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コクヨ測量野帳 セ-Y3

大学の時、地学を専門とした。
地質調査のスキルが必須。
それに必要な道具類もある。
岩石や地層が露出している露頭に出向いたときに、それらの道具類は使われる。
石を割るためのハンマー、割った岩石をその場で観察するためのルーペ、地層の傾きなどを測る(層向傾斜を測る)クリノメーターやクリノコンパス、地層が柔らかいときに露頭の表面を削るねじり鎌、地層の厚さを測る折れ尺、化石を掘り出すときに使う鏨、地層の様子を写し取るカメラなどなど。

当然、どこの露頭を調べたのかは、国土地理院発行の地形図に印をつける必要もある。
しかし、その露頭で得られた様々なデータを記録するためのノートは絶対に必要になる。
その時に使うのが、測量野帳。
地学のフィールドワークをする人間で、これを知らないという人はまあいないのではないか。自分の身の回りでフィールドワークに行ったり、巡検に出かけたりしたときに持っていなかった人を見たことがない。

そして、業界のシェアNo.1は、コクヨの測量野帳セ-Y3、スケッチブックタイプのはず。
方眼タイプを使うのは、現地で柱状図という地層についての図を描くのに便利だから。

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実用品以外の何物でもない。
ただし、今は地質調査とは全然遠い仕事をしている。
しかし、使わなくなったかというと、普段使いのメモ帳として活用している。

これは、そもそも測量野帳のコンセプトが地質調査のデータを記録するという事のみに向いているのではなく、用途として手持ちで何かを記録するという事全般に向いていることによる。
コンパクトで携帯しやすい、丈夫、ハードカバーで手持ちでも書きやすいなどなど。そして、安価である。
だから、いつもまとめ買いをしている。

最近は、特別に装飾されたものが売られていたりするが、値段が3倍以上もしてビックリしたことがある。
普通の野帳を購入して使いこなせば、自ずと個性は出てくるもの。

道具としてのシンプルな機能美があるノートであるだけに、なんだか本末転倒な気がしないでもない。

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