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即日設計の解き方_過去問・回答例公開


○ はじめに

こんにちは。組織設計で「茹でガエル」にならないように、noteを始めた意匠設計1年目のYOUです。

私が就活していた2年前の今日、最初の即日設計にの臨みました。その時の緊張感やプレゼンの時の高揚感はまるで昨日のようです。

今日は建築学生が意匠設計で就職活動をしていると、避けて通れない即日設計について、私が思う解き方を解説しています。後半は過去問と私の回答も載せています。

○ 敷地設定によって解き方が違います

一言即日設計と言っても、出題によっては解き方の違いがあると思います。

要求規模の大小の違いはもちろんありますが、最も大きな違いは敷地条件が具体的に提示されているかどうかです。

○ 敷地ありきの解き方アプローチ

敷地条件がはっきり定まっている場合、言い換えれば敷地形状や周辺地域のコンテクストが明示されている場合、解き方のアプローチとして自然に敷地から出発することになります。

つまり、敷地コンテクスト→コンセプト・プログラム→形、です。

産業エリアの海辺の整形敷地の出題に対して、海への眺望を配慮しつつ水を引き込んだアプローチで周辺地域にも開放するリゾート型産業研究施設を提案する、みたいな。

敷地条件や課題施設などの諸要件が具体的に出題されている課題は、比較的に解きやすいと言えますが、それに対応して具体的な制限が多い分、似たような提案が出やすいタイプでもあります。

○ 敷地自由設定の場合の解き方アプローチ

一方、時々敷地が全く定まっていない、3,000㎡ほど規模の敷地を自由に設定して提案せよ、のような出題は、自由度が高い分何を手がかりにすればいいか途方に暮れることがあります。

その場合、逆のアプローチを取ることになります。

まず提示されたテーマに対して、自分がフォーカスする問題をピックアップし、それに対するプログラムやコンセプトを作ります。次にプログラム・コンセプトに応じて形をつくります。最後に出来上がったものに対して、どういうコンテクストの土地にあればいいかを考え、敷地を設定します。

つまり、コンセプト・プログラム→形→敷地コンテクスト、です。

提案ができてから敷地を設定するなんて、現実ではほとんどありえないですが、難易度が高いとは言え、十人十色の提案ができるので、人柄や興味関心がとても現れやすい出題タイプなので、近年このタイプの出題が増えていると感じます。

○ 出題タイプの違いは企業のカラーの現し?

あくまで私が経験した9回の即日設計で感じた傾向ですが、中小規模の事務所ほど、敷地を含めて具体的な出題が多いです。中には、本物プロジェクトの要項を抜粋しただけではないかと思ってしまうほど、極めて具体的な出題もありました(この出題の仕方はどうかなと個人的に思いますが)。

一方敷地自由設定など、抽象的な出題は、より学生の問題意識、人柄を重視しているように思います。興味関心のあることを取り入れやすいように、あえて制限を取っ払ったという意図があります。提示された課題に自分なりのアプローチで提案にまとめ、設計を楽しめる人材をピックアップするための出題と言えます。

○ 過去問課題文

さて、実際の過去問課題を載せます。
前項で言う、敷地自由設定タイプの出題です。

今回公開する課題の時間制限は4時間。
提出物はA3の薄手5mm方眼紙二枚です。
本番のつもりでタイマー設定して練習するのもいいでしょう。

課題文のあとに、私の提案(A3二枚)とプレゼンする時しゃべった内容を載せています。あわせて、その場にいた他の学生の回答概要も載せています。そのバリエーションからご参考になれば幸いです。

では、課題文です。

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