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「賢い人の秘密」を読む - ②賢い人は、なぜ賢いのか

さあ、土曜日だ。
土曜日は、哲学的な目線で、精神・社会・人生などの形而上的な世界の原理を探求していこうと考えている。

現在はクレイグ・アダムスの「賢い人の秘密」を読み進めながら、ボクが受けたインスピレーションを言語化して書き連ねている。

ご興味おありの方はお付き合いいただけると幸いだ。


「賢い人」とはどんな人なのか

クレイグ・アダムスは、この本を「賢い人」の定義から始めている。

多くの人は、学ぶことが好きだ。
このnoteのユーザーの皆さんは特にそうだろう。最近流行っているSNSの多くは動画を共有するものだ。しかもショート動画と呼ばれる数十秒のものが主流になってきている。そんな世の中の流れの中で、ここに参加されている皆さんは、比較的長文のテキストを読むことに魅力を見出している方たちだ。

クレイグ・アダムスは、この本の冒頭「はじめに」の中で以下のように述べている。

これは私見だが、働き口を見つけるとか、新しいキャリアをスタートさせるといったことが目的でないとすれば、人が学びの先に求めるものは誰しもどこか曖昧だろう。そして皆頭を抱える。精を出して勉強しても、それが賢さにどうつながるのかわからない、と。
人は、世界の歴史にせよ宇宙の営みにせよ、何かを学べば感動するし、面白いとも思う。私たちはあらゆる知識に魅了される。でも、私たちが本当に求めているのは、もっとミステリアスで捉えどころのない何かだ。それは、知識の合間に息づいているもの。知識よりも深淵なもの。つまり知性である

クレイグ・アダムス著「賢い人の秘密」 -はじめに- より

「知性」を辞書でひいてみると、以下のような説明がされる。

ち‐せい【知性】
読み方:ちせい

1. 物事を知り、考え、判断する能力。人間の、知的作用を営む能力。「—にあふれる話」「—豊かな人物」
2. 比較・抽象・概念化・判断・推理などの機能によって、感覚的所与を認識にまでつくりあげる精神的能力。

「知性」に似た言葉 : 才智・知能・知力・智力・インテリジェンス

デジタル大辞泉 より

そう、賢い人とは、単に物事を知る(もしくは知っている)ということだけでなく、「知的である」=知り得た知識をベースにして、自ら考えて判断できる能力を持っている人のことを指す。つまり、常日頃から「知性を磨くという行為を行っている人」だと定義することができるだろう。

知性を磨くための戦略

クレイグ・アダムスは、知識を得ることについて「くじ引きのようなもの」と表現している。ボクたちは、学校に通っている間、教育制度の下に一定の内容の学習を行うが、卒業してしまうと、自分で何をどのように学ぶかを選択しなければならない。しかし、その選択肢は無限に存在する。

人が一生の間に手に取れる本は、世の中に出回っている物の中のほんの一部だ。なので、多くの人は学校で習ったことをベースにして、キャッチコピーが魅力的なものや、今流行っているものを取り入れていこうとするが、それでも、どんな学識や造詣に出会えるかは「運次第」ということになる。

そうなったときに、「知識を深める」という戦略から「知性を磨く」という戦略に切り替えるのが良い、というのがクレイグ・アダムスの主張だ。そのためには、知的な人がどのように思考しているのかを学ぶことが重要である。そして、それが知性を磨くことの本質であると説いている。

そして、クレイグ・アダムスが、その学ぶべき「知的な人」の代表として挙げているのがアリストテレスだ。

アリストテレスは、人が真実を求めて考え、議論し、説明、証明しようとするプロセスについて、人類史上初めて記述した人である。アリストテレスが生涯をかけて築き上げた数々の思想には、知の結晶が燦然と輝いている。それは思考の設計図と呼ぶべきものであった。

クレイグ・アダムス著「賢い人の秘密」 -はじめに- より

来週から、この本に書かれている(アリストテレスが王アレクサンドロスに伝授したとされる)6つの知恵について読み進めていこうと思う。


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