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「最高や」という魔法の言葉

和歌山県和歌山市で学力と人生力を鍛える学習塾Sophicaを運営しているイカ先生と申します。

Sophicaの理念を簡単に説明すると、「子どもたちが好奇心に正直になって学べる場」です。
子どもに限らず、どんな人にも好きなものや興味のあるものがあると私イカ先生は考えており、その興味の種を育てていくことをSophicaの役割としています。

説明はこれくらいにして、今日のテーマ"「最高や」という魔法の言葉"の話をしていきます。
イカ先生は東京から縁もゆかりものりたまもない和歌山に移住してきたのですが、関西弁という言語の壁は大きく感じました。
余談ですが、和歌山県民は敬語を使わないことが多いそうです。
むしろ、敬語を使われることが敵意と感じることもあるらしく、関東人の僕にとってはそれが大きな罠でした。

そんな関西弁ですが、親しみやすさで言えば標準語の比にはならず、自分自身が話すことは少ないですが、話しかけられるのは非常に心地よいです。

イカ先生の学習塾では、通常の国数英の授業に加えて、ボードゲーム教室という無学年制の授業を実施しています。
毎月ボードゲームを決めて子どもたちとワイワイ遊んでいるのですが、今日はその授業のエピソードをお話したいと思います。

ボードゲームといえば、多くのゲームがプレイヤー間で勝利を競い合うものです。
ときには自らの勝利のために他プレイヤーの損になるようなこともしなければなりません。

「人にやられて嫌なことはしないように」
学校で僕らはこんな言葉をかけられて育ってきましたが、ボードゲームではやられて嫌なことを他の人にしなければならないことも多々あります。
なぜなら、そうしなければ自分が勝てないから。

ボードゲーム教室で、イカ先生が(自分の勝利のために)とある生徒にとってマイナスとなるような行動をしたときのことです。
その生徒は「◯◯された、最高や」と言ったのです。
自分の耳がおかしいのか、その生徒がルールを把握できていないのかと思いましたが、そのどちらでもありませんでした。
その生徒は、自分にとってマイナスの行動が起きたにも関わらず、かつその事実を認識していたにも関わらず、「最高や」と言ったのです。

私はなんて素敵な表現なんだろうと感じました。
ともすれば、怒り狂ってしまう生徒もいるだろうに、その生徒はなんと大人なんだろうと思いました。
まだ開業して1ヶ月ですが、ボードゲーム教室を始めてよかったと感じました。

この学習塾Sophicaは、受験を乗り越えるだけでなく、その生徒の人間力のようなものを磨くことも大事だなと思わされるエピソードでした。

その後、その生徒からイカ先生にとってかなりのマイナスになるようなプレイをされたことも加えておきます。

Written By

イカ先生

東京大学工学部卒・東京大学大学院情報理工学系研究科卒。
会社員時代はAIを用いた農作業効率化プロジェクトなどに従事。

2022年に退職後、オンラインにて授業を実施。生徒の定期テスト順位1位などを達成。
2年半の東京↔和歌山間の遠距離恋愛を経て、2023年11月に和歌山県に移住。
完全な他所者を受け入れてくれた和歌山県の方々への恩義と、近年の暗記偏重型の教育に、オンライン指導を通じて感じた危機感から、塾の開業を決意。

日本ボードゲーム教育協会所属。
https://sophica.jp/
https://twitter.com/wakayama_lover

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