんか。

本日のお題:日中、違和感を感じたことについて、振り返ってみましょう。そこに、自分の思い込みや、こういうものだという考え方が潜んでいませんか。相手にも、それを押し付けていませんでしたか。

ポイント:すごく反応したこともあるかもしれませんが、些細なことでも良いと思います。積み重ねることで、気がつく感覚が育っていくと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?