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第2回配信 SBG 2 何事も「自分の好き」から

 私の職場の同僚に、非常勤講師であり、二児の母であり、新体操教室の先生の三刀流の方がいらっしゃいます。地域は詳しくは公表できませんが、地方都市に圏隣接した市町村エリアです。
 新体操教室を開く起業家である彼女がご主人のお給料と合わせれば十分すぎるくらいに収入には困らない、むしろ豊かな生活を送ることができているのに、なぜ、高校の非常勤講師をお続けになるのかと、仲間内での話しになって、お答えいただいたことがありました。

   「新体操を好きでずっとやってきて、結婚後もその特技を活かしたい。自分の住んでいるエリアでは、バレエ教室は多いが、新体操を教える所はない。」
「必ずしも子どもにプロにならせようとして習い事に通わせたいとは思わない親の層が一定数いる。」
母親である彼女は、習い事をさせたいが、ハードルの高いものは困るということを実感として理解されています。
「全国大会出場を目指すサッカーチームとか少年野球団は、親の仕事が忙しいと、チームの保護者会に協力できにくく、気を遣うことに疲れます」と話されました。
「一回の発表会に参加させるだけで10万円を超える『芸術系』のバレエは家計負担が大きすぎます」。
「身体的発育を促したいから『運動系』で、且つ、子どもが止めても初期投資がそれほど多くかかってなく、親として『痛くない』もの。」が良いと話されました。

彼女の場合、親も子どもも「始めやすく、やめやすい」の要素を満たしているものが、たまたま自分の好きな「新体操の教室を開く」ことと一致していたわけです。
私立の中高一貫校の非常勤講師は持ち時間数の拘束以外にも授業準備、会議や頻繁に行われる打ち合わせ等で一日の大半を取られます。それでもこの教師というポジションを放棄しないのは、地方都市とは言え市内にある「私立中高一貫校の先生」というブランドも必要だったと彼女は言います。
子どもを通わせる親は、教室の先生の「出自」に拘ります。「以前に何をしていたのか」、「今、他に何をやっておられるのか」、「子育ての経験は」など。
彼女にとっては、両立が大変であっても、その大変さを上回る親からの「信頼」は、マーケティングの観点からも手放せないものなのです。
 結果的にマーケティングの条件がたまたま揃っていたとはいえ、彼女が続けられる理由は「新体操が好きだから」です。マーケティングの条件が揃っているものを探してから、彼女が新体操教室を始めたわけではないのです。仮に条件が揃っているものが、「チアダンス教室」であっても、彼女が好きでなければ、やり始めることはなかったでしょう。
 そして、最後に彼女が答えてくれたことは、「いつでも笑顔で明るく」無料の見学会にやってくる子ども達やお母さん達に接することだそうです。その笑顔も、好きなことを楽しんでやっておられる先生だからこそ内から生まれる笑顔であることは相違ないでしょうし、教室の先生の「感じ」のようなものを子どもは読み取って、「この教室で習いたい」という子どもの「内発的な動機」に繋がっていることも間違いないでしょう。

ここがサスティナブル!
「好きでないとやり続けれない」。自分の夢の実現は、自分の「好きごと」から、出来る範囲で、身近なものから始めてみましょう。人生のステージが変わっても、好きなことを軸に、やってみたいことに常に挑戦し続ける女性にはサスティナブルな美しさが溢れています。
キミと出会う人は、キミの内面の美しさからくるある種の「明るさ、元気よさ」を感じ取って、キミの周りに集まります。「最後はキミ自身の人となり」です。


Q:「やりたいこと」がわからなければ、どうすればいいの?
A:「やりたくないこと」は「やらない」から始めてみてはどうでしょう。

次回配信のSBG 3へ続く

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