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波佐見焼、取材記 〜陶器まつりは5/5まで〜

長崎県波佐見町。

少し前、取材で波佐見焼の産地を訪れました。ここでは記事では使われないアザーカットとともに取材の裏話を記録しておこうと思います。

都内の雑貨店で波佐見焼を初めて見たのが10年以上前。

カラフルでつるっとした手触りの、スタッキングできるカップが積み上がっている光景が印象的で記憶に残っていました。今、思い返すとあれは、2010年に発売されたマルヒロさんのブロックマグカップ。当時、都内のキッチングッズを扱う店で見ない日はないんじゃないかというくらい。

そして、波佐見焼がどうしてここまで拡がったのか。ずっと疑問でした。

今回、滞在期間はほんの数日だったけれど、現地の空気にどっぷり浸かって、取材というかたちでその所以を垣間見させてもらうことができました。オンラインの取材も増えた昨今だけれど、やっぱり机の上だけでは分からない、生きた情報に触れられるのは現地ならではです。一瞬たりとも逃したくなくて、耳をそば立て目を凝らして。

波佐見の夜は早い。

18時にはパタンパタンとパソコンを閉じて居酒屋さんに入れば、隣の席も後ろの席もみんな知り合い(!)。町全体にオープンな空気感が流れている。波佐見焼がいちメーカーにとどまらず、地域全体で発展を遂げてきた理由なんだろうなと感じました。

長崎の小さな町で、ランチに入ったカフェは平日の昼間に、そこそこの席数があるにもかかわらず20〜40代の女性やカップルで溢れていて心底おどろきました。わたしの地元にも県外から絶えず人が訪れる店がいくつかあるけれど、そこにはいつも「世界観」があり「文化」があるなと感じています。たとえ都心だろうが、地方だろうが本質は変わらないのだろうと思います。

「地域編集」に思うこと

わたしがうつわや料理に惹かれるようになったのは、その土地の「風土」を宿しているからなのだと思う。

かつて「地域編集に携わりたい」と思っていたけれど、現実はそう簡単ではなくて。結婚によってその土地から離れることになったり、出産を機にひんぱんな出張は難しくなったり。物理的に通うことが難しくなったときに、外から来た人間がやいのやいの口を出ししてコンテンツを作るのは失礼なことだな、と思っていました。

でも、今回こういう機会があって、頑なに0か100の二者択一にしなくてもいいのかな……と少し思うことができました。わたしのなかで地域編集との向き合い方に少し変化が訪れた気もします。

ずっと日本に住んでいて知った気になっていても、まだまだ知らないことだらけ。やっぱり地域って、ローカルっておもしろいし、もっと知りたい!という気持ちがますますわいた取材でした。

波佐見は量産の産地
波佐見町を舞台にした小玉ユキさんの漫画『青の花 器の森』にも出てきた風景
町のあちこちに今も数多くの窯元が点在している
会社や公道のエクステリアにはやきものがたくさん使われている
トイレの水うけ
ちゃんぽんおいしかった〜!太麺愛。カステラ、皿うどんと並び、しばらくわが家の長崎ブームは続きそうです
自宅用にティーポットを購入。そこそこ容量もあって洗いやすいのが気に入っている。そして、なんといってもお値打ち!(元値6000円くらいがアウトレットで4000円ほどに)

波佐見焼の窯元さんを取材した記事が公開中

長崎県波佐見町から、400年の歴史を持つ波佐⾒焼の魅⼒を伝えるWebサイト『Hasami Life』にて、窯元の「和山」さんを取材しました。
連休中のおともに、ぜひご覧ください。

<前編>はこちら

<後編>はこちら

まだまだ波佐見、ひいては焼きものの世界の入り口に立ったばかりだけど「うつわの産地、窯元取材」はずっとやりたいことでもあったので、とってもうれしいご依頼でした。

「波佐見焼陶器まつり」は5/5まで!

波佐見町では4/29〜5/5まで「波佐見陶器まつり2024」まっただ中!
わたしもいつか行ってみたい〜!とその様子をSNSなどで追っています。

陶器まつり2024の最速!?レポートも公開されています。

例年、人口1万5000人の町に30万人(20倍…!)が訪れるのだそう。波佐見町までは福岡空港からバスで1時間ちょっとの距離。

お近くの方、九州方面へ帰省中の方は、ぜひ足を運んでみてください〜!

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