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僕はチョロい#2 自罰的な自己啓発


てぬるく、見えすいていて、浅薄で、おろか。
つまり、チョロい。

そう言われる自分は嫌いじゃない。
僕はチョロい。


※この記事の続き


 でも僕も自分の在り方そのものにストイックだった時期がある。

1.絶望は甘い罠



THE BACK HORN


高校生の頃、大好きだったバンド。
(今でも好きだ、当時ほど熱を入れて追いかけたりはできていないけれど。)


1年半ほど前、アウトデラックスにギターの菅波栄純が出演した。
人見知りすぎるロックスター。


※ちなみに彼に憧れて、若かりし頃色々なことを実践した。内容は恥ずかしくて言えない。
ちなみに僕は愛煙家である、銘柄はマイルドセブンライト。栄純が吸っていた銘柄と同じ…。



彼らの曲の中にこんな一節がある。

絶望は甘い罠 閉ざされたその扉
 心が戦場だから誰にも救えない
THE BACKHORN   



彼らの一番のヒットソング。


"チョロくなかった"頃の僕の思考メソッドは、まるでこの歌詞のようだった。



2.絶望の思考メソッド



ありたい自分が、やりたい仕事が、築きたい幸せがあった。
その実現のために努力するが、僕はうまくいかない。


そんな"うまくいかないけど頑張っている自分"を評価してしまうのは…甘えだ。


迎える19歳の頃、人を多大に傷つけてしまった。
※犯罪ではない。
その結果、僕とその人、お互いの人生を大きく変えてしまった。
そのせいか、自責の性格がより濃くなった。


その後も2歩進んで、3歩戻るような日々。
いっそ死んでしまいたい…死ねない理由を連ねた。


いつでも書き留めることができる、ケータイのメモ機能はいつだって、ずっと僕の拠り所。


まるで夢を実現するための"wish list"その逆だ。
その絶望手帳の中に"まだ頑張りたい(死にたくない)自分"を見出し安堵、明日の糧とする。



習慣化した思考メソッド。

願う→叶わない→逃げたい→ダメだ→願う…



周囲に当たり散らしたり喚いたこともあるが真相は心の中。
他人の優しい言葉はなに1つ響かない。

そしてそんな自分に酔いしれるようになってしまった。


3.今の自分に満足するな…?


ハタチの頃、自己啓発に手を出した。
少ない給料からセミナーにも通った。


自己啓発そのものを批判したいワケではない。

「僕が行ったところは違う」
今なら思えるだけ。


繰り返す、"あの手のもの"は悪いワケではない。


ただ…"もがく自分、その姿に陶酔する"
顧客の精神状態をそのようにキープさせておく。


サービスを継続して受けさせるためにはそんな側面はあるだろう。
※今風にいえばサブスク?


あのような場に行きたいと思える人はすでに自己実現にストイックだ。


僕も、イメージする自分にたどり着けないことに対して極度に自罰的だった。


その場では「今の自分に満足するな」といった類の話は何度も繰り返された。
行く度に、なりたい自分が妄想的に肥大化し、"今の自分"をさらに愛せなくなってしまった。

"なりたい自分になるために今の自分に鞭を打ち、貶す"

本末転倒だ。

周りの声には「これは自分で選んだことだから。騙されてないから。」なんて反論したものだ。
※月額数千円だったのが救いだ。



しかし、中古で買った漫画本と、1つのweb上の解釈記事で僕の思考は"チョロい男"へと変わっていった。


#3へ続く

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