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ポッドキャスト配信の有料サブスクリプション考察とシステム構築方法

以前書いたこちらの記事が人気のようで

長く読まれていて需要がある事を感じます。

上記の記事としては「ポッドキャストの収益化をするためのアイデア」をまとめた内容でしたが、今回はもう少し踏み込んでポッドキャストを有料サブスクリプションモデルで配信するための考察とシステム構築方法の紹介になります。

* この記事には有料コンテンツを含みます

ポッドキャストを有料サブスクリプション配信するメリット

まず最初に有料サブスクリプション(定期課金)とはNetflixやSpotifyなどのコンテンツを一定期間の利用権として料金を払い定められた商品を自由に利用出来るビジネスモデルの事を指します。

このサブスクリプションモデルの利点としては「売り切り」方式とは違い継続的に収益を上げられる点にあります。

継続的に収益を上げるためには閲覧権限を与えたり継続的にコンテンツを供給することができるシステムが必要になるのですが、ポッドキャストアプリが継続的に音声や動画コンテンツを取得する事が出来るアプリケーションであり、自由にコンテンツを差し替えることが可能な点がサブスクリプションモデルと相性が良いと考えています。

ちなみに有料サブスクリプションとして配信するためのサービスは Patreon という海外のサービスがあります。

ポッドキャストとして配信するメリット

サブスクリプションモデルと相性が良いという点の他にも、ポッドキャストとして配信するメリットとして以下が挙げられます。

・音声や動画コンテンツが配信可能
・スマホへの文字や画像以外のコンテンツ配信手段として技術が枯れている(良い意味で浸透している)
・バックグラウンドで再生可能。SNSを見ながら、歩きながら楽しめる
・ダウンロード出来るので回線速度に影響しない
・オープンな仕組みなのでプラットフォームに依存しない配信が可能

ポッドキャストとして配信すればバックグラウンド再生が出来るのでSNSを見ながら、歩きながらコンテンツを楽しめますし、WiFi環境でダウンロードしておけばギガが減らずに済みます。「YouTubeではダメなのか?」という疑問もあると思いますが、上記の利点があるのでYouTuberの方でもポッドキャストを始めている方を複数確認しています。

プラットフォームに依存しない配信については、禁止されているコンテンツが自由に配信できたり、収益化方法が好きに決められる利点もあります。

YouTubeでの有料サブスクリプションモデルとして「メンバーシップ」機能がありますが、こちらは3万人のチャンネル登録者を集めて30%の手数料が必要となります。ポッドキャストの場合ですと好きなサブスクリプションサービスが使用できるので例としてStripeを使うと3.6%の手数料で済みます。

もちろんポッドキャスト配信するコンテンツ管理やサービス利用のための知識やYouTubeを選択していれば発生しない手間がありますが、手数料が30%と3.6%とでは最終的に受け取る収益の差が大きく変わります。

ポッドキャストを有料サブスクリプション配信するデメリット

ポッドキャストは基本的にはインターネット上に誰でもアクセス出来るコンテンツを取得する事を前提としているので、購入者のみに配信する事は困難なことが挙げられます。

ですが、前述のPatreonという海外サービスを使うか、もしくは自分で購入者のパスワードを設定する事(後述)で有料サブスクリプションを配信する事が可能になります。今回の記事はPatreonを使用しないパスワードを設定する方法を紹介していきます。

自分でパスワードを設定する手間と公開するポッドキャストをホスティングするサーバー環境の用意、ポッドキャスト配信システムの初期設定、サブスクリプションサービスの設定をする必要があります。

しかし、それさえクリアしてしまえば入退会が発生した際にパスワードを設定する手間と月々のサーバー費と決済手数料のみで済みます。

今回の記事は有料コンテンツ部分にシステム構築方法を紹介していきます。

完全自動化を出来るシステムが現状は無いため、有料サブスクリプションを開始する料金の設定も検討する必要があります。

例えば月額100円で1000人が入退会するのであれば手動では厳しいですが、月額1万円で10人であれば手動で出来ます。安く提供する事よりもコンテンツを充実させる方が楽な場合が間々あるということを認識してから料金設定を行う事をお勧めします。

有料サブスクリプションとして配信するコンテンツイメージ

ポッドキャストを有料サブスクリプションとして配信するコンテンツの想定されるものとしては様々なものが考えられます。

前提条件としてポッドキャストをホスティングするサーバーの利用規約やサブスクリプション課金を実現するサービスの規約 (例としてStripeの禁止業種) に沿うコンテンツである必要があります。

ちなみに、これら以外にもポッドキャストはリアルタイム配信のフロー型と違って過去のアーカイブが溜まっていく事で価値が増えていくスタック型になるため、フロー型での収益化方法しかない分野からも参入することで収益の安定化が実現できる手法になると考えます。

ここからは配信が想定されるコンテンツイメージになります

著名人やインフルエンサーの限定雑談コンテンツ

基本的にはフォロワーがついている方が有料サブスクリプションとして成功させやすいかと思います。

お金を出してくれている方しか聞けないので炎上しやすいぶっちゃけトークも話す事が出来ます。

・漫画家
・イラストレーター
・スポーツ選手
・SNSのインフルエンサー

ニッチなカテゴリのYouTuber

前述のYouTubeメンバーシップには3万人のチャンネル登録者数が必要な高いハードルがあるのですが、ニッチ過ぎてチャンネル登録者数が少ないYouTuberの限定コンテンツ配信にも活用出来るので収益化する事ができます。

音声コンテンツ制作者

音声単体で楽しむ事を目的としているコンテンツ制作者の話は聞き手も音声で楽しむことに慣れているので参入しやすいジャンルかと思われます。

・歌手
・ラジオ番組製作者
・ポッドキャスト製作者
・ASMR
・同人音声作品

有料サブスクリプション向けに完全新作を作ってしまうとコストが高くなり破綻してしまう可能性もあるため、新規のフリートークや過去の作品配信、アレンジ程度の限定コンテンツやNG集などが考えられます。

有料サブスクリプションのシステム構築方法

ここまではポッドキャストと有料サブスクリプションとの組み合わせを提案してきました。

ここからは実際にポッドキャストを有料サブスクリプションとして配信するためのシステム構築方法はどのようにすれば良いのか?を紹介していきます。

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