一人分のお味噌汁

お味噌汁って、家庭の象徴みたいだと自分が思っていることに気がついた。
一人暮らしを始めてから、ずっとレトルトタイプのお味噌汁を飲んでいて、今日、始めて液体タイプのお味噌というものを買ってみた。それまでは、お味噌汁は実家で人数分のお味噌汁を鍋で作っていたから、不思議な感じだ。

私の家は、あんまり家庭の仲が円満というか、スムーズな家庭ではなかったので、絵に描いたような仲が良い家庭を見かけると、フィクションを眺めているような気持ちになる。(その家庭にも、色々なことがあるのだろうけれど)
でも、私の家は距離を置いたことで、呼吸をしやすくなったみたいな部分があったので、近い距離にいるだけが幸せとは限らないと思う。
最近、『違国日記』を読んでいて、登場してくる言葉の一つ一つが、素敵で心の隙間を埋めてくれる破片のようだった。孤独な狼のような瞳。


ちなみに、今日の私のお味噌汁は、油揚げとほうれん草だった。

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