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頼むから全人類『薄桜鬼志譚 風間千景篇』を見てくれ

まず初めに、

・原作の知識は少ししかない為、多少の間違いがあっても許して
・話の都合上、ちらほらテニミュと絡めた話がある
・最初にクソ長い前置きがあるので長文苦手な人は読まなくていいです
・見どころを
まとめてあるので、目次で読みたい所にジャンプして下さい

以上の注意点があるので先に断っておきたい。

1月のある日。午前中に授業が終わった私はその足でいつも通う中古専門店へ向かった。目当ては推しのグッズだったりDVDだったり。最近の流行りを分かっているその店はご丁寧に『2.5次元コーナー』と称した一角がある。
気になるDVDが安くなっていないか、またはごく稀に推しの出ている舞台の限定DVDや秘蔵DVDが置いてあったりする為、このコーナーを漁るのが来た時のルーティンとなっていた。
心のオアシス『テニミュ』の棚を一通り見た後、他のコーナーに移動しようとしたが、その日は何故か近くの棚に置いてある『ミュージカル 薄桜鬼』シリーズが気になったのである。
私の中で薄桜鬼というと、中学時代同じ部に常に乙女ゲーのクリアファイル30枚を持ち歩き、会う人会う人に布教を繰り返す『乙女ゲーの狂信者』がいたので何となくキャラやストーリーは理解していたが、一切履修をしてこなかったジャンルだった。(常に腐を探し求めていたので乙女ゲーは眼中になかった)
普段テニミュやテニミュの推しの舞台しか見ていない私は、興味本位でその棚から薄ミュのDVDをいくつか手に取って確認した。
いつもならキャストや値段を確認してから棚に戻すのだが、とあるDVDのジャケットに映る男性に心を奪われ、目が離せなくなってしまった。
そのDVDこそが、記事のタイトルにもなっている『ミュージカル薄桜鬼 志譚 風間千景篇』だったのだ。
ジャケットには、艶やかな夜桜を背に二人の男性が描かれている。その二人の内、こちらに刀を振りかざす和服の男性。彼こそが本作の主人公『風間千景』であり、このDVDを買うきっかけを作った張本人である。私は最初に彼の美しさに一目惚れしたと言っても過言ではない。
原作の知識は少しだけにも関わらず、人生初のいわゆる『ジャケ買い』をしてしまったオタクの目線で概要と見どころを出来るだけネタバレしない程度にいくつか紹介していこうと思う。

☆『薄桜鬼とは?志譚風間千景篇とは?』

まず原作となっている『薄桜鬼』について簡単に説明すると、2008年に第一作目が誕生してからDSやプレステで様々なシリーズが作られ、さらにアニメやイベント、グッズに至るまで現在も幅広く展開されているオタク界隈では代表的な乙女ゲームなのだ。
主人公の雪村千鶴は、自分と離れて仕事をしている蘭学医の父とある日突然連絡が取れなくなってしまう。心配になった彼女は父が働く京都を訪れ、新選組と出会い共に父の行方を捜す。プレイヤーは攻略対象を1人選び、親密な関係になりながら作中で幕末の世に生きる新選組の儚くも力強い生き様や千鶴の隠された生い立ちを知ることになる。
その舞台版である『ミュージカル薄桜鬼』シリーズは2012年の『斎藤一篇』から始まり、原作の攻略対象1人1人にスポットライトを当て、千鶴と共に彼らの人生に寄り添う様な内容になっている。
その中で2014年に上演した『ミュージカル薄桜鬼 風間千景篇』の脚本や演出の新生版として2019年4月、約1年前に上演したのが『ミュージカル薄桜鬼 志譚 風間千景篇』なのである。
私の様に原作をそこまで知らなくても十分楽しめるが、キャラの関係性や難しい用語が出てくるので、随時公式サイトやwikipediaを見るといいかも。
次に見どころをいくつかに分けて紹介していく。



見どころ①『風間千景』の魂を宿す中河内雅貴さんの美しさ

まずこれを見てほしい。

うわっ、顔面偏差値高すぎ…!?
というのは後で語るとして、まず中河内雅貴さんという人物について説明しよう。彼は広島県出身の俳優でファンからの愛称はマサ。彼を語る上で外せない作品といえば、今でも根強い人気を誇る『ミュージカル テニスの王子様』だ。中河内さんはこのテニミュの1stシーズンで立海大附属中テニス部の3年『コート上のペテン師』の異名を持つ仁王雅治を演じた事で有名になり、現在に至るまで数々の舞台や映画、ドラマに出演している。そして何より顔が良い。
彼の実力は俳優だけに留まらず、ダンサーや歌手としても活動している為、ステージ上でも一際目立つ歌唱力やダンスパフォーマンス、跳躍力で観客を魅了するまさに『変幻自在』なイリュージョニストである。言うならばマジもんのプロフェッショナルペテン師である。
そんな彼が久しぶりの2.5次元舞台で主演を務めたのは、西国の由緒正しき鬼の一族を統べる頭領『風間千景』である。性格はいわゆるオレ様で自信家だが、一度交わした約束は絶対に守るという義理堅い一面も持っている。原作のイラストを見ても分かる様に全身からひしひしと威厳が漂い、強キャラ感が伝わってくる。ストーリーの核を担う新選組には唯一所属していないが、時折千鶴や新選組の前に姿を現す重要人物である。
そしてこの記事で何よりも伝えたいのが見出しの通り、中河内雅貴さんの顔の良さである。原作のかっこよさが舞台でも損なわれていないのはマジで頭おかしい。もしnoteに文字数制限があったとしたら、そこを丸々彼の顔の良さで埋めていたんじゃないかと思う。私はオタクなので当然語彙力がないが、彼の美しさを表現出来る単語があれば今すぐにでも使っている。いや、人間としての顔面偏差値カンストしてない…?(鬼を演じるのだからあながち間違いではないが)
中河内さん自身が元々綺麗なお顔立ちをしている事は勿論だが、ビジュアルを見て一番最初に感じたのは千景様のウィッグとの親和性の高さだった。この時点で既に顔が良い。千景様が3次元に迷い込んだのかと錯覚する程のクオリティ。
ジャケットの美しさは前置きで話した通りだが、本編でもその美しさはとどまる事を知らず、開幕早々千景様の美麗なご尊顔を拝みつつ、聞いた人の耳を一瞬で孕ませる甘く、どこか儚い歌声をたっぷり堪能出来る。
この記事を書く為に本編を見返したのだが、ものの見事に開始数分で五感全てに致命傷を患った。しかし、千景様の魅力は歌だけではない。外せないのが新選組や敵軍との戦いで見せる、華麗な殺陣アクション。次々に現れる敵をいとも容易く切り捨て、余裕で攻撃を交わし、弱すぎて話にならないと言わんばかりの鬼の強さを見せつける。他にも本編の全てに渡って『鬼の頭領』を全身から感じさせる様な高貴な立ち振る舞いや、ダンサーの経験を生かしたキレのある軽やかなダンス(特にターンの美しさは一級品)などなど。どのシーンで止めてもかっこいいので悔しい。悔しいけど存在そのものが本人ですありがとう。魅力がありすぎて文字を打つ手が止まらないが、この時点でだいぶ読んでくれる人に申し訳ないので最後に1つだけ。どうしてもどうしても見て欲しいシーンの話をして見どころ①を終わりたい。

本編の一番最後のとあるシーンで千景様が微笑むのだが、そこがあまりにも美しくて、愛らしくて。小説とかで出てくるまさに『口元がふわりと弧を描く』みたいな表現そのもので。舞台が幕末という事もあって悲しいシーンで何度も胸を痛めたのに、最後に千景様の笑顔に全て持ってかれて涙とか吹き飛んじゃったよ。こんなん恋してまう…ずるい…ずるいよ…ハート盗んだ責任取ってくれ(大歓喜)

私はれっきとした腐女子だが、本編を見終わるまでに何度恋をしたか分からないくらい彼はオタクのハートを掴むのが上手かった。ありがとうオタクを殺してくれて。ありがとう貴方に出会わせてくれて。ありがとう薄ミュ。これのせいで後に中河内さんのDVDや写真集を買うのを、1月の自分は知る由もない。さて、卒論並みに魅力を存分に語ってしまったので後は己の目と耳で、いや全身で中河内雅貴さんの風間千景を堪能して頂きたい。


見どころ②『雪村千鶴』を夢見て女優を志した本西彩希帆さん

本作で主人公の雪村千鶴役を演じたのは劇団4ドル50セント(現青学手塚役の青木瞭くんも所属している)に所属する本西彩希帆さん。とても可愛い。孫にしたい。
彼女は元々保育士を目指していたが、高校時代にクラスメイトの布教で薄ミュに出会う。その後、2014年上演の『風間千景篇』で雪村千鶴を演じた富田麻帆に感銘を受けて、自分も千鶴として舞台に立ちたいと女優を志し、劇団に入ったのだ。ここまで書いていて思うが、めちゃくちゃエモい。
彩希帆さんは、念願叶って女優を目指すきっかけになった憧れの役を演じただけでなく、『志譚 風間千景篇』の雪村千鶴として舞台に立ったのだ。
文字にすると非現実的な架空の出来事の様な気もしてくるが、これはまぎれもない事実である。本当にすごい。
本編では透き通った伸びやかな綺麗な歌声や観る側に訴えかけてくる様な演技を披露してくれる。もしこの記事を読んで『志譚 風間千景篇』を観ようと思ってくれる人がいたら、薄桜鬼が好きで千鶴をよく知っている彩希帆さんが彼女なりに表現した千鶴である事を念頭に置きながら観て欲しいと願う。

見どころ③2人を取り巻く個性豊かな面々

①、②はメインキャラ2人の紹介に使ってしまったが、本作はその他にも個性豊かで多くのファンから愛されているキャラ達が存在し、いずれも実力派俳優が演じている。全員は紹介しきれないので何人か抜粋する。
千鶴と共に行動する新選組サイドでは、鬼の副長こと土方歳三役に、刀ステやペダステ、松ステなど近年数々の2.5次元舞台に出演する人気俳優和田雅成さん。一番組組長で天才的な剣の使い手である沖田総司役に、テニミュ3rd滝萩之介役でデビューした山﨑晶吾さん。
三番組組長で寡黙な一匹狼である斎藤一役にテニミュ2nd芥川慈郎役やマグダラなマリアのマルタ役、A3!三好一成役などを務めた赤澤燈さん。
十番組組長で槍の名手である原田左之助役に、同じくテニミュ2nd柳蓮二役でデビューし、現在放送中の魔進戦隊キラメイジャーでキラメイブルーを演じている若手俳優水石亜飛夢さん。
風間と共に行動する鬼サイドでは、礼儀正しく武器を持たずに素手で戦う鬼天霧九寿役に、テニミュ1st真田弦一郎役で有名な兼崎健太郎さん。
新しい物好きで銃を操る鬼不知火匡役に、舞台戦国BASARA風魔小太郎役などを務めた末野卓磨さんなどなど。
個性のないキャラは一人もおらず、それぞれが持つ秘めた想いや自分の志を劇中歌に乗せて語ってくれる。中でも、元薬売りの土方さんが己の武士道について歌い上げるシーンは印象的だ。

見どころ④役者の関係性(正直読まなくてもいい)

ぶっちゃけここは本編に関係ないので読まなくていいです。
個人的にエモ~~~~~~~~い!(井戸田)と思っただけなので、もしテニミュ好きな方が分かってもらえたら嬉しいです。

まず千景役の中河内さんと天霧役の兼崎さんは前述の通り、テニミュ1stで共に高め合った立海のメンバーであり、久々の共演である。中河内さんは比較的ブロードウェイミュージカルの出演が多い中、こうして2.5次元舞台で、中でもテニミュ時代の仲間と同じ舞台に立っているのはめちゃくちゃエモい。中河内さんは稽古期間に「俺の心の友」とツイートしている。エモい。
そして斎藤役赤澤燈さんと原田役水石亜飛夢さんは共にテニミュ2ndシーズンを駆け抜けた仲間である。
さらに、原田役の水石亜飛夢さんと山南敬助役の輝馬さんはテニミュ2nd関立で柳VS乾の試合をして以来の共演なので、久々の再会となる。公演中に「あっという間に4年と2ヶ月と15日以上経ちましたね」とツイートしている水石さんが非常にエモい。テニミュに出ていた頃は高校生だった水石さんも、俳優として立派に成長して、今では原田の様な兄貴キャラを演じていると思うと感慨深い。

⑤最後に

アホみたいに長くてすみません。というかレポートでもここまで長い文章は書いたことないです。生まれて初めてかもしれない。とにかく中河内さんの風間千景が死ぬほどかっこいいという事が伝われば私はそれでいいです。各動画サイトにて過去の薄ミュ一挙配信が決まったので、この機会に志譚風間千景篇の布教をしたくてnoteを書こうと思い立ちました。私もこの機会に過去の薄ミュも観てみようと思います!DMMでは既に配信していて6月30日まで、dアニメストアでは4月17日の10時から配信予定、ニコ生では4月1日の20時から放送予定などサイトによって違うので、詳しくはURL先をご覧下さい。
https://www.marv.jp/special/m-hakuoki/special.html







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