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よもやま栗ばなし52 他人の立場に立って⑤

今日お話ししたカウンセラーの人は、私が閉鎖病棟に入院していたときにも何回かお話ししたことがある人だった。

「死んでいないことが時々不思議になる。神というものを意識する。なぜ私はあの日死ななかった上にここまで回復したのだろう。」

「飛び降りる前と後で精神状態は全く違う。今は以前と違って何もかも諦められているから、以前のように辛くないのだと思う。」

「飛び降り自殺レポには私が体験した何もかもを描きたかったけど、それは不可能だから、描きたい部分だけ描いた。描いていたり、読んでいて嫌な気分になるパートは省いてる。」

最近は身体機能も徐々に回復してきて、家事をこなすことも可能になってきた。

私にとって最強の切り札であった、
「私の体には怪我の後遺症が残ってるから何もしなくて良い」の効力がなくなりつつある。

丸一年前の私は焦燥感でいっぱいだった。

死ななきゃ、死ななきゃ、死ななきゃ。

今では嘘みたいに平穏な心持ちです。

「私は死ぬために、私なりに最大限努力した。あの時みたいな、死のうと頑張ってた時みたいな精神状態には、もう戻れない。もうあんなには頑張れない。」

そうとも、もう生きるしかない。

何もかも捨てて、生きていくしかない。

今日は新しい眼鏡を注文しに行ったり、図書館行ったり、ちょっと出版作業したり。

絵画も図書館で借りられるから、今は自室の壁に、青いターバンの少女がいたり。

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