笹原爽志/Soshi Sasahara

笹原爽志/Soshi Sasahara

最近の記事

冬を迎えに

夜にかぶる布団の数が、日を増すごとに一枚、また一枚と増えていく。 先週まではタオルケット一枚でなんとかなっていたような気もするけれど、気づけば、羽毛布団と、厚手の毛布までかぶっている。 あんまりにも寒いので、検索する。 「寒い 改善 ストーブ以外」 🔍 我ながら検索センスのなさに驚きつつ、気づかなかったことにしてWebサイトをみると、壁に断熱材を入れましょうみたいなサイトが出てくる。 違うんですよね。僕はそんなことが知りたいわけじゃなくて、生姜湯を飲んだら暖かくなりま

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    • 『文化』を買う。

      中古のものが苦手だ。 どんな人間が着たかわからない服が苦手だ。どんな人間が使ったか分からない家電が苦手だ。性能的に差異がなかったとしても、古着なんかは特に、他人の匂いがするから苦手だ。 自分で所有物を汚す分には全く気にかけないのだが、柄や汚れから使っていた人間の生活が見えるものは苦手だ。 他人の生活は往々にして、汚い。自分の主体としての意思決定が伴っていないから汚い。ポテトチップスで汚れた手も、ちょっとしたタンニンのシミも自分のものでないなら嫌だ。 自分の生活は自分が1

      • 文章は続いていく

        仕事ができなくても、掃除ができなくても、日々が続いていきます。 日中の遅れを取り戻すように、夜遅くまで起きて、良いデザインやなんでもない文章のことを考えながら生活が続いていきます。 安定しない生活を憂いながら、新しい事業のことを考えます。 失敗したらどうしようとか、売れなかったらどうしようとか。浮かぶのはいいことばかりではないけれど、将来の自分が過去を見返して誇りに思えるような生活を気付き上げていきたいです。 寝なくても明日は来るので、手を抜かずにクリエイティビティを

        • そうだ写真展をしよう

          先々週に「毎週noteを更新しよう」と思い立ち、挫折してから一週間が経過しました。清々しいくらいに、継続という言葉が似合わない人間です。 突然ですが写真展をします。 写真が趣味でしばらく撮り続けていたんですが、とある方からお声がけをいただいて、偶然にも会場の都合までしていただいたのでご好意に甘えて開催することになりました。ご好意は甘くて蜜の味なんですが、現実は苦く苦しいものです。 開催にウン十万円かかりそうです。 キレそう。 印刷費がかかったり、会場代がかかったり、

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          梅雨と煙草

          YMOの細野晴臣も、「美味い煙草をくれないか」から始まる曲を書いている。自分も煙草の文章を書こうじゃないか。 時代に合わない。身体に悪い。散々言われるけど関係ないんだなぁ〜。 非喫煙者にはわからないかと思いますが、煙草にも旬があります。しかも一年に2回。秋刀魚や、キャベツとは違って、年に2回もあります。お得ですね。 その2回とは梅雨と冬です。韻を踏んでいて小気味いいですね。 喫煙者には大変共感していただけると思いますが、この2つの季節は最高です。煙草は、葉っぱの旨みや甘

          そういえば今週は(5/28~6/3)

          平日を公務員、休日を魚屋で働いている。 魚もまちづくりも好きだ。文章を書いて、魚を売って、写真を撮って生きていく。いろんなものに追われながら、日々の生活を楽しめるように写真を撮ったり、文章を書いているんだな。とより自覚した一週間だったな。 文章書く練習をしたいし、写真と文章が改めて好きだと思ったので、ちょっとずつまた蓄積していこうと思う。 夏と廃体育館 廃校に視察に行って、体育館の鉄の扉を開けた瞬間に、閉じ込められていたものが一気に解き放たれた。地元のマクドナルドの記憶

          そういえば今週は(5/28~6/3)

          脱皮

          「カメレオンの抜け殻」というタイトルでブログをずーっと続けている。 今年でかれこれ5年目くらいになる。 特に取り止めもなく、高校の生活でテンションがいい感じになったことだったり、鬱っぽくなった時にはその時考えていたことを書いていた。 小さい頃から本が好きで、小説は夏目漱石、エッセイは吉本ばななや小野美由紀が好きだった。 ほんとは「こころ」で虜になってしまった漱石みたいになりたいと思って文章を書いていた。でも、長編を書いたりフィクションを書いたりするのがのがどうしても苦手な

          呵責

          部屋の隅から、入り口を眺め続けていたが、文章を書こうと思って、MacBook Proを立ち上げた。 結局この40万円する機械も、僕が指を動かさなければ、ただの板だ。 40万円の意味がない。 僕の書く文には40万円の価値もないけれどな。 日が沈んだ後の部屋で、電気もつけず、画面の灯りだけを頼りに文字列を打ち込む。 寝られるわけでもなく、生産的な活動ができるわけでもない。この体や世の中にもとより意味は無い。労働や、恋愛や、家族という営みの中で、日々無理矢理身体に意味付けを