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エイプリルフール

一週間に一度の投稿と思っていたのですが・・。

今日は4月1日、エイプリルフールだった。
気の利いた「嘘」というのはなかなか難しいもので、前にいた学校では新聞部の生徒が日報で、「学校の校庭で遺跡が発掘された」と記事に書いたことがあった。一瞬、目を疑ったが、新聞部員のジョークであることが後でわかり、「なかなかやるなあ」と思ったことがある。

それでと言うわけではないが、3月31日の昨日の練習。
部活の終わりの挨拶で円陣を組んだ時、「明日から4月、それぞれが学年が上がって、3年生と2年生。新入生も入って来るから、よく面倒を見てやるように」と言ってから続けて「明日はエイプリルフールだから、何か楽しい「嘘」を考えて来い」と言うと、部員たちは「よし、みんなで部活のグループラインに全員で欠席連絡を入れようぜ」などと笑っていた。

それで今日の練習。
昨日、伏線を敷いたので、なんかちょっと一泡吹かせてみたいなあと思い、やはり部活の練習後に円陣で言ってみた。
私ごとで君たちには大変申し訳ないが、この間、病院で検診を受けたとき、病気が見つかって入院しなければならないことになった。本当に申し訳ないが、後のことをみんなで協力してやってほしい。インターハイを頑張れ。以上。
と言ったら、みんな目が点になって、硬直している。

ややあって横にいた部長が、「先生、・・いつからですか?」と問うので、
「ばっかだなあ、エイプリルフールだよね!」
と言ってやったのだが、生徒は顔を見合わせながら「ひどい騙し方だよね」「絶対本当だと思った」「嘘があまりにリアルなんだよ」と口々に僕への非難の言葉を交わしていた。

ヘビースモーカーで、見本を見せようとラケットを持ってコートに入ればよろめいて転び、滑舌が悪くて何を言っているんだかわからないし、普段「オレのように棺桶に半分足を突っ込んだ人間にとっては、君らの悩みなどどうでもなることでしかない」などと言っているオジイちゃんが「重病」を口にしたのだから、彼ら彼女らにとって、それはそれはリアルそのものであったのかもしれない。

ちょっと、ブラックすぎたかもしれない?

生徒が書いた僕の似顔絵。よく特徴をつかんでいて、確かにこんな顔をしているかと思うが、上述のような人間性の歪みが、口元の歪みに捉えられていると言えるかもしれない。

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