Sota Omura

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Creator. he/him. Opinions are always my own. Coincheck, Inc

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自己紹介:お仕事・ライフワーク編

この記事では自分がこれまでどんな仕事をやってきたのか、どんなことをして生きているのか一覧化しています。 1. 職務経歴デロイトトーマツコンサルティング合同会社 2019年4月〜2022年3月 2019年4月~2019年10月  クライアント企業:日系大手アパレルメーカー プロジェクト概要:ECプラットフォームを活用した新規事業の立案・策定 2019年10月~2019年12月 クライアント企業:グローバル大手GMS日本支社 プロジェクト概要:グローバルでの棚割りシステ

    • 生き延びるための"貸し借り" 〜贈与をめぐる考察〜

      電子決済手段が生活の隅々まで浸透した結果、金銭の「貸し借り」を作る機会がすっかり失われている。ちょっと前まで飲み会の席で幹事が「あ〜〜小銭面倒なので3000円で!」とか言って小銭をちょろまかすことなんて、当たり前すぎて誰も指摘しないくらい常識的な事象だったはずだ。僕の第二の故郷である中国では、Z世代を世代的な境界として、それまで存在しなかった「割り勘」(AA制という)カルチャーが浸透した。「ここは自分が!」と言って会計に立つのが、親密な人に対するマナーであり礼儀であったし、会

      • 残穢

        長年の習慣が抜けず、身体が自然と動いてしまうことがある。脳や意識だけが世界と交信しているのではないのだ。だから時たま、脳と身体が矛盾したり、なんらかのズレを生じる瞬間がある。かつて身体が向き合っていた現実の残り香が、身体の中を蠢いている感覚。あるいは、それを残穢と言っても良いだろう。 仕事を変えてから、MacBookを使うようになった。WindowsからMacBookへのスイッチングは人間に多大なコストを強いるのだが、とりわけショートカットキーの相違は、デバイスを使って行う

        • プロジェクトマネジメントが難しい理由

          まず、プロジェクトマネジメントの定義から考えよう。プロジェクトとは特定の目的を期限を設けて達成しようとする試みの総称である。だから、プロジェクトをマネジメントするとは、プロジェクトに定められた目的と期限を達成することを意味すると考えて良い。 プロジェクトは、横断的に組織されることがほとんどだ。局地的な取り組みならば、わざわざそれをプロジェクトとして遂行する手間を取らずとも良いからである。そして、複数の組織を横断する時は、コミュニケーションの効率を図るためにハブとしての機能が

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        自己紹介:お仕事・ライフワーク編

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          天安門の子供たち

          6月4日なので天安門のことでも書いておく。1989年4月、胡耀邦の死去をきっかけに北京大学の学生を中心としたデモンストレーションが発生。瞬く間に北京市内を席巻する規模に拡大。要求は民主化で、CIAをはじめとする西側諸国の情報機関がデモ隊を物質的に支援していたことがわかっている。鄧小平を中心とする8大元老は学生に融和的だった党総書記趙紫陽を解任し、北京に戒厳令を発令。6月3日夜、重武装した人民解放軍が北京に進軍、一夜にしてデモ隊を解散に追い込む。以降、今日に至るまで天安門事件は

          天安門の子供たち

          Instagramについて語りたいのに語れないワケ

          知らないからです、使わないから。語り得ぬものについては、沈黙しなければならない。今から書くのは、これから考えようとしていることのラフ画です。 スーザン・ソンタグの『写真論』という古典があって、メディア論や表象文化論を学ぶ人はどこかで読まされる写真に関するエッセイみたいなアンソロジーなのですが、ソンタグはその中で、写真というメディアは人間の現実に対する見方の規範を変える、とんでもない力を持っているテクノロジーなんだと言います。写真は絵画に変わって現実を記録するメディアになった

          Instagramについて語りたいのに語れないワケ

          「宙吊り」のまま共存する勇気 奥村隆『他者といる技法』に寄せて

          奥村隆は『他者といる技法』において社会を、独立した主体が、相互に承認を供給しあうために織りなす連帯の形式と捉えた。奥村の図式でキーとなる概念は3つ、承認、アイデンティティ、そして葛藤である。以下、簡単にこれらの概念をさらっていく。 まず承認とは、文字通り「他者を認めること」を意図する行為の一つである。わかりやすく、他者が何かを要求してくるシーンを思い浮かべると良い。お水をください。あなたの採用しうる行動は、基本的には要求を認めること(水を出す)、拒絶すること(水を出さない)

          「宙吊り」のまま共存する勇気 奥村隆『他者といる技法』に寄せて

          バニラママ🤱

          ロクでもない地域で育ったことが、なにか自分の背骨になっている気がする。いや、悪ぶりたいだけなのかもしれないし、それは何か根本的にダサい振る舞いなのかもしれないが、構わないのだ。ボンボンが悪ぶってんじゃねえよ、と心の中の永野が吠えている。上等だ。上には上がいて、下には下がいて、そのマウントを取り合っていたら人生が終わってしまう。かかってこいよ! 愛すべきレペゼン大田区から、とっておきのフィメールフレンドとそのソウルメイトの話をしよう。彼女を仮にAと呼ぶ。Aはいま、新宿の雑居ビ

          バニラママ🤱

          「あの頃」の『大森靖子』について覚えていること

          僕が『大森靖子』を精力的に消費していたのは、2013年から2015年にかけての、数えてみれば2年足らずのほんの僅かな期間だった。18歳で初めて彼女の音楽に触れ、それから20歳過ぎまでとてもよく彼女の音楽を聞いていた。アルバムで言うと、「絶対少女」から「TOKYO BLACK HOLE」までである。 僕が知った時の『大森靖子』は、インディーズシーンで常に話題の的だった。アジカンが来ると嘘をついて渋谷WWWをブッキングした上で、たった一人で会場を満員にして見せた。Tokyo I

          「あの頃」の『大森靖子』について覚えていること

          ”業務改善”を定義する v.1 複数の合理性を架橋せよ

          「業務改善」や「戦略策定」みたいなクリシェを羅列したジョブディスクリプションが所狭しと並んでいる様子に、御し難い違和を感じる。稚拙な抽象化は、本質的な思考を妨げるからだ。試しに、具体的にどんな経験を求めているのかを書き下そうとしてみれば、無限の多様性が広がっているはずで、ここで立ち止まってしまうことの弊害もわかるだろう。戦略という言葉については、経営学的な知見が豊富にあるし、以前自分の考えも簡単にまとめたので、今回は業務改善について深く考えていく。 1. 業務改善とは何か

          ”業務改善”を定義する v.1 複数の合理性を架橋せよ

          陰謀論的想像力:一問一答ではない世界の複雑さをめぐって

          とても長い間、いわゆる陰謀論について思考を続けている。陰謀論とは、一般的にある出来事を何らかの個人や集団の意図によって引き起こされたものであると(往々にして明確な根拠なく)断定する思考である。たとえば、アメリカ民主党がピザ屋で児童人身売買をしているとか、東日本大震災はフリーメイソンによって人工的に引き起こされたものであるとか、コロナウィルスのワクチンを打たれた人が5Gに繋がれて情報窃取されているとか、そんな類の根拠なき荒唐無稽なものが殆どだ。しかし、この滑稽にすら感じる陰謀

          陰謀論的想像力:一問一答ではない世界の複雑さをめぐって

          コミュニケーション地獄を生き延びるためのマゾヒズム入門

          見る前からゲンナリしてしまうこちらの動画だが、お約束しよう。見たらもっとゲンナリする。そして、ふと、問いたくなる。どうして、コミュニケーションとはかくも苦痛なのだろうか、と。 私の見たところ、この動画のゲンナリポイントは2つある。まず、「若者」サイドとして感じる、年長世代の振る舞いに対する不快感である。良かれと思って、人生訓を講釈する、武勇伝を語る、処世術を指南する、こうした年長世代の言葉の数々は、底冷えのひどい老朽家屋に布団を引いて横になった時のような、根源的な不安を掻き

          コミュニケーション地獄を生き延びるためのマゾヒズム入門

          「どんな人を評価しますか?」という難題

          年度末が評価期間だったので、かなりの時間を費やして会社の評価制度と睨めっこしていた。評価制度は、会社が人の価値を推し量るために拵えたルールブックであり、人間の果たす価値に対する解釈の一様式だと言える。このルールブックに定められた尺度の上で、あらゆる人を一列に並べて評価するのだから、それは万人に開かれた端的で力強いものでなくてはならない。 翻って、自分が何を良しとする人間なのか、良い機会だから一度整理してみても良いかもしれないと思った。人間のどのような行動を、信頼に足るものだ

          「どんな人を評価しますか?」という難題

          あなたの人生は「手段」ではない 〜巷のキャリア論を斬る〜

          死して200年余り経てなお、哲学史に燦然と輝き続けるイマニュエル=カント。彼の功績の中でもこの引用はとりわけ有名で、高等学校の倫理の教科書にも載っているほどである。カントは、僕たち人間が自分や他人を、何らかの目的を達成するための「手段」として取り扱うことに極めて批判的だった。どれだけ批判的だったかというと、カントはこれを「定言命法」、つまり、いつでもどこでも無条件に守られる必要がある人類普遍のルールであると主張したほどである。 何かを「手段」として扱うというのは、その対象を

          あなたの人生は「手段」ではない 〜巷のキャリア論を斬る〜

          大人になった自分から、今の自分に宛てて書く手紙

          最近、霜降り明星のせいやが、アレン様というインフルエンサーのモノマネをしながら嫌いなものを暴露していくという芸を披露していて感心しました。やはり何かに憑依することでしか表現できない、存在の一側面があると思うのです。私は今回、「大人になった自分」を仮想人格として見立てて、今の自分を叱りつけるという体裁で文章を書いてみました。要するに、自分で自分を産み直した世界線での「自分」から、今こここにいる私への手紙です。 反省① まず、オンラインで近しい人間の愚痴を垂れ流さないこと。私

          大人になった自分から、今の自分に宛てて書く手紙

          神聖かまってちゃんのいる場所

          みんなはどうやって生きることの苦しさと折り合いをつけているのだろう。そんなことを考えなくてよい人生はそこらじゅうに転がっているはずで、では、なぜ自分には手に入らなかったのだろう。息苦しいと思った瞬間から心は弱り始めて、それはなかなか回復しないので、1人で噛み締めて噛み締めて味がなくなるまで心のモヤモヤした部分をしがんでいる。夜は長い。同じ苦しみを同じだけ、誰かと分かち合えたら良いのにと思う。 誰かが苦しんでいることには、安心を覚える。質感は違っても、何かの欠乏を執拗に埋めよ

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