振り返ればぜんぶ通過点

子供はなんて不自由なんだろうと思います。
まず学校に行かなきゃならない。まだホームスクールの制度はないし、何を始めるにも少なくとも中学校までは通っておかないと、自分の身を守るための最小限の知識や経験へのアクセスが限られる。

得意不得意を認識していても、選択の余地はないから、左脳系科目も右脳系科目も、全部必修。

狭い人間関係の中で、出る杭は打たれる。

私は勉強ができて、年上に可愛がられるタイプ、でも協調性がなくて中高生特有のグループ行動ができませんでした。
今思えばいじめのようなこともあって、
ただただ腕時計を眺めて平日をやり過ごしていました。

金曜日の夜家に帰った時の安堵感は、あと2.5日は学校に行かなくていいんだ、と思えたから。

でも、振り返れば、ぜーんぶ通過点でしかありませんでした。

ゴールがどこかは分からないけど、
少なくとも10代の数年間なんて、長い長い人生、あなたの物語のほんの数ページです。

みっともなくてもいいし、周りの人を困らせてもいい、逃げてもいい。

なんとか通り抜けたら、その時の自分には想像もできなかった広い世界があなたのものになってるから。

#エッセイ #中学生 #高校生 #いじめ #8月31日の夜に


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