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時間づくり【起業まであと約5年】

起業しよう、と思ったら時間が生まれた。

今まで、朝起きた瞬間育児と家事が始まって、仕事して、帰ってきて寝るまでまた育児と家事、という生活なので基本フル稼働、子どもと自分の睡眠時間の差分-寝ている間にしかできない家事=私の時間、という状況で、要するにたいして何もできない。
カフェや買い物に気軽に行くこともできなければ映画や美術館のような遠出はもっての外。家事というのは終わりも切れ目も特にないので、家にいてもやることが必ずあって、落ち着いて本なんか読めない。
ああ、すべての娯楽は子どものいない人のためにあるんだな。
本気でそう思った(今も思ってる)。

話は変わって、うちの会社は小さいので「人事」「労務」「総務」「経理」の人はいなくて、それらをまとめてやってくれる外部の人がいる。
いつも月イチくらいで来社して作業してくれているのだけど、最近社員数が増えたこともあって作業が追い付かず、加えて社内である程度できるようにした方がいい、的な話で、その人から作業を少しずつ引き継ぐことになった。

その中でその外部の方がさらっと
「簿記3級くらいとっておくといいかもね」と言った。

この一言がのちの人生を変えることになる。

私は何を隠そう、高校時代の中間テスト直前、それまでの授業内容を全く理解しておらず、そのことに気付いた数学の先生に多大なショックをあたえ、ある時ついに0点という、某アニメでしか拝むことのできない数字を獲得した女である。

なので数字に弱い、という自覚もあるし、数字が嫌い、という自覚もあるし、やる気がない、という自覚もあった。
そのうえ本も読めないくらい時間が取れない。

それなのになぜか、その言葉を聞いて、「あ、そうなんだ、じゃやってみようかな」と思ってしまった。
元々仕事に関係するような勉強をして仕事ができるようになっていく過程は好きなので、出産する前はだいたいいつも何らかの勉強をしていた。
背中を押されたことで、数学キライが勉強して成長したいを一瞬で越えてその言葉を受け入れ、その日の帰りには参考書を見に書店へ向かった。

問題は時間である。

と思ったのだが、意外とあっさり、生活の随所に隠れる時間を見つけてしまった。

朝ちょっと急いで支度をして会社に向かい、早く着いたら空きスペースで15分、10分くらいしかなければ車で参考書を読む。昼休みは45分なので、10分くらいで弁当を食べて25分くらいとれる。夜も寝かしつけが私でなければ寝た後1時間くらいは時間が取れるし朝早く起きて子どもの状況によっては30分くらいとれる。
時もある。
いずれもいろんな状況次第だし、やる気がない時もあるのでそういうときはやらなかったりするけど、それでも時間は作れてしまった。

簿記3級に必要な時間は100時間程度。
3ヵ月ちょいくらい、1日1時間、私のポンコツ頭を踏まえもうちょい余分を見ておけば、理屈としては何とかなる。

そんなこんなでやってきて、あらかた内容を把握して、あとは過去問を、というところまできた。日程はあと20日くらい。

これで受からなかったら恥ずかしいけど。

そしてこの時間をつくる、作ることができる、という小さな成功体験が、思わぬ夢を描くことになる。

続く。

起業まであと約5年

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