![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/48857058/rectangle_large_type_2_6e83a4c67d3b3d0f6854f255f9c3bbec.jpg?width=800)
サクラ
[ 日本語雑話 ]
桜が満開を迎えています。
桜の語源の一つに、民俗学の方では、「サ」を稲の神とし、「クラ」は大御座・高御座(おおみくら・たかみくら)、すなわち「天皇即位の時の座」の「クラ」とする説があるそうです。
すると、サクラは稲の神がお座りになる木ということになります。
春を迎え、稲の神、田の神が人間界にやってきて、田植えの始まろうとする季節を、一時そこに宿り、見守っているような感じなのかもしれません。
「サ」を、同じように考えると、
例えば、サオトメは稲の苗を植える女性。
サオリは、田植えを始める日。
サノボリは、田植えの終わる日にする祭。
神が天から降り、天に戻っていくということを意味しているのでしょう。
同じように考えれば、
五月(サツキ)は、田の神がいる月ということになり、
五月雨(サミダレ)は、神が下さる恵みの雨ということになるのだそうです。
稲作という生業と結びついたサクラ、そんな見方をすると、花見にもまた違った味わいが加わるかもしれません。
いい季節を楽しみたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?