見出し画像

姉がいて、私は妹になれる

私には姉がいる、姉妹だ。
歳も近く、小さい頃は全て姉の真似をして生きてきた。
ふと大人になって思ったことがある、姉が私を妹にさせてくれるのだと。

私は妹“で”良かった

私は一度も、自分が姉になりたかったと思ったことがない。
むしろ、妹でよかったと思っている。

確かに、おもちゃも服も何もかも“姉のおさがり”というのに不満を抱いたことはあるし、姉の方が先に学年が上がるため、お小遣いも多くもらえ、門限も長い。後々私も姉と同じ歳になったときに同じようにしてもらえるのだが、その時はそれを分かっていても「いいなぁ」と思っていたこともある。

それでも私は妹でよかった。
兄弟の傾向として、下の子は姉や兄の行動を見ているから要領がいい。
まさにそう。幼少期の私は要領が良く、ずる賢かった。笑
私の姉はとにかく破天荒だった。
なので、大体の悪さもぶっ飛んだ行動も全部姉がやって親に怒られてくれたおかげで、私はスムーズに進める。私は“これ以上やったら親に怒られるな”というギリギリのラインを攻めて同じことをする。これは妹の特権。笑
「姉が道を切り開いて、私がその道を無くならないよう整地しながら進む」という感じだろう。
私は要領が良かったが、その分姉の行動力は凄まじかった。
そしてそれは今も変わらない。

わがままも頑固さも唯一出せる場所

私が妹で良かったなと思う理由はそれ以外にもあり、
姉の前ではわがままも頑固なところも、自分の性格の悪い部分も全面に出せるからだ。

私と姉は、姉が高校に上がる頃までは姉妹逆だと思われることが多かった。小学生の頃から私の方が背が高く、なおかつ姉が破天荒でパワフルすぎたゆえ、私は落ち着いているタイプだった。笑
大人っぽいねと言われ過ぎたからか、私は友達との間でもお姉さん的ポジションにいることが多かった。幼少期から無意識にそういう振る舞いや考えが定着してしまっていたのだろう。
それが嫌だ!というわけではなかったのだが、自分のわがままや頑固な部分はあまり出さないようにしていた。数人でも本当の自分を知ってくれている人がいればそれでいいので、本当に仲の良い友達には私は変なところで頑固だと言われる。笑

そんな感じで、隠しているわけではないのだが出していない本当の自分を家族である姉の前では出せる。
兄弟や姉妹は不思議な感覚があり、家族で、友達のようだが友達ではない、
でも自分と近い視点や感覚で生きていて、相談事も内緒話もなんでも話せて、顔を見るとほっとする特別な存在。

大人になって思うことは、
姉と私を産んで姉妹として私を妹にしてくれたのは親だが、
本当の意味で私を妹にしてくれるのは姉だと。
姉がいてくれて、私ははじめて妹になれる。
姉がいるからこそ、私は妹らしく振舞える、
本当の自分はどこまでいっても妹属性だ。
昔は喧嘩ばかりしていたし、心の底から姉が嫌いな時期もあったし、
兄が欲しいと思っていたこともあったが、姉がいて本当に良かったと思う。

唯一無二の存在、私の姉は最強だと思う。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?