「ずっと『普通』でいいのに。」 第2話
あれは小学校に上がる前の春休み。
そのお祝いだったのかもだが、真由は小さかったから両親の意図は全く覚えていない。
生まれて初めての大きな船での旅行。
最初はワクワクで船上のデッキで超はしゃいでいた真由だったが、夜になる頃には気持ち悪くなって来て、翌日の朝にはもう絶えず身体が揺れてる感に耐えきれない状態になり、最終的に船室のベッドで寝たきり状態になった。
寝てても気持ち悪いなんて、もう二度と船で旅行なんてしない、と真由はずっと両親に愚痴を言ってせっかくの旅行を途中から台無しにし