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悲の器

鉛筆を細く削りてなにごともなきがごとくに並べ置きけり

遂げざるは愛する心かもしれぬ春の雨降る路上に思ふ

人はみな硝子のやうに透きとほり ひっそりと悲を湛ふる器


「悲の器」は高橋和巳の小説のタイトルを借りてみました。
人は「悲しみの器」でしょうか?

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