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車の運転は、マニュアルトランスミッションにこだわる

19でクルマの免許をとってから四半世紀は超えている。
この間、5台のクルマを所有してきた。
スバルヴィヴィオ、スズキワゴンR、ホンダフィット、フィットハイブリッドと乗り換え、今はマツダのアクセラに乗っている。
そのアクセラは、MT。

ホンダの2台だけCVTだった。あとは、MT。

クルマの免許を取った頃は、既に世の中でMTのクルマはかなり減っていた。自家用車の9割はAT車と言われていた時代。ただ、どのメーカーもまだMT車を作って売っていた。

今は、本当に普通の車でMT車がなくなってしまった。
乗ってみたいなぁと思うような車でMT車は無い事がほとんど。
今乗っているマツダアクセラは、というかマツダの車に関してはだいたいどの車種に関してもMT車を作ってくれているので選びようがある。

車を運転する際に、アクセルでエンジンの回転数をコントロール出来ないのがストレスで仕方ない。アクセルを踏んでも回転数が上がらない様な坂道だったりする場合は、ギアを落とせばすぐにまたコントロール出来る。
そうやって、クルマと状況に応じて対話しながら運転するのが何よりも大好きだった。というか、今でもそれが車の運転の醍醐味だと感じている。これがなければ、クルマはつまらない。

初めてのATクルマはホンダのフィット。ATといってもCVTなので、ちょっと機構は違うけれど。しかし、今のクルマのATはほとんどCVTになってしまったので、時代の走りだったのだろう。
そんなフィットは、まだ良かった。
クルマのコンセプトがとても良かったので、保有しているクルマの中では一番長く9年乗った。デビュー当時のコンパクトカーの中ではコストパフォーマンスが断然良かった。ボディーの剛性感、エンジンの出来、足回りなどなど、試乗した中で一クラス上をいっていたので、CVTしかないというのがわかっていたけれど納得して買ったし、納得して乗り続けた。しかし、かなりガタが来て、故障も多くなってきていたので、車検のタイミングで発売されたてのフィットハイブリッドに乗り換えた。

しかし、このフィットハイブリッドが運転に関しては本当に何とも表現のしようのないくらい辛く感じるものだった。感性に合わなかった。
ハイブリッドは、バッテリーでモーターをまわしてトルクを持ち上げ、燃費を稼ぐ。バッテリーというのは、状況によって充電されている電気料が違う。だから、同じ道を同じ速度で走っても、同じようにエンジンの回転数をコントロールして走ることが出来ない。バッテリーの中にたくさん充電されていたらモーターがたくさん働くし、逆に電気がほとんどなければエンジンの回転数を上げて充電しようとする。

毎日の運転の中で、少しでも上手に運転したいという意識がある中で、クルマの状態が一定でないという事は、同じ運転が出来ないというのと同じ。

最も困ったのは、ブレーキの効きが変わってしまうこと。
長い下り坂の場合、最初のうちは回生ブレーキで運動エネルギーを電気にひたすら変え続けるが、バッテリーが満充電になると途端に回生ブレーキが効かなくなる。AT車はエンジンブレーキが効きにくいところに来て、回生ブレーキが効かなくなるものだから、フットブレーキをたくさん踏むようになる。そのうちブレーキがたれてきて効きが悪くなってくる。運転していて怖くて仕方ない。こういうことを度々経験して、乗っていて嫌になってしまった。

揺り戻しではないけれど、MTのクルマに乗りたくて仕方なくなってしまい、2回目の車検を受ける前に買い換えてしまった。

今乗っているクルマを出来ればずっと乗り続けたい。もしくは、MT車でアクセラよりも良いと感じるクルマ、当然生活の中でピッタリと当てはまる事は必須だけれど、そんなクルマが見つかれば乗り換えるかもしれない。
しかし、残念ながらそんなクルマは今のところ出てきていない。

どうか、自動車メーカーさん。
実用的な、そして乗ってうれしい、日本の道に合うMT車を是非作って欲しい。

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