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PRと広報とブランディングと(PRチーム5月振り返り)

こんにちは!株式会社SORICH(ソリック) PRチームです。
PRチームが発足して2ヶ月が経ちましたがPRや広報の世界の広さに圧倒されることばかりでした。今月は社内メンバーに「PR活動が会社の中で担う役割や活動の意義」についてコミュニケーションをする機会が得られたのでそこでの学びを書いていきたいと思います。

言葉の定義、大事

一口にPRといってもその活動範囲は多岐にわたります。PR活動を始める前はメディアにプレスリリースを出したりテレビで発信をしたりと成果が目に見えやすいイメージを持っていましたが、実際に取り組み始めると「この施策は何のために行うのか」を明確にすることが難しいと感じる場面に何度か出会いました。
例えば、SORICH社内の特徴的な取り組みの一つである「係活動」について、PRチームではその活動内容を社外に発信しようという取り組みを始めましたが、「その発信の結果どのような状態になることが望ましいのか」が明確になっていないことに気づきました。SORICHのイメージ作りを狙うのか、カルチャーの側面から開発品質をアピールするのか、はたまた社員のエンゲージメント向上を期待するのか。
施策の意図を明確にしようとする中で、そもそもPRとは何なのか、広報とはどんなものでPRとはどう違うのか、ブランディングとも違うのか、など疑問が湧いてきたので改めて言葉の定義を確認することにしました。

PRとは

アメリカPR協会(PRSA:Public Relations Society of America)はPRを以下のように定義しています。

Public relations is a strategic communication process that builds mutually beneficial relationships between organizations and their publics.(PRSA,2012)
<和訳>
パブリックリレーションズとは、組織と組織をとりまくパブリックの間の、相互に利益のある関係を築く戦略的コミュニケーションのプロセスである。

電通PRコンサルティング(https://www.dentsuprc.co.jp/pr/beginners/)

つまり、PRとは組織と「パブリック」の間にあるインタラクティブなものだとわかりました。では「パブリック」とは何なのか。英国のPR業界団体CIPR(Chartered Institute of Public Relations)は次のように定義しています。

Publics are audiences that are important to the organisation. They include existing and potential customers, employees and management, investors, media, government, suppliers, opinion-formers.
<和訳>
パブリックとは、組織にとって重要なオーディエンスであり、既存・潜在的顧客、従業員、経営者、投資家、メディア、政府、サプライヤー、オピニオン形成者を含む。

電通PRコンサルティング(https://www.dentsuprc.co.jp/pr/beginners/)

今回の大きな学びの一つがここにありました。PRというと社外に対するアクションというイメージを持っていましたが、「従業員」もPRの対象であり企業と関わる存在全てとのコミュニケーションがPRだと学びました。

広報とは

広報という言葉は日本ではPRよりも浸透しているかもしれません。広報は何なのか、PRとはどう違うのか。PRITIMESは以下のように説明しています。

広報という言葉はそもそも、戦後にGHQが民主化政策として取り入れた「Public Relations(パブリック・リレーションズ)」の訳語です。
(中略)
戦前まで「広報」は「弘報」と書かれることもありましたが、弘報は情報の配信のみを意味する一方向的なものであったため、人々に知らせて理解や協力を求める双方向的な「PR」の語が入ってきてからは、広報が多く使われるようになった、とされています。

https://prtimes.jp/magazine/mission/

元々配信のみの一方通行が広報の定義だったものがPRが輸入され「広報=PR」となっていったようです。

PRと広報の違い

ただ、「広報=PR」というより「広報≒PR」が実際だとPRTIMESは続けています。

概念としては広報=PRではなく、広報はPRの一部とする考え方が国内では主流です。PRは、商品の販促活動を指す「プロモーション」とも異なります。

https://prtimes.jp/magazine/mission/

また、PRと広報の関係を次の図のように表現されています。

https://prtimes.jp/magazine/mission/

「(広)く(報)せる」という言葉から広報には発信のイメージが強く感じられるのかもしれません。色々調べた感想として、今後広報の定義ははPRにより近づいていくように感じました。

ブランディングとは

先日SORICHはフルリモートワーク体制でISMS認証を取得しましたが、このプレスリリースを打つ意味について改めて考えました。もっとも基本的な目的は「SORICHがISMS認証を取得している」という事実を広く知っていただくことです。そしてそれにより「SORICHはフルリモートという柔軟な体制下で情報セキュリティのリスク管理を適切に行なっている企業だ」というイメージを持っていただくことも期待しました。私たちが望むイメージを持ってもらうこと、この期待はPRや広報とはちょっと違う、ではどういったものなのか。それは「ブランディング」という概念だと知りました。ではブランディングとは何でしょうか。

ブランドとは

そもそもブランドとは何か、その言葉の定義を確認しました。

ブランドとは、顧客と企業の共通の認識であり、また、顧客に期待を促し、それに応えるものと言える

https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11952.html

ブランドを築くことで、顧客との共通言語を持つことができるということですね。ちなみにブランド語源の一説に牛由来の説があるそうです。

もともと古代ケルト語のbrandor(焼印をつけるの意)に由来し、英語のburnedから派生したとも言われている。要は、牛につける焼き印をイメージしてもらうといいだろう。(中略)今みたいにGPSがあるわけではなく、勝手に草地を歩き回っていた。そうすると、自分が飼育している牛と他人の牛を識別するものが必要で、そのための印=記号がブランドの語源となっている。

https://www.hakuhodo-consulting.co.jp/blog/branding/branding_20151225/
https://www.hakuhodo-consulting.co.jp/hs-fs/hubfs/brand01-a.jpg?width=756&name=brand01-a.jpg

まさにブランドは会社を識別してもらうための印ですね。

ブランディングとは

ブランディングは以下のように説明されます。

ブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略

wikipedia

企業が顧客に認識してもらいたいイメージを構築していくマーケティング戦略とのこと。SORICHにどういうイメージを持ってもらいたいか、という期待はまさにブランディング戦略のカテゴリになりそうです。

PRとブランディングの違い

次の図はマーケティング業界では定番のイメージです。

(左:PR)「彼は素晴らしい恋人です!」  (右:ブランディング)「あなたは素晴らしい恋人だと思います」出典:https://startwithrex.com/2022/06/20/six-proven-strategies-to-build-brand-awareness/

どちらも企業のイメージを顧客に認識してもらうことが目的の一つですが、PRは第三者を通じて、ブランディングは顧客自身が認識してイメージが出来上がります。PRによって顧客の企業に対する認識が変わることもありそうですし、顧客の認識しているイメージからPR戦略を立てることもできそうですね。

「そのアクションの狙いは何か」を明確にする

PR・広報・ブランディングについてその言葉の意味や違いを見てきました。
PRもブランディングも企業のイメージ「SORICHはどんな会社なのか」を広く知っていただき、イメージしていただくことが目的だと学ぶことができました。一方で、PRは第三者、ブランディングは顧客自身の認識を通して私たちのイメージが作られるため、私たちが期待した通りのイメージになるとは限らないことにも気づきました。バズったりすることで一時的に企業の認知度は上がりますが、PRやブランディングは社会・人々との間に信頼関係があって初めて成立するものであり、そのためには継続的な一貫したメッセージの発信と、社会や顧客の声に耳を傾けることが重要だと感じました。PRは少しずつ信頼を積み重ねていく仕事なんだという自覚を持って引き続き精進していきます。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。
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