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2023年の中古マンションを振り返る(23区編)

こんにちは そらまめです。

もう年末も近くなってきたということで、今年の中古マンションを振り返ってみようと思います。

今年もかなり苦しい市況でしたが、広域で見ればまだ生きてる物件がありましたので「自分がツイートしたもの」の中から一部紹介していきます。

取り上げるマンション・住戸は、「振り返れば安かったもの」ではなく「当時、高評価と判断したもの または 印象的だったもの」となります。

(物件のスペックで間違えてるところがあったらこっそり教えてください)


天王洲アイル(港南)

まずは1件目。

2023年6月29日の新着
三井不動産公式より

【パークホームズ品川 ザ レジデンス】
2階/71.52㎡/3LDK
8,880万(坪411万)※2023/6月時点
アクセス:天王洲アイル 徒歩9分、品川駅 徒歩11分
築年数:2014年
総戸数:209戸(16階建)
管理費:237円/㎡
修繕積立金:113円/㎡
外廊下、ディスポーザー有、各階ごみ置き場、免震、コンクリ下部隔て板、天井高2,500㎜

運河沿いの角地で、T.Y.HARBORからもよく見える立地。外観デザインは客船がコンセプトのこだわりが感じられるマンション。

三井不動産公式より

運河沿い立地だけあって低層階でも眺望に恵まれています。バルコニー手摺も一部完全透明で、リビングからでも運河らしい景色を楽しめそうです。
間取りは標準的な横長リビングですが、柱が外に出ていて好印象です。

板状マンションなのに各階ごみ置き場があるのも珍しいですね。

スーパーは品川側であればクイーンズ伊勢丹、天王洲アイル側であればWCTのマルエツを使う感じでしょうか。
ちなみに高潮ハザードマップでは色がつき、液状化の可能性が高いエリアとされています。

この住戸は2階ですが、低層階なことを考慮しても相対的に安かった印象です。
athomeの新着に出たのが6/29。
当時の市況として、この頃はパークタワー勝どきの内覧会が行われている頃で、その仕上がりの高さからTwitterではすごい盛り上がりを見せていました。(私も現地行きましたがクオリティの高さにびびりました)
パークタワー勝どきの成約事例が坪600半ばで出始めている雰囲気。

中古はワールドシティタワーズ(2005年築)で坪450~500?(条件によって違いすぎる)、同じりんかい線沿いでは、グランドメゾン品川シーサイドの杜(2019年築)で坪420~450程度。
物件内でも坪500超の売り出しが増えてきた中で、この価格という見え方でした。

価格高騰で条件の劣る低層階を検討することも増えましたが、多くの場合は日当たり・採光、眺望、プライバシー性が苦しくなるため二の足を踏むような苦しい条件ばかり。
こういった恵まれた低層階は希少なため今回取り上げてみました。

似た条件の部屋が295,000円/月で賃貸に出ていましたから、表面利回り約4%ほど。この時点の相場でも悪くない数字でした。

ちなみに現在(12月時点)では16階が坪600万で売り出されています。


勝どき(晴海)

2件目はこちら。

2023年9月25日の新着
当時の現地案内図(マンマニさんブログより)

【ドゥ・トゥール(DEUX TOURS CANAL&SPA)】
26階/70.98㎡/2LDK
9,400万(坪438万)※2023/9月時点
アクセス:勝どき 徒歩9分
築年数:2015年
総戸数:1,450戸(52階建)
管理費:289円/㎡
修繕積立金:171円/㎡
内廊下、各階ごみ置き場、免震、ハイサッシ、天井高2500mm、1Fマルエツ(24時間営業)、新橋まで専用シャトルバスあり

注目度の高いドゥ・トゥール。かっこいいドゥ・トゥール。発音が難しいドゥ・トゥール。

パークタワー勝どきの内覧会以降、転売住戸の成約が増え始め、ドゥ・トゥールも7月頃から急速に値上がりした印象です。
個人的には高値成約が1件出ただけでは相場として認めたくないところがあり、夏ごろは高値の売り出し価格に若干懐疑的でした。
徐々に成約事例も溜まり、諦めかけていた9月下旬でこの価格。という見え方でした。

ツイートも反響が大きく、何人か購入検討者から連絡をいただきました。
実際にすごい申込数だったようですから、この価格は割安だったと言わざるを得ないようです。(急げツイートへの警鐘コメントを某有識者がされていたので皮肉です)

安いだけでなく眺望も視線によっては抜けてくる西向き。ザ・トーキョータワーズまでも少し距離があります。

12月時点売り出し中37階西向きの眺望

暑さが懸念される西向きダイレクトウィンドウ(DW)を差し引いても良い出物だったと思います。

同程度の部屋が350,000円/月で賃貸に出てましたので表面利回り約4.5%ほど。さすが湾岸。
現在はWest西向き37階が坪596万で売り出されています。

人道橋開通や晴海フラッグの街開き、豊海タワー販売開始、パークタワー勝どき分譲住戸の入居開始などまだまだ盛り上がりを見せそうです。

余談ですが、この売り出し物件は「マンションレビュー」にも「湾岸マンション価格ナビ」にも載っていません。
プロじゃないので正確なところはわかりませんが、恐らくレインズに登録義務がない一般媒介だったのでしょう。

どちらかに過去全ての物件が載っているなら(レインズに全ての物件が登録されるなら)毎日新着ツイートするなんて面倒くさいことしなくていいのですが。



東雲

3件目。

2023年5月12日の新着
公式の現地案内図が無かったので賃貸サイトより

【パークタワー東雲】
40階/70.38㎡/2LDK
7,980万(坪371万)※2023/5月時点
アクセス:東雲駅 徒歩7分
築年数:2014年
総戸数:585戸(43階建)
管理費:250円/㎡
修繕積立金:192円/㎡
外廊下、免震、各階ゴミ置き場、スカイドッグラン、長期優良住宅、水セメント比45%以下、天井高2650mm、サッシ高2200mm

震災後の物件ということでスペックが高いと言われているパークタワー東雲。立地もバランス良いです。

これは周辺相場もそこまで激しくなかった2023年前半の売り出しでしたが、それにしても条件が良かったと思います。
南向きは遮るものがなく素晴らしい抜け感がありますが、この頃は中層以下~低層の売り出しが多かった印象で、低層でも坪350付近で成約していました。

室内の写真を見ても非常にきれいに使われている様子で、3LDKに可変できるスパン・間取りもポイント高いです。

参考としてオーナーチェンジの部屋が月間予定賃料270,000円/月で出てますので、それで計算すると表面利回り約4.0%ほど。
290,000円/月の賃貸募集もあるのでもう少し伸びる可能性もありそうです。
現在は南向き16階で坪422万で売り出されています。

これもマンションレビューにも湾ナビにも無さそう。恐らくレインズに登録義務がない一般媒介だったのでしょう。(それか売却を取り下げたか)



目黒

4件目。

2023年5月29日に価格改定
現地MAP

【ジオ目黒】
4階/54.75㎡/1LDK+S
7,680万(坪464万)※2023/5月時点
アクセス:目黒駅 徒歩8分
築年数:2013年
総戸数:89戸(6階建)
管理費:189円/㎡
修繕積立金:210円/㎡ 
※現在は279円/㎡になっているので築10年を迎えて値上げしたと思われます。
外廊下、ハイサッシ、天カセ、ディスポーザー有

タワマンが続きましたがここからが本編です。
築10年、小規模と言ってもいい中規模、下目黒2丁目。

目黒駅の外側(パークタワー側)にあり、目黒駅からはかなりグラウンドレベルが下がってきます。勾配がきつい道のりで、ハザードマップにも色がついてくる立地。(駅との標高差約27m)
若干遠回りになりますが、パークタワー横っちょの道より目黒通りを歩いた方が勾配が若干緩やかな印象がありました。歩道も広めで夜でも街灯が明るく安心して歩けます。

飲食店は言わずもがな、スーパー、百均、小学校、公園も近く便利な立地です。
バス停も近く、不動前、大崎、品川へ行けるのもいいですね。

元々8,280万で売り出されていましたが数回の価格改定で7,680万に。広域で見ても魅力ある単価になってきた印象でした。

方角は南西向きで目の前に小さいオフィスビル(6階建て相当)が建っているため眺望はまあまあ苦しいものになっていますが、日当たり・彩光はぼちぼち得られそうです。

バルコニーから左手(東側)の眺望

当時、同じグラウンドレベルにある周辺中古としては、山手通りに面したザ・マジェスティコート目黒、目黒川沿いのパークホームズ目黒ザレジデンスなどが売り出されていましたが、いずれも坪500~600前後という価格帯でした。

城南の新築は軒並み高価格で、坪450前後となるとピアース等々力レジデンス(大井町線等々力駅 徒歩11分)と同じくらいの単価になってきます。(7月に完売済み)

ちょうどピアース等々力レジデンスのモデルルームに行ったあとにこの物件を見たので、同じ価格でこれが選べるのか、と印象的でした。(ピアースも小規模で眺望にも恵まれません)

エントランスや外観デザインからはグレード感が乏しい印象ですが、室内スペックとしては天カセ、ディスポーザー有とそれなりのものになっています。

同程度の部屋が280,000円/月で賃貸に出てましたので表面利回り約4.4%ほど。
(実際の成約は定かではないですが)こういう物件を指値で7,500万着地、とすると色々なネガティブポイントを差し引いても結構魅力的に感じました。

ちなみに現在は2階東向きが坪517万で売り出されています。



板橋

5件目。

2023年1月20日に価格改定
ザ・駅前立地
自然豊かな中庭(ガーデンアリーナ)と3層吹き抜けのグランドロビー

【プラウドシティ池袋本町】
9階/72.14㎡/3LDK
8,480万(坪388万)※2023/1月時点
アクセス:板橋駅 徒歩2分
築年数:2011年
総戸数:785戸(15階建)
管理費:223円/㎡
修繕積立金:113円/㎡
外廊下、ディスポーザーあり、スーパー隣接、ゲーテッドマンション

板橋駅のランドマークマンション。再開発中のタワマンとほぼ隣接する立地。

個人的に好きな物件で価格改定のタイミングでおすすめツイートした出物でした。
埼京線沿いはザ・タワー十条が新築販売中のため、周辺物件として何度かマンションマニアさんの記事に登場しています。(以下抜粋)

2022年5月4日のザ・タワー十条記事より

「2022年5月時点で坪400万前後」ということで、この約1年はさほど価格が変わっていなかったマンションです。
個人的に観測している範囲でも2022年→2023年にかけて値上がりしている印象はありませんでした。
そんな中での坪400切り、線路と逆側(西向き)、中層階・半永久眺望、室内良好。という見え方でした。

新築ザ・タワー十条の価格がキャップになり中々伸びにくいのかと思っていましたが、直近の値上がりは凄まじい勢いです。

ここ数年市況を追っている目線として、新築の影響で”あるエリア”だけ局所的に値上がりすることがありますが、大体、半年くらいで周辺のエリアにも波及していきます。

本物件のアドレスは一応豊島区ですから、豊島区目線で見れば要町や東池袋では新築が供給され、ここ1年で中古も高くなっています。
埼京線の影響というより豊島区物件の影響を受けたと捉える方が自然かもしれません。

周辺は洪水・内水ハザードマップに色がついてきますが、本物件は色なしです。
あと通学校の豊島区立池袋本町小学校・池袋中学校がめちゃくちゃかっこいい。

豊島区立池袋本町小学校・池袋中学校


ただ、修繕積立金が安いのは気になるところです。

同程度の部屋が270,000円/月で賃貸に出てましたので表面利回り約3.8%ほど。
ちなみに現在は、坪450~500万程度で売り出されています。



住吉

6件目。

2023年7月22日の新着
清澄白河も使える距離感

【イーストゲートスクエア】
2階/70.36㎡/3LDK
7,480万(坪352万)※2023/7月時点
アクセス:住吉駅 徒歩10分
築年数:2013年
総戸数:365戸(15階建)
管理費:189円/㎡
修繕積立金:214円/㎡
外廊下、ディスポーザーあり、(たしかハイサッシ)

2023年8月から267円/㎡に改定


縦に伸びる木調ルーバーが特徴的で、かっこいいマンションです。

植田さんから写真お借りしました(リンクになっています)

BORDER5の管理評価でも全ての項目で満点を獲得しています。

BORDER5より


この出物は条件の良い住戸ではありませんでしたが、すぐに売れたのが印象的でした。
7月頃は、湾岸でも高い価格での売り出しが多く、清澄白河、木場、東陽町あたりの主要なマンションも高騰している状況でした。
そんな中で7000万半ばのグロスという見え方。
そこまで安いという認識もなかったですが、江東区3LDKの同グロス帯の中では良い出物だったと思います。ツイート後に相談の連絡をいただいてすぐに売れてしまったことを聞きました。
住吉も相場のアップデートが迫られていることを認識した瞬間です。

赤枠が該当住戸、東側にはメイツ深川住吉

住吉駅から若干歩くものの、スーパー、飲食店、公園、小学校など生活に必要なものが近くで済ませられるため便利な立地です。

現地に行った際はエントランス前の車寄せ部分ではキッチンカーが来ていて、ファミリーで賑わっている様子がとても良かったです。

直近では230,000円/月で賃貸に出てましたので表面利回り約3.7%ほど。
ちなみに現在は、坪396万ほどで売り出されています。


桜新町(弦巻)

7件目。

2023年3月25日の新着
赤い点線が弦巻アドレス

【プラウド弦巻アベニュー】
3階/76.45㎡/3LDK
8,780万(坪380万)※2023/3月時点
アクセス:桜新町駅 徒歩10分、上町駅 徒歩10分
築年数:2006年
総戸数:33戸(6階建)
管理費:206円/㎡
修繕積立金:250円/㎡
内廊下、ハイサッシ、ディスポーザー有、天カセ

小規模プラウド。
外観も立地も特出したものはないものの選択肢としてバランスの取れた出物に感じました。

周辺の新築では、末永組の「ロイヤルシーズン世田谷桜」が坪456万〜坪632万で23年から販売開始しています。(12月竣工でかなり残ってるけど)

中古は、プラウド桜新町、グランドメゾン桜新町、グランドメゾン桜新町、ザ・パークハウス弦巻などクオリティの高いマンションが多いですが、いずれも坪400後半~500万前後で売り出されていて、グロス9,000万~11,000万がボリュームゾーンになってきます。

桜新町物件としては、有名な「ラ・コルダ弦巻」の売り出しがチラホラありますが、大抵は買取再販で再度売り出されるという状況ですから、中々購入するのが難しいかもしれません。

ラ・コルダ弦巻を未リノベ購入は難しい


そんな中で本物件の売り出しという見え方でした。小規模ということもあり恐らく3年ぶりの売り出しです。
小規模マンションは成約事例が少ないので相場を把握するのが難しいですが、周辺物件や広域で見た場合に魅力ある価格に感じました。

周辺は狭い道のりで歩車分離もされていませんから世田谷らしさはありますが、落ち着いた住環境が整っています。もう少しスーパーが近いと嬉しいですが。

現地はやや勾配があり、洪水・内水氾濫ハザードマップに少し色がついてきます。

賃貸も中々出ないですが、参考に隣にあるDCオーベル弦巻(2000年築)が230,000円/月で出ていましたので、それで計算すると表面利回り3.1%ほど。もう少し賃料取れるとしても3.5%ほどでしょうか。



大山

8件目。

2023年7月1日の新着
”然も”の現地案内図に筆者加筆

【ブリリア大山町】
15階/86.34㎡/3LDK
8,480万(坪325万)※2023/7月時点
アクセス:大山駅 徒歩4分
築年数:2013年
総戸数:110戸(15階建)
管理費:169円/㎡
修繕積立金:289円/㎡
外廊下(10階以上は内廊下)、ディスポーザー有、サッシ高2,200㎜、電気自動車充電器設置(一部)

レアキャラのレア住戸だけに新着で見たときは声が出ました。
ハッピーロード商店街の途中にあり、南向き比率も高く、眺望も完全に抜けてきます。
大山は川越街道沿いの物件が多いですが、本物件は商店街のど真ん中という感じです。

隣(西側)には絶賛建築中のシティタワーズ板橋大山。(販売延期の末、24年販売開始予定)

シティタワーズ板橋大山

外観デザインも重厚感があってかっこいいです。

公式HPより


周辺新築は、ザ・パークハウス板橋大山(約坪320万)、ザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜(約坪350万)がありましたがどちらも完売済みです。

本物件はあまり売り出しがありませんが、直前に2LDKで坪330万ほど、少し駅距離離れてブリリア大山パークフロントが坪330前後という感じでした。
周辺中古も坪200後半~300前半が多い中で、この売り出しという見え方でした。

大山物件としてはこれ以上無いほど条件の良い出物ですが、グロスがかさむのを嫌ってか、単価が抑え目な印象です。
グロス8,480万がどう評価されるか気になっていましたが、結構すぐ掲載終了したので杞憂だったようです。

個人的にはザ・パークハウス板橋大山大楠ノ杜のキャンセル住戸をずっと待っていたのですが1戸も出てこないという事態で、同様の人(キャンセル待ち難民)が購入したのかもしれません(?)

これもマンションレビューに載って無いです。恐らくレインズに登録義務がない一般媒介だったのでしょう。(それか売却を取り下げたか)

どの程度で賃料設定されるかわかりませんが、ざっくり㎡あたり3,000円とすると258,420円/月ですから、表面利回り約3.7%ほど。

現在の売り出しはありません。



王子

9件目。

2023年3月9日に価格改定
現地MAP

【ルフォン飛鳥山 】
5階/80.53㎡/3LDK
7,640万(坪314万)※2023/3月時点
アクセス:王子駅 徒歩4分
築年数:2010年
総戸数:77戸(6階建)
管理費:195円/㎡
修繕積立金:262円/㎡
逆梁、内廊下、フルハイサッシ

昨年はプラウド王子本町を紹介しましたが、今年はルフォン飛鳥山。

立地条件はプラウドと似ていますが、こちらは石神井川の南側。
石神井川に隣接する立地ですがハザードはほぼ色が付きません。

エントランス周りも高級感があり、室内の構造も非常にきれいです。

こちらも植田さんから写真提供いただきました。
物件のかっこよさが際立っています。(写真うますぎる)


本住戸は角部屋なので行燈部屋が無いのも良いですね。
アルコーブもしっかりしています。眺望は恵まれたものではありませんが悪くないでしょう。

周辺新築は、プラウド王子神谷が坪350万、
周辺中古は、プラウド王子本町が坪350万、王子飛鳥山ザ・ファーストタワーが坪370万ほどという感じでした。

当初7,980万で売り出され、1ヶ月で7,640万に価格改定した出物です。80㎡以上の広い3LDKは明らかに球数が不足している中で、この売り出しという見え方でした。
広域で見てもかなりおすすめしやすい出物だったと思います。

余談ですが、これのすぐ後に”告知事項あり”が坪280万で売り出されていました。これもマンションレビューだけ見てると「坪280万」という情報しかありませんから、相場を誤って捉えてしまうことになりそうです。


ルフォン飛鳥山はモモレジさんの記事にも登場してきます。
【王子界隈】モモレジの名作マンション訪問【2016Vol.19】

近くの清音閣が㎡あたり2,925円/月で出ていますから、これで計算すると235,550円/月。表面利回りは約3.7%となります。
現在の売り出しはありません。



笹塚(中野区南台)

10件目。

2023年2月15日の新着
現地MAP

【セントラルレジデンス笹塚】
6階/66.68㎡/3LDK
7,680万(坪381万)※2023/2月時点
アクセス:笹塚駅 徒歩12分、幡ヶ谷駅 徒歩13分
築年数:2020年
総戸数:39戸(11階建)
管理費:269円/㎡
修繕積立金:93/㎡
外廊下

駅遠物件の小規模マンションですがかなり築浅です。笹塚ですが渋谷区ではなく中野区という物件。
中野通り沿いのためやや交通量が気になりますが、バス停が目の前のため中野にも新宿にも行けるバス利用が便利です。

最寄りバス停(新山通り)新宿方面バス時刻表

本住戸の開口部は南西向きで、用途地域が近隣商業地域から第一種中高層住居専用に変わるため戸建てがメインになり素晴らしい抜け感が得られます。富士山ビューがきれいですね。

近くにスーパーが無いので笹塚か幡ヶ谷で買い物して帰ってくるか、中野で買い物してバス利用になるでしょうか。

66㎡3LDKのやや変わった間取りですが、柱が外に出ていて居室も整形ですから面積の割にはそこまで悪くないでしょう。

周辺にはシティハウス、アトラス、グランドメゾン、ブランズ、パークホームズなどマンションはちょこちょこありますが、小規模が多いエリアです。
ハザードは色なしです。

モモレジさんの記事を見ると2019年当時で坪360万ほどだったようですから、ほぼ値上がりしていないと言っていい水準です。
本物件含めてこの辺はあまり値上がりしておらず、こっそり注目エリアだったのですが、最近は周回遅れで上がってきています。
現在は、ほぼ真向かい立地の先発物件シティハウス笹塚レジデンス(2017年築)が坪433万で売り出されています。驚異の値付け。

そのシティハウス笹塚レジデンスが賃貸275,000円/月ほどですから、同様で計算すると表面利回り約4.3%ほど。意外と悪くないですね。




西荻窪

11件目。

2023年9月28日
現地案内図

【ピアース西荻窪レジデンス】
7階/53.67㎡/2LDK
7,580万(坪467万)※2023/9月時点
アクセス:西荻窪駅 徒歩9分
築年数:2023年
総戸数:31戸(8階建)
管理費:322円/㎡
修繕積立金:109円/㎡
内廊下

モリモトの新築未入居物件。
竣工後から長らく販売されていて少しずつ価格改定の末、この価格に落ち着いた出物でした。(8,100万→7,580万)

小規模ながらモリモトらしいデザイン性の高さが特徴です。

こちらも植田さんから写真提供いただきました。DWとルーバーで協調された縦ラインがかっこいいです。

新店舗のライフが至近なのもいいですね。

少し南側に善福寺川が流れる立地ですが、駅からの導線はやや上り坂になっていて、本物件はハザード色なしになっています。

西荻窪も狭い道が多いですが、本物件は商店街アプローチ(一部屋根あり)で、駅までは歩車分離していることもあって道のりはまだマシな方です。

駅北側の商店街「北銀座通り」
拡幅計画があるらしいが

本物件は近隣商業ですが、開口部(西側)の多くは一低層が広がるため、道路を挟んだ向かい側が開発されない限り眺望が確保されます。

ワイドスパンでリビングのDWから解放感ある眺望が楽しめますが、2LDKにしてもやや狭い面積です。
間取りは、柱が食い込んでいる+廊下面積が大きくなっているため、LDで10帖確保できているか怪しいのと、LD横の洋室が3.5帖は苦しめですね。
とはいえ新築未入居ですから中古NGの方にもおすすめしやすい出物でした。

周辺は中古マンションが少なく比較対象があまりないのですが、
北口では、パークホームズ西荻窪(徒歩5分・2005年築)が坪400万ちょっと、南口では、ルフォン西荻窪(徒歩4分・2013年築)が坪440万前後という感じでした。

新築はすでにサンウッド西荻窪の案内がされているタイミングで、坪500以下はまず考えられないこともおすすめしやすいポイントでした。

サンウッド西荻窪CGパース


中央線目線で見れば、クレヴィア荻窪、プラウド阿佐谷南二丁目(現在は完売済み)が供給されていましたが、いずれも坪500半ば~坪600万超という価格帯でしたから恐らく比較対象にならないでしょう。

最終的には2022年の新築販売時とさほど変わらない価格まで来ていていました。(とはいえ本物件も販売当時は高いなと思ったのですがね…)

中央線沿線は2LDKの出物が少ないことと、板状の高さだと日当たり・眺望が優れないものが多いので、こういう眺望面が優れた出物は印象的でした。(用途地域が切り替わるところに建つ物件って意外と無いものです)

3LDKが㎡あたり4,568円/月で出ていたようですから、それで計算すると表面利回り約3.8%ほど。(新築じゃなければもう少し安いかもですね)
なお、現在の売り出しはありません。



経堂

12件目。

2023年2月24日の新着
現地案内図

【ザ・パークハウス経堂レジデンス】
3階/60.22㎡/1LDK+S
6,680万(坪367万)※2023/2月時点
アクセス:経堂駅 徒歩9分
築年数:2022年
総戸数:91戸(7階建)
管理費:228円/㎡
修繕積立金:155円/㎡
外廊下、ディスポーザー有、天井高2400mm

経堂で2LDK、ややハマる人が限られそうな出物ですがこれは安かったですね。
2020年に新築販売されていたものですが、その時点から1割程度(諸費用分)くらいしか乗せていない売り出し価格でした。

新築時価格(マンマニさんブログより


経堂は新築も中古も出物が少ないからか、Twitter上でも話題にならない駅の一つです。
この物件もおすすめツイートしましたがあまり反響はありませんでした。

3階ですがそこまで悪い住戸位置でもありません。
経堂駅からフラットアプローチで信号なし、スーパーはライフ、オオゼキが至近、薬局、公園も近く小学校もフラットアプローチで約8分です。
周辺は世田谷らしい細い道も多いですが、物件の近くは烏山川緑道沿いということもあって自然が感じられる雰囲気です。

この出物が掲載終了した後、
5月頃に至近距離にある先輩物件のザ・パークハウス経堂プレイスが4階3LDK/9,580万(坪436万)、
8月頃に本物件で1階3LDK/9,680万(坪472万)で出てきて難無く売れている様子でした。

当時はプラウドシティ小竹向原が坪420万、プラウド向ヶ丘遊園が坪380万と新価格のマンションが登場しているタイミングでした。
そういう空気感の中で、この売り出しという見え方でした。

新築未入居で坪360万、広域で見ても魅力ある出物でした。というか割安でした。(ちょっと自信なくて”急げ”とは発信できなかったですが…)

3LDKが㎡あたり3,811円/月で出ていたようですから、それで計算すると表面利回り約4.1%ほど。(なお現在の売り出しはありません)



二子玉川(瀬田)

13件目。

2023年3月8日
現地案内図

【ブランズ瀬田】
1階/79.02㎡/3LDK
8,580万(坪359万)※2023/3月時点
アクセス:二子玉川駅 徒歩12分
築年数:2012年
総戸数:25戸(3階建)
管理費:348円/㎡
修繕積立金:229円/㎡

こちらも私の観測史上初なのでおそらく3年ぶりの売り出し。

台地側なので二子玉川からはかなり上り坂、用賀からも若干の起伏があります。
246から一歩奥まった立地でザ・パークハウス 二子玉川ガーデンの背中側にあります。
瀬田には名作・高級マンションがたくさんありますが、いずれも高くて住めるレベルではないので趣味で定点観測しているだけだったのですが、その中では比較的抑えられた価格が印象的でした。

こちらも植田さんから写真提供いただきました。
ザ・低層マンションの雰囲気がたまりません。バルコニーガラス手摺も大判で高級感あります。

デメリットはわかりやすく北西向き1階。
ゆとりある3LDKの角部屋で二面彩光、広い専用庭がいいですね。もちろんスロップシンクもついています。
1階ですが用途地域は一低層ですから隣地は戸建てで、ある程度は日当たり・彩光が得られそうです。

ザ・パークハウス 二子玉川ガーデンの目の前にバス停がありますが、本数はかなり少ないです。
周辺は一部洪水・内水ハザードかかりますが、物件自体は色なしです。

当時は、新築「ディアナコート二子玉川翠景」が公開されたタイミングで高値が予想されていました。(平均約615万円)
中古はディアナコート二子玉川翠景近くのプラウド瀬田一丁目が坪600超、本物件近くのザ・パークハウス 二子玉川ガーデンが坪400後半、ヴィークコート瀬田一丁目が坪485万、東急ドエル・プレステージ瀬田が坪500前半という感じでした。

駅からも遠く、起伏もあり道も狭く、小規模で、と最近のトレンドと真逆のような物件ですが、いつかはこの辺に…と思ったり思わなかったりします。
(利便性考えるとやっぱり二子玉川ライズタワーがいいなあ)

ちなみに同じ単価・グロスで、同時期に販売していた新築だとグランドメゾン溝の口の杜、ザ・パークハウス大倉山と同じくらいになります。

本物件は賃貸が出てないのでザ・パークハウス 二子玉川ガーデンを参考にすると、㎡あたり3,710円/月。これで計算すると表面利回り約4.1%ほどになります。
(なお現在の売り出しはありません)




金町

14件目。

2023年7月31日に価格改定
シティテラス金町のMAPに加筆

【プラウドシティ金町ガーデン】
15階/72.97㎡/2LDK
4,980万(坪226万)※2023/8月時点
アクセス:金町駅 徒歩8分
築年数:2010年
総戸数:421戸(19階建)
管理費:223円/㎡
修繕積立金:194円/㎡

これは安かったですね。おすすめツイートしました。
現状は駅から結構渋い通りを歩きますが、既にきれいに開発されているシティテラス側と今後再開発を予定している敷地に挟まれている良いとこどり立地です。

東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業

再開発の敷地面積約24,755 ㎡。
歩道も整備され商業施設もオープンしますからより一層暮らしやすくなりそうです。40階建タワーも楽しみなところですね。

7月頃はシティテラス金町、シティタワー金町が新築でも中古でも坪300万を超え始めているタイミングでかなり驚いた記憶があります。

南口駅前のプラウドタワー金町は坪300中盤~後半で3LDKがあまり出ない状況。ヴィナシスは坪200後半あたり。
隣駅のクラッシィハウス亀有が坪350万付近(?)。
新築のシティタワー綾瀬が坪460万ほど。

プラウドシティ金町ガーデンと南側のプラウドシティ金町アベニューを合わせるとかなり広い敷地面積で、結構存在感あります。
シティテラス金町、アベニューとの比較だと線路から一歩離れているのもポイント高いです。

板状でも眺望がきちんと抜けてくるのがいいですね。

眺望写真

また、こちらも植田さんから写真提供いただきました。
”プラウドシティらしさ”、”大規模らしさ”が伝わってきます。(以下写真集ご覧ください)

物件前は歩道も整備されています


物件内では上層階にあたる15階でこの価格というのもおすすめしやすかったです。
築年数がやや経過していますが、この出物は室内状況もきれい目で魅力的に感じました。

価格改定から間もなくして掲載終了したのですが、新着で5,300万で同じ階・面積・間取りが売り出されていました。(値上げ再掲かどうかはわかりません)

賃貸は直近で200,000円/月で出ていたようですから、それで計算すると表面利回り約4.8%ほど。

現在は坪250~260程で売り出されています。



雑感


書き終わってみるとなんだか地味なラインナップになってしまった気がします。(タイムラインに出てくる物件が派手すぎるというのもありますが)
小規模マンションも多いですね。
ただ、分譲マンションらしさのあるものが好きなのでメジャー7が中心にはなっていると思います。
※マニアックな人は、紹介した物件の「隔て板ハイタイプ率の高さ」に気づいたことでしょう(?)

個人的には物件が出てきた”その瞬間”が大事で、いかにその時にしか買えない出物かという目線で見ています。
サッカーで例えると囲まれた状態でパスをもらうのと、ドフリーでパスをもらう違いです(?)
同じ”ゴール前でボールをもらった”という事実でも「そう!この状況、この瞬間に、こういうボールが欲しかった!!あとは触るだけ!!」みたいな(?)
例えが合っているかわかりませんがそういう感じです。

マンションは毎年高くなる一方ですが、個人的な考え方としては
「無理のない居住費で」「生活にフィットした便利な立地に」「賃貸(賃マン)よりグレードの高いマンションに住む」ことです。
もちろん残債割れしないように買値や価格推移は気にしますが、値上がり率が高いことは要件に入っていません。
まあ値上がり率が高いに越したことはないですけどね。高いに越したことはないですけどね。(2回言う)

今回紹介した物件と同じ単価で、新築だと「どこが買えるのか(怒)」という世界ですから、新築しか見てない場合は中古も視野に入れたいですね。
毎年言ってますが買うなら「新価格の新築」が供給される前に押さえておいた方が良さそうです。

昨年取り上げた物件より平均価格が上がっている気がしますがきっと気のせいです。
本当は23区外も魅力的な物件・出物はあったので紹介したかったのですが、まあ誰も読まないかなと(年内間に合わなかっただけ…)

ここ1年は郊外の方が価格上昇もマイルドで賃貸も23区ほどは上がっていませんから、視野を広げれば見える世界も変わってくるのですが、広域勢が選びそうなエリアは結構決まってきてますね。
新たに再開発があって色んなエリアが盛り上がってくれると面白いのですが、建築費・人件費高騰もあって郊外の再開発は延期・塩漬けになっていきそうな雰囲気。悲しいところです。。

ただ市況を眺めるだけになってくると、購入する前の不安感と期待感が入り混じるあの独特な感情を忘れがちですが、遥かに上昇した相場の中で答えを見つけるのは非常に難しいことです。

私も今年改めて実感しました。

新鮮な感度を維持するためには常に市況に身を置かなければいけないですね。(市況から置いて行かれているのでもう引退間近ですが…)

果たして次に購入できるのはいつになるのでしょうか…
煮えたぎる市況はもういいので、来年はどうか穏やかな市況でありますように…


長々とお読みいただきありがとうございました。

今回はこの辺で。それではまた。


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