見出し画像

1月に読んだ小説と感想のまとめ

凪良ゆう作の「流浪の月」
私の推し(広瀬すず)、がこの本の実写化版で主演する記事をだいぶ前に読んだ時に、「小説版も読んでみよっ」くらいの軽い気持ちで済んだ話だったからなのか。本を買ってからいつの間にかそれから半年以上が過ぎ去ってしまっていたのだ。そして、1月のある日に私はやっと本棚から「流浪の月」を取り出して、読み始めた。
自分でもびっくりしたのが、数ページ読み始めたところから、目が全く本から離れなくなってしまったのだ。暗い話なのにも関わらず、なめらかで柔らかな言葉選びと「哀れみ」1つをここまで繊細に表現してたことに驚嘆してしまった私がいた。禁断の恋がここまで切ない設定になるとは思っていなかったからこそ、読み終わってからとても感動してしまった。喜怒哀楽がとても細かく顕れてたけども、割りとすらすらと読めてしまった。
この小説の主人公(家内更紗)が公園で雨の中、ずぶ濡れのまま帰ろうとしたところ、近くのベンチで座っていたロリコン大学生(佐伯文)が保護をしてあげるも、「誘拐罪」と見なされ、逮捕されてしまったのだ。本編はその「誘拐事件」から15年後に再開する様子が描かれている。世間の表面上では、「被害者」と「加害者」のレッテルが貼られつつも、お互いに惹かれ合ってしまう2人を描く作品。
最初は「映画版に推しが演じているから!」くらいの気持ちで読み始めたのに、普通に小説版だけでもこんなに満足してしまった。正直にいえば、ここまで感動したのはだいぶ久しぶりな気がする。私が本を読み始める前に口コミで読んだ否定的な意見たちがまるで嘘みたいに感じてしまった。凪良ゆうさんの他の本も読んでみていいかもしれない、そう素直に思った。
ちなみにとてもおすすめです。
個人的な評価:★★★★★

「流浪の月」


桜庭一樹作の「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」
多分読んできた小説の中で多分一番強烈な勢いを確かに感じ取った。前にインスタでおすすめされていたから「まあ、短い本だからサクッと読めそうだな」、のノリで買った本。表紙も綺麗なアブストラクトの絵が載っているので、外で持ち歩いてカフェやらで読むのにはオシャレそう(偏見)
この本の特徴としては、「短いストーリーなのに10倍の満足感」が感じ取られる。流浪の月よりも重めの内容で、読むと心も共に重くなっていってしまうのだが、満足感がすごい。200ページもいかない本なのに、400ページ分のストーリーだった。キャラクター構成がすごく丁寧に作られており、登場するキャラクターのそれぞれの細かな感情も綺麗に描かれている。
主人公の山田なぎさは、片田舎に住む「早く大人になりたい」と願う女子中学生。 ある日突然、彼女が通う中学に、自分のことを「人魚」と言い張る少女・海野藻屑が、東京から転校してくる。( はい、本当に名前が海野藻屑です)そんな不思議ちゃんのような藻屑ちゃんに振り回されるなぎさだが、藻屑の秘密に触れていくにつれ、親交を深めていく。
これもサクッと読めるのですごくおすすめ。こんなヘビーな内容を凝縮し、興味をそそる内容にまとめた作者が本当にすごいと思う。尊敬です。
個人的な評価:★★★★☆

「砂糖菓子の弾丸には撃ちぬけない」

星野源作の「そして生活はつづく」
実はエッセイ集を読むのが久しぶりで、読みながらとても新鮮な感覚になった。短いストーリーの終結だったからなのか、これを読みながらさくらももこの「桃の缶詰め」を思い出していた。サクッと読めちゃうけど、一つ一つのストーリーが面白いので満足度も割と高い。
この当時の星野源でも割とズボラな日常を過ごしていた時もあったことにどこかで安心感を抱いた。読む前の脳内では正直、「芸能人は全然違う日々でも過ごしているのだろうなあ」と思ってしまっていた自分がいたからよりびっくりしたのかもしれない。それでも、人気芸能人の星野源も私たちと同じように顔も洗うし、洗濯も取り込む。物忘れもしやすく、記憶がすぐに飛んでいってしまう様子が共感できちゃうのでちょっと安心してしまったのだ。
今まで星野源を歌手としか見ていなかったので、終始新鮮な気持ちで読んだのを覚えている。
けど、面白い。
評価:★★★☆☆

「そして生活はつづく」

これ、毎月書こうかなあ、、、

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?