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PREMIUM MALT'S

[ 戯れ歌 ]

PREMIUM MALT'Sを買って帰る日は なんにもしない。グーダラしたい。

酒飲めば書棚の猫や狸、豚、踊り出だせる春の夜は夢


酒は嫌いではないが、
さほど強くはない。
さほど好きなわけでもなかった。

ところが、この10数年
毎晩、酒を飲むようになった。
あることがあった。
あることとは秘密なのだが、無論、失恋ではない。
その日以来、僕は酒を飲んで
今日を忘れなければ眠れなくなっている。

初めの頃はビールだった。
ヱビスビール
お金がもたず、アサヒドライに変更。
それもお金が持たず、焼酎に切り替える。

いいちこ
酎ハイ用の果汁を買ったりしていたが、
それも束の間、

4リットル1500円クラスの焼酎甲類に。
お茶のペットボトルを買って割ったりしていたが、
それも叶わなくなり、
今は基本、カミさんの作る麦茶で割って飲んでいる。
麦茶が切れている日は、水しか割るものがない。

でも、なんでもいいから飲む。
飲むとカミさんが僕の部屋に置いた、
狸やら豚やら猫やらの置物が踊りだす。
そうして僕は、
彼らの踊りを見ながら、今日を諦めるのだ

あることとは、ある若者の「死」だった。

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