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世界一わかりやすい、トークン分配方法Lockdropの仕組み。Plasm Network編。

イントロダクション

Lockdropというと聞き慣れている人は少ないかもしれません。それ故に過小評価がされている気がします。

Lockdrop(ロックドロップ)は個人的に最も革新的で最もフェアなトークン配布方法だと考えています。Plasm NetworkはLockdropを使用してトークンを分配します。今後この方法を用いてトークンを発行するプロジェクトはどんどん増えていくと思います。

ちなみに我々のプロダクトであるオープンソースのPlasm NetworkのLockdropにはこちらから参加できるのでこの記事を読んで読んでいいなと思ったらぜひご参加ください!

Lockdropは一種の社会実験です。エクイティーとトークンの両方で資金調達をすることが不義理であったり、ICOは預かった資産を逃げ持ちできるスキーム上敬遠されたり規制されています。一方でレイヤー1ブロックチェーンを作ろうと思えば高い確率でトークンが必要であるといったジレンマがあります。このジレンマを解決する方法がLockdropであり我々がLockdropを実行している理由です。

Plasm Networkとはなんぞ!という方はこちらの過去記事をみていただけると嬉しいです!

Lockdropとは?

Lockdropとは機会損失を利用し、その機会損失に応じてトークンの配分を決める方法です。機会損失というと少し分かりづらいと思うのでもう少し説明します。トークンを獲得したい人は、ETHのような暗号通貨をPlasm Networkチームが作成したスマートコントラクト上にロックします。このスマートコントラクトはEthereumのメインネットにデプロイされており、誰でも見ることができます。これですね!このデプロイされているコントラクトはQuantstampチームによって監査させており、第三者の目が通った上で作成されています。

このロックをする時に、参加者はロック期間とロックする量を選択します。

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ロックをしたETHは選択された期間中、引き出すことができません。つまり使うことができなくなります。このロックした期間とロックされた量に応じて、Plasm NetworkのネイティブトークンであるPLMを手に入れることができます。

なぜロック期間と量に応じたPLMを手に入れることがでしょうか?それはロックをしている期間中に機会損失が発生しているからです。参加者がLockdropに参加しなかった場合、そのETHを使用してステーキングに回すとか、Compoundに貸し出しをして利子を稼ぐといった選択肢があります。それによって1 ETHを貸し出したのであれば将来的にそれが1.1 ETHになったり1.2 ETHになったりと増えます。スマートコントラクトにロックするということは、その機会を「損失」しているわけで、その損失に対してPLMは発行されます。ロック期間の終了後、ロックしたETHは返却されます。つまり上記の例でいうと、1 ETHから利子によって増えるはずだった0.1 ETHや0.2 ETHを担保にPLMが発行されていることになります。

もしみなさんが長期でETHを保有しており、寝かしている長期ホルダーなのであればLockdropに参加することによるメリットは高いと言えるでしょう。

ここで重要なのは、3つです。

1つ目はPlasm NetworkチームのEthereumアドレス(より厳密に言えば秘密鍵を持つ外部アドレス)には0.1 ETHですら入らないことです。つまり我々はこのLockdropにより資金調達をしないばかりではなく、そもそも資産を預かりすらしません。これはまさにブロックチェーンの良いところを生かしており、スマートコントラクトを使っているので、誰でも見れ、誰でも検証可能であり、誰にも管理されていないトラストレスな仕組みとなっています。(より正確に言うとみんなで管理している公共財)参加者はコードを読み、理解できれば我々を一切信頼する必要がないのです。

2つ目は、Lockdropという手法を用いることで極めて高い確率でPlasm Networkに関心のある、貢献をしている(しようと思っている)人々にトークンを配布できるということです。従来のAirdropというとりあえずEthereumの公開鍵にトークンをばらまくやり方ではそもそも興味がない人や長らくウォレットを開いていないような人々にトークンが行き渡ります。ある日、ぱっとウォレットを見てみたら知らないトークンが勝手に配られていたと知ってもスキャムに見えるだけで貢献しないでしょう。一方でLockdropが革新的なのは、コミットメントの順序を変えていることです。

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過去のAirdropではトークンを配布するものも、配布後のコミットメントは参加者に任せる部分が多いのが問題でした。一方でLockdropでは、最初に参加者が主導してロックを行います。それに対してプロジェクト側がトークンを発行するので、本当に必要人や未来に貢献してくれる確率の高い人にトークンが行き渡るようになります。我々はこのLockdropの手法およびブロックチェーンのトークンエコノミクスに関して深い知見を持っていると自負しており、こちらのようにトークンエコノミクスを応用してPlasm Networkを作っています。

3つ目はこの方法は限りなく透明性が高く、限りなくフェアだということです。VCであれ個人の参加者であれ同じ条件で同じように参加をすることができます。我々自身、全くVCとアンダーテーブルで交渉をしておらず、ディスカウントやプライベートセールといったものがありません。この意味で参加者を区別しておらずフェアだと考えます。これはなかば思想から来ますが、ブロックチェーンをやっている以上、透明性が高く、「フェア」であるという要素にはこだわっています。

Multi-Lockdrop(マルチロックドロップ)

このすごくよく見えるLockdropですが1つ問題があります。それはEthereumでのみLockdropを行うとEthereumの保有割合を大きくPlasm Networkに反映してしまう可能性があるということです。例えばVitalikという人がETHの40%を保有しており、Gavinという人が30%を保有して、残りの30%をコミュニティが保有しているとします。この場合ETHでのみLockdropを行うとVitalikはデフォルトでPLMの40%を保有する権利があり、Gavinは30%を保有する権利があります。

全体的に見てみればETHを持っている割合の多い人もいれば、bitcoinのみしか持っていない人もいるでしょう。実際に世の中で一番あまねくみんなもっている暗号通貨はbitcoinでしょう。

この問題を解決するために、我々は3回のLockdropをやります。1度目はETH、2回目はETHとbitcoin、3回目はETH, bitcoin, Polkadotのネイティブ通貨であるDOTです。これによってより多くの参加者がトークンを獲得することができ分散性が担保されると考えています。

さて、ここまで読んでいただきPlasm Networkに興味を持っていただいた方はTelegramのグループもしくはDiscordのグループにぜひJoinしていただけると嬉しいです!


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