Sota Omura

Singer. Writer. he/him. Coincheck, Inc.

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自己紹介:お仕事・ライフワーク編

この記事では自分がこれまでどんな仕事をやってきたのか、どんなことをして生きているのか一覧化しています。 1. 職務経歴デロイトトーマツコンサルティング合同会社 2019年4月〜2022年3月 2019年4月~2019年10月  クライアント企業:日系大手アパレルメーカー プロジェクト概要:ECプラットフォームを活用した新規事業の立案・策定 2019年10月~2019年12月 クライアント企業:グローバル大手GMS日本支社 プロジェクト概要:グローバルでの棚割りシステ

    • "Design of Everyday Things" - Don Normanの読書記録 (誰のためのデザイン)

      新しいことを勉強するときは、まずその道のプロが勧めてくれた本を3冊は読むようにしている。経験上、4冊を超えると投下する時間量に対して得られる情報量の割合が小さくなる傾向があるためである。 プロフェッショナルであれば、限りなく完璧に近い情報・知識を常に保ち続ける必要があるが、ある程度の解像度を持っておく程度でよければ、まずは3冊を精読するということでやってみている。これは短期間、可能であれば1ヶ月内に完遂することが好ましく、かつ学んだ内容を何らかの形式でアウトプットすることで

      • 「盛り」から「映え」、そして「現実」へ - Be Real と現代文明は言う-

        写真を撮るという行為は2000年代に大きな変化を遂げる。撮影、共有、リアクションという一連の動作が、写真を撮るという行為にデフォルトで埋め込まれるようになったのだ。スマートフォンの普及によって、人々は驚異的な手軽さで写真を撮ることができるようになっただけでなく、インタラクティブに設計されたSocial Mediaを通じて他者からのリアクションを瞬時に得ることができるようになった。写真というメディアは、記録から共有へとその意義を大きく変えている。大山顕の『新写真論』は、この写真

        • 姫野カオルコ「彼女は頭が悪いから」論争を振り返る

          大学を卒業する頃、作家の姫野カオルコさんが「彼女は頭が悪いから」というタイトルで、東大で実際に起きた性暴力事件をモチーフにした小説を出版した。その小説は広く注目を集め、東大で公開シンポジウムが開催されることになった。そこである事件が起きた。パネラーとして登壇した社会学の瀬地山角教授が、姫野を壇上で痛烈に批判したのだ。 瀬地山の批判は要約すると、小説の内容が東大の学生の実態にそぐわず、学生に性暴力やジェンダーをめぐる非対称性について反省的に考察させる材料たりえていない、という

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          アメリカ大統領選を楽しむために最低限知っておきたいこと

          アメリカ大統領選が佳境に入ってきました。アメリカの政治制度は日本のそれとはだいぶ違います。意地悪なナゾナゾで「日本の大統領はだーれだ?いませーん!」みたいな出題例を見かけますが、これを理解するためには、議院内閣制と大統領制の違いを学ぶ必要があります。また、連邦制、二大政党制などのキーワードも攫っておきたいところです。 この記事では最低限このくらいの知識があれば、アメリカ政治をより楽しめるぞ、という内容をまとめます。大統領選が近いので、議会制度と選挙制度に焦点を絞っていきまし

          アメリカ大統領選を楽しむために最低限知っておきたいこと

          ハンドルからオフィスへ:運転とマネジメントにおける「メタ認知」

          1. 運転とマネジメントは似ている 最近、車を運転することと、マネジメントすること、を並べて考えるようになってきた。私は、自家用車に乗るのが昔からあまり得意ではなく、何かと電車やバスを選びたがる傾向がある。自家用車が狭いことで生じる強い閉塞感と、行動を限定される感じが苦手なのだ。しかし、苦手は思考の母である。このことを、何か意味のあるインサイトに繋げてみたい。 結論から述べる。私は、運転とマネジメントには「①自分が客体として体験し得ない主体的行為が、他者に如何に体験され

          ハンドルからオフィスへ:運転とマネジメントにおける「メタ認知」

          「リベラリズム」と「リベラル」の何が違うのか よくわからないあなたへ

          政治に関心を持つ人が増えるのは良い事だ。しかし政治哲学には、その他多くの諸学問と同じように、多くの人が挫折してしまうポイントがある。その一つが、「リベラリズム」と「リベラル」という言葉の多義性とねじれである。そこで、このnoteでは、めちゃくちゃ簡潔に「リベラリズム」と「リベラル」という単語について整理し、あなたの脳内をスッキリさせることを目指していく。あとは、各々で好きなように語れば良いだろう。To Each Their Ownである。 超ざっくり話を始めよう。「リベラリ

          「リベラリズム」と「リベラル」の何が違うのか よくわからないあなたへ

          「仕事をする」とはどういうことなのか

          一般的には、財に何らかの価値を付与する行為を「仕事」と呼ぶ。多くの企業では価値連鎖(バリューチェーン)を通じて、各工程でどのような付加価値を財に付与するのかを整理している。例えば、ソフトウェアプロダクトのバリューチェーンは、要件定義、開発、リリース、保守運用、といったものが一般的で、それぞれの工程で独自の付加価値を与えることで、最終的な財を生産する。 伝統的な製造業とは異なり、ソフトウェアプロダクトは無形商材を取り扱う。ゆえに、加工対象となっているのは多くの場合モノではなく

          「仕事をする」とはどういうことなのか

          上沼オム明全曲解説①オムリーのオムライス

          10代の頃から、こそこそと音楽をやっている。小銭を払えば配信プラットフォームにいくらでも自分の曲を垂れ流すことができるようになった。本当に良い時代である。昔は華々しくEMIからデビューする前提で人生計画を組んでいて、風呂場で金曜8時のタモリとトークする練習に精を出していたのだが、20代も半ばになると、もうMステに出演することは一生ないのだろうという諦めが着いてしまって、それからタモリを憑依させることができなくなってしまった。移行対象としてのタモリ。まずMステを見なくなったとい

          上沼オム明全曲解説①オムリーのオムライス

          民主党の落とし子たち 2024都知事選に寄せて 

          僕の投票行動は選挙権を得た2015年から一貫している。①自民党には投票しない②共産党には投票しない➂残った政党の中で最も自民党に勝てそうな政党に投票する➃残った政党がどこも自民党に勝てなそうな場合は最も社会リベラルな価値観を掲げている政党に投票する。単純な話だ。今ここにある秩序や既得権益を打ち破る蓋然性の高い政党を選ぶ。このアルゴリズムは、魂のレベルで決まっている。 だから必然的に、小選挙区か比例代表のどちらかは、必ず民主党かその系譜にある政党に投票してきた。投じた票の全て

          民主党の落とし子たち 2024都知事選に寄せて 

          生き延びるための"貸し借り" 〜贈与をめぐる考察〜

          電子決済手段が生活の隅々まで浸透した結果、金銭の「貸し借り」を作る機会がすっかり失われている。ちょっと前まで飲み会の席で幹事が「あ〜〜小銭面倒なので3000円で!」とか言って小銭をちょろまかすことなんて、当たり前すぎて誰も指摘しないくらい常識的な事象だったはずだ。僕の第二の故郷である中国では、Z世代を世代的な境界として、それまで存在しなかった「割り勘」(AA制という)カルチャーが浸透した。「ここは自分が!」と言って会計に立つのが、親密な人に対するマナーであり礼儀であったし、会

          生き延びるための"貸し借り" 〜贈与をめぐる考察〜

          残穢

          長年の習慣が抜けず、身体が自然と動いてしまうことがある。脳や意識だけが世界と交信しているのではないのだ。だから時たま、脳と身体が矛盾したり、なんらかのズレを生じる瞬間がある。かつて身体が向き合っていた現実の残り香が、身体の中を蠢いている感覚。あるいは、それを残穢と言っても良いだろう。 仕事を変えてから、MacBookを使うようになった。WindowsからMacBookへのスイッチングは人間に多大なコストを強いるのだが、とりわけショートカットキーの相違は、デバイスを使って行う

          プロジェクトマネジメントが難しい理由

          まず、プロジェクトマネジメントの定義から考えよう。プロジェクトとは特定の目的を期限を設けて達成しようとする試みの総称である。だから、プロジェクトをマネジメントするとは、プロジェクトに定められた目的と期限を達成することを意味すると考えて良い。 プロジェクトは、横断的に組織されることがほとんどだ。局地的な取り組みならば、わざわざそれをプロジェクトとして遂行する手間を取らずとも良いからである。そして、複数の組織を横断する時は、コミュニケーションの効率を図るためにハブとしての機能が

          プロジェクトマネジメントが難しい理由

          天安門の子供たち

          6月4日なので天安門のことでも書いておく。1989年4月、胡耀邦の死去をきっかけに北京大学の学生を中心としたデモンストレーションが発生。瞬く間に北京市内を席巻する規模に拡大。要求は民主化で、CIAをはじめとする西側諸国の情報機関がデモ隊を物質的に支援していたことがわかっている。鄧小平を中心とする8大元老は学生に融和的だった党総書記趙紫陽を解任し、北京に戒厳令を発令。6月3日夜、重武装した人民解放軍が北京に進軍、一夜にしてデモ隊を解散に追い込む。以降、今日に至るまで天安門事件は

          天安門の子供たち

          Instagramについて語りたいのに語れないワケ

          知らないからです、使わないから。語り得ぬものについては、沈黙しなければならない。今から書くのは、これから考えようとしていることのラフ画です。 スーザン・ソンタグの『写真論』という古典があって、メディア論や表象文化論を学ぶ人はどこかで読まされる写真に関するエッセイみたいなアンソロジーなのですが、ソンタグはその中で、写真というメディアは人間の現実に対する見方の規範を変える、とんでもない力を持っているテクノロジーなんだと言います。写真は絵画に変わって現実を記録するメディアになった

          Instagramについて語りたいのに語れないワケ

          「宙吊り」のまま共存する勇気 奥村隆『他者といる技法』に寄せて

          奥村隆は『他者といる技法』において社会を、独立した主体が、相互に承認を供給しあうために織りなす連帯の形式と捉えた。奥村の図式でキーとなる概念は3つ、承認、アイデンティティ、そして葛藤である。以下、簡単にこれらの概念をさらっていく。 まず承認とは、文字通り「他者を認めること」を意図する行為の一つである。わかりやすく、他者が何かを要求してくるシーンを思い浮かべると良い。お水をください。あなたの採用しうる行動は、基本的には要求を認めること(水を出す)、拒絶すること(水を出さない)

          「宙吊り」のまま共存する勇気 奥村隆『他者といる技法』に寄せて