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2021.1.7.≪ネタバレ≫ASKA premium concert tour-higher ground-アンコール公演初日府中公演レポ

これの、1曲1曲の感想バージョンです。


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0.OVERTURE

是永さんのかっこよすぎるエレキで「Breath of Bless」の旋律が響き渡る。
マッキーのギターも加わり、ストリングスも加わり、ロックテイストなアレンジで驚かせると思いきや見事なハーモニーを繰り広げたのちミステリアスな曲へとつながっていく。そしてASKAさん登場。

「待たせたね~」!


1.塗りつぶして行け!

以前から、『Black & White』の中でも聞きたい思いが強かったこの曲が採用された、しかも実質の1曲目!ここで私のボルテージはすでに最高潮。前日夜通し考えた「私的1曲目予想」、曲名をズバリ当てることはできなかったものの、前例を参考に「シングル曲ではなく、ミドルポップな軽快ナンバーが来るだろうな」という枠は当てはまったかな。超ハイトーンでもなく、自由にのびのび出している声に調子の良さがうかがえた。


2.着地点

是ちゃんがいる、となれば、ね。絶対に聞きたかった曲。
12月に実施したオンラインライブでも歌ってくれていたし若干は想定内。
期待通りに予想通りにうれしかった。年齢だけをベースに語ることはできないけれど、この曲をリリースした時ASKAさんはまだ30代。当時とは歌い方含めいろんなことが変化してきているなかで、「変わらない」かっこよさを感じた。


3.幸せの黄色い風船

昨年6月に行われたオンラインライブ「すべての事には理由がある」で初めて歌われた曲。これも布石的に一度聞いていた分「やってくれるだろうな」と期待も含め想定していたので予想が当たりうれしさ倍増だった。
ASKAの真骨頂といえる型って複数あるのがおもしろい。こういう軽やかなポップスもある意味THE王道。
オンラインライブではJessが参加してくれていたな。孝三さんもドラム叩いてたな。って思い起こしながらドラムのSATOKOさんを見つめてた。


MC

・今回のコンサートは全編腹話術で歌おうと思ってたんだけど「ま行」が難しいんだよね。
・2年ぶりのコンサート。ここまで長かった。
・こんなにお客さんがクワイエットとは思わなかった。
・今日のライブが今回のツアーの基準になる。
・よろしくお付き合いください。


4.笑って歩こうよ

この曲もオンラインライブで歌ってくれていたし、何よりシングル曲だし。歌うとは思ってた。やっぱり歌ってくれた。ちょいちょい歌詞間違いはあったけど(笑)それもご愛嬌。「今のASKA」がとても心地よく歌える曲なのだろう。聴いているこちらこそ気持ちいい伸びやかな声だった。マニアックなことを言うと、いつもよく使っている右の声帯と同じくらい左の声帯も使っていた。


5.僕のWonderful World

これもオンラインライブからの流れを汲んで歌ってくれた。
これまでに何度も思ってきた。「ど」直球でありながらASKA節にアレンジされたジャズナンバーはストリングスとの相性も良い。
この曲も今後ライブ定番曲になっていくんじゃないかな。
最後の澤近先生のピアノも本当最高だった。


MC

・会場につかなければいけない時間に新宿にいた。前日の大雪であちこちの道が封鎖されていて、「ASKAアンコールライブツアーを封鎖せよ」ですよ。「車を乗り捨てよう!」車を駐車場に置いて、電車に切り替えて乗ってここまで来た。ただとりあえず見つけた駐車場。誰も場所を覚えていない。果たして今夜は何時に家に着くのだろう(笑)。


6.Not at all

「久しぶりのやつやるね」。
その一言に続き流れてきた前奏で、私の涙腺は崩壊した。
もともと好きな曲であり、私の中で「よきチャゲアス時代の曲」(全盛期、すごく売れた代表的な曲とはまた違ったニュアンス)という思い入れもあって、これを今回の選曲に入れてくれたことに感謝しかなかった。


復帰後のライブではいずれもチャゲアス曲も歌ってくれるのはデフォルトになっていたとはいえ、やっぱりここにきて「あえて」チャゲアス曲を入れてくれるのがうれしかった。

そこに立ってその時わかることばかりさ
今の僕にはない答えなんだろう 何かだろう
それが自分と思えたら軽くなる 歩ける

これらのフレーズが、まさにこのご時世にリンクするようにすーっと、どーんと響いた。


7.NO PAIN NO GAIN

からの流れで、またもや懐かしい曲。
オンラインライブで歌ってくれていた曲で、その時これを今のASKAさんが歌ってくれることに歓喜したばかりだったのでさらに喜びが増した。アレンジももちろん当時のまま。

もう少しだよ あと少しだよ まだまだ僕はダメにはならないさ

っていうメッセージがこんなにもリアリティーを持って、エネルギーを持って心に突き刺さったのは初めて。これこそが生の良さ、パワーだよなぁって全身で実感した。原キーで当時のまま完璧に歌い上げていた、とは言わないけれど(正直w)、そこに平然と向き合う姿勢がもはや生き様そのものだと感じた。


8.草原にソファを置いて

『ONE』の中で…いや、ASKA曲で1番ともいえるくらい大好きな曲だから人一倍喜びが強かった。心の中で飛び跳ねた。今のASKAさんの声で聴けたというのが何よりも貴重。ラストに向かって伸びやかな高音が素敵だった。

ロマンチック馬鹿は健在でした。

ふんわり優しい雰囲気の、色で例えるならパステルカラーのこの曲の

結局一番遠かったのは自分の心さ 途方に暮れて立ち止まっても認めない

という一節が、今の自分を表しているかのようで胸をわしづかみにされた。


MC

・Terminal Melodyという番組。自分がやっているとしたら選ばないような思いがけない曲がかかってくる。
・僕は物まねが好き。(王貞治のフォームを真似するポーズ)
・ラジオから以前の曲がかかってきてあらためて自分の曲を聴くと、今とは違う歌い方をしている。自分の(過去の)歌い方(声の出し方)のまねをしたら出るようになった。のどを壊す前ののどの使い方ができるようになった。今でいうハイブリッド。
・番組の中でかかっている曲によってステージ構成にも大きく影響している。「草原にソファを置いて」なんかも番組でかかった曲。


9.ID

前の曲と同じくアルバム『ONE』から。
意外とIDって最近歌われていなかったような気がする。懐かしさを感じた。
シングル曲であり、当時死ぬほど聞いたのでアルバムの中ではそこまで熱心に聞いていなかったけれど、あらためて今、聴こえ方が違ってくるというか、どこか新鮮に映った。ハイグラツアーの色に合っている存在感。選曲の手腕を見せつけられた感じ。


10.PRIDE
まさか中盤にこの名曲がかかるとは思わず、驚きとともに感動。やはり何度聞いても色あせない、毎度毎度新鮮に感動を引き連れてくる曲。声の伸びも抜群で、目を閉じて聴き入った。ソロ曲としてカバーしたバージョンで、美しいストリングスがキラキラ輝く星のようだった。


11.歌になりたい
この2曲(いやID含め3曲か)でエンディングを迎えてもおかしくないほどの贅沢すぎる曲順。ここでまだ半ばであることの贅沢さをかみしめる。
ライブ定番曲になったこの曲。ふと後ろを振り返るとスマホのライトを揺らすファンがたくさん。こちらもすっかりと根付いたんだなぁ。一体感がより感じられて、会場の温度が数度上がったのではと思えるほど。
力を込め、拳をぐっと握ったり両手を大きく開いたりしながら全身で歌い上げる姿にも見とれた。本当は大合唱したかった。


≪休憩&メンバー紹介≫

・車座になり、なんとはなしに話を進めるスタイル。お菓子はなし。
・メンバー紹介で、ビルボーの名前を考えていなかったとちょいグダグダ。
・菅沼孝三が逝ってしまった。もし俺が行ったら迎えに来いよって話した。
きょうは娘のSATOKOがドラムを叩いてくれている。


12.はじまりはいつも雨

やっぱり「名刺代わりの」代表曲もしっかりと盛り込んだ。
ライブはコアファンだけが見に行くんじゃないものね。
有無を言わさない、問答無用の名曲に会場中が引き込まれた。
声の調子もいいし、原点のオリジナルバージョンで聴きたいな。


≪ドラムソロ≫
菅沼孝三さんのセッション(ASIAN TOUR in TAIPEIの映像)とSATOKOさんの演奏をオーバーラップさせての演出。手数王の遺伝子が確かに引き継がれていることを知らしめてくれた。涙があふれて仕方なかった。本当にかっこよかった。ASKAさんの孝三さん、SATOKOさんへの愛が温かかった。
大粒の涙を流しながら、笑顔いっぱいに叩くSATOKOさんの姿にはASKAさんも観客の一人として感動しながら見守っていたはず。


13.じゃんがじゃんがりん

『Breath of Bless』の中でもライブで聴きたかった曲なので飛び跳ねそうになった(ちゃんとこらえた)。
歌詞が、とにかく今を生きる私たちに突き刺さる。

https://petitlyrics.com/lyrics/2848540

最後の歌詞「君を」で終わるところが本当にかっこいい。


14.百花繚乱

今回のツアータイトルは「ASKA premium concert tour-higher ground-アンコール公演」。前回ツアーで熊本、大阪両会場が開催できず終わってしまったことを受け「アンコール」という名で引き継いだ。今ツアーは内容のほとんどが刷新されつつも、前ツアーの醍醐味は残した。
これはまさに前ツアー「肝」曲の一つ。再び組み込んでくれてうれしかった。ストリングスの良さが前面に出たとにかくかっこいいサウンドは健在。
ASKAさんの低音にもさらに磨きがかかっていた。


15.Higher ground

この2曲のつながりは必須ライン。
スキャットが進化していた…というか、もはや無意識に彼の身体から勝手に発せられるリズムなんだろう。


16.なぜに君は帰らない

前奏がかかった瞬間、会場が揺れた。大歓声…は実際は聞こえなかったけれど、きっと会場にいた全員が心の中で大歓喜だったと思う。黒のロングコートで颯爽と登場し、全身でリズムを取りながら笑顔でパワフルに歌う当時の姿がオーバーラップしてたまらなかった。


ASKAはASKAだ。何年たっても、ASKAでい続けてくれたらそれでいい。

そう確信した。
曲が終わってもしばらく拍手が鳴りやまなかった。


17.月が近づけば少しはましだろう

まさか、まさかね。聴けるなんて思っていなかった。
過去のライブでは何度も歌っている、決してレア曲ではない。でも果てしなくキーも高い曲だよ? ラストに向かうにつれてとにかく熱唱、絶唱のこの曲。いくら超人ASKAといえど63の今、まして原キーで歌い切れるなんて思わないじゃない(←失礼)。見事でした。一番高い音まで出てました。
彼の底知れぬパワーにひれ伏したとともに、全身全霊で歌い上げるクネクネ度MAXなその姿に「私も頑張ろう。全力で生きよう」って勇気づけられた。
手の皮そろそろむけるんじゃないかなってくらい、死ぬ気で拍手した。


MC

・きょうのライブ本当によかった。
・きょうのこの出会いがある。何かがなければ僕らはここに集まっていない。出会っていない。そういうことを考えると、この時代に一緒にいてくぐり抜けているのも意味があると思っている。これからもいろんなことがあるでしょう。嫌なこともある。大変なこともある。
でもとりあえず「くぐり抜けよう。一緒にね」。


18.僕の来た道

誰かが見ているならハンサムな道を歩きたい
 弱さやふがいなさは堂々と隠してね
君はとても頑張ったと思う 僕はとても耐えたと思う
僕らは戦うことがそういえば好きだった
 何度も何度も生き返るんだ夕暮れ時に

「一緒にくぐり抜けよう」のメッセージに勝手にリンクさせながら聞いて、この曲のもつ明るさや深さもさらに強く胸に染み込んできた。声もとても伸びやかで、ラスト曲にもふさわしいと思える堂々たる完成度だった。


19.We love music

すっかりとライブ定番曲。
みんなで手拍子して、大合唱して完成する“一体”を楽しむ曲だけど、残念ながら声も出せない。立ち上がることもできない。せめてもと、みんなで両手を大きく掲げリズムをとった。
少しでもファンたちを巻き込んで一緒に楽しもうと、コーラスの一木さん、SHUUBIさんが下手、上手に出てきてくれて手拍子をリードしてくれたりASKAさん本人もステージきわの際まで走ってきてくれて、いつも通りの熱いステージを堪能することができた。
こういうファンサービス、本当にうれしい。


≪アンコール≫

鳴りやまない拍手を受けながら再び登場したASKAさん。
アンコールには、昭和の名曲をカバーして歌うのがここ最近のASKAライブの醍醐味。今回は事前にblogで予告されていた。「どの世代の人も、歌詞カードなしでみんな歌えるような曲だと思うよ」って。
前回は西城秀樹さんの「YMCA」だった。
それと同じレベルで幅広く知られている名曲って何が来るだろう?


1.パラダイス銀河

ノーマーク過ぎた!!!!!!!!!!!!
確かに!誰もが知ってる!歌える!そして何より自分の曲!!!!!(笑)
作者が歌うパラダイス銀河はとにかく盛り上がった。


正直言うと、光GENJIのパラダイス銀河は私が小学1年?2年?まだ幼い時にリリースされた曲。「流行っている曲」「ローラースケートはいて歌っている曲」としての認識はあれど“THE世代”というほどではなかった。
チャゲアスファンになり、ASKAさんが作った曲だと知ってから後付けで再び聴き始めた感じだった。それが今のASKAさんでよみがえる…感無量。
心なしか、バンメンさんたち、コーラスの二人も楽しみながら演奏していた気がする。

2.WALK

零れ落ちるようなベースが特徴的なあの前奏が流れた次の瞬間、全身から涙が噴出した(表現おかしい)。前ツアーでいうところのBIG TREE的曲といおうか。チャゲアス曲として大好きな曲。ASKAソロとしてまさか歌ってくれるなんて思わなくて。今、これを選んでくれたことへの感謝。そして原キーでほぼ歌いこなしていた驚異ののどにも驚かされた。


ASKAさんは惜しみない。
こういう「チャゲアスファンにとって」大切な曲をソロで歌うっていろんな思いや葛藤があったと思う。私たちファンは何がうれしいか、ちゃんとわかっていてそこを見事にすくい上げてくれる。
ただただ幸せ。ただただ感謝。


≪ラスト≫

最後にメンバー全員が横一列に並びあいさつした後、ASKAさんは一人ひとりと手を合わせたりハグしたりする。男性メンバーとは拳を合わせ力強く肩を抱く。女性メンバーはふんわり、優しくハグ。


だけど今回、SATOKOさんのことはもうしっかりと「抱きしめていた」。
感極まりわんわん泣く彼女を、大切な人のように、まるで愛する我が子をいつくしむようにずっと頭をなで抱きしめていた。きっと孝三さんの分まで抱きしめていたんだと思う。それを見ている私たちファンも涙、涙だった。
ASKAさんがSATOKOさんを今ツアーのメンバーに入れた熱い思いがしっかりと伝わってきた。


最後のASKAさんも去ったあと、暗転したステージにモニター画面が降りてきた。映画でいうエンドロール。関係者の名前が流れて終わりかな、と思ったら、楽屋で全員が集まった姿を映し出してくれた。

Special Thanksの欄で、恒例の「わかり合ってる仲間たち」に次いで「菅沼孝三」の名が映し出された途端、会場からは割れんばかりの拍手が鳴り響いた。今ツアー最後まで孝三さんとともに全国を回ることを選んだASKAが本当にかっこよくて、誇らしかった。


最後の最後まで、感動で泣かされた2時間半だった。


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相変わらず長いな(笑)。

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