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subarasikiai
うなぎ
父は鰻が大好き。
元気な頃、親戚の伯父や伯母、母と一緒に何回か食べに行ってたそうです。
「あれ?私誘われてないなー!」なんて伯父や伯母に話したら、「お父さんのこと毎日見てくれてるんだから、必ずご馳走するよ!」と約束してくれました。
伯父たちは県外に住んでいるのですが、時々父の様子を見に来てくれていました。とても仲が良かったので父の反応も良く、表情もいつもより明るく見えました。
好きだった鰻やお酒の話をして、また一杯やろうと父を励まし、二人は帰っていきました。
鰻かー。ほんのちょっとでも食べられたら喜ぶかな?好きだったものを食べてもらいたいと私と母は思い、看護師さん許可のもと鰻を買ってきました。
車椅子に乗って、デイルームで鰻を細かくしながら父に食べてもらうと、普段のゼリーやプリンとは全く味も食感も異なる為か、びっくりした顔をしながら咀嚼しています。
結局、無理はせず数口しか食べることはできませんでしたが、大好きだったものを共有できてよかったと思いました。
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