【エッセイ】初めてを思い出にしてるから。

私はこれまでに、まともな恋愛をした事が無い。
人を好きになって付き合う事になってとも直ぐに破局。
これには、自分でも理由が良く分からなかった。

中学生の時、同じ部活の男の子を好きになった。
彼は小学生高学年の時から仲が良く、男女6人グループで良く遊んでいた。

その6人が中学で同じ部活に入部して、その他のメンバー合わせて約20人近くの部員が私達の学年だけでも所属していた。

私と彼は仲が良いいのだが、第三者からしたらお互いの事嫌いなの…？と思われる言動ばかりだった。
だから、私も彼自身が好意を向けてくれてる事を知った時はとても驚いた。

今でも告白してくれた日を覚えている。
帰り道、中学生らしいシチュエーション。周り友達が協力し合って、私達を2人にする。

なんか、変だなって思った。彼が何か言いたそうにしている。場所は親友の家の裏の道路、隣には公衆電話。ロマンチックの欠けらも無いけど、そんな事考える程余裕は無い。

「好きです。付き合って下さい」

シンプルで、ストレートに伝わる言葉。反射的に「はい」と答えた私に、公衆電話に刺さってたテレホンカードを渡す。彼の照れ隠し。

それから2人無事に恋人関係になった。
だけど、中学生の恋愛。そう上手くいくはずも無い。
元々喧嘩ばかりしていた2人が、突然恋人になった時どうしたらいいのか分からなくなってしまった。

周りのよく一緒にいる友達もその様子を見て困惑。
またどこかで書きたいが、ちょうど同じグループ内でもう1カップル誕生していて皆で遊ぶ機会が減っていたのだ。

そんなちょっとギクシャクした雰囲気に耐えられ無くて、私は彼に別れを告げた。

それに本当に彼が好きなのか分からなくなってしまった。付き合う前は好きで好きで仕方なかったし、毎日結ばれることを願ってた。
だけど、なんでか不安になってしまったのだと思う。本当に好きなの？彼の好きって言葉は信じていいの？
中学生の私にその不安は耐えられなかった。

それが引き金だった。彼とのすれ違いが起き、喧嘩が始まり、それから一切言葉を交わさなくなった。

別れてから色々なことがあった。私たちの喧嘩の内容をグループLINEに晒されたり……他にもあるけれどまぁ仕方が無かったのかなと思う。

もちろん今でも許したくはないかな……と思うけれど、でも、別れを切り出した私の言い分が理不尽な事もある。

人生で初めて好きになった異性
初めて両思いになった異性
初めて付き合った彼氏
が彼なのだ。

だから思い出の1ページとして、残しておきたい。

実はこの後も彼とのお話がある。
一言も会話を交わしていないのだけど……。
続きはまたの機会に