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繰り返されるパンデミックの歴史🦠

こんにちは!碇です。

今回紹介するのは
繰り返されるパンデミックの歴史
です。


 人類の歴史は、感染症🦠との戦いの歴史でもあるのです。

 パンデミックは何度も繰り返され、そのたびに多くの犠牲者を出してきました。そして、不安や恐怖に取り付かれた人々は、様々な社会現象を引き起こしました。そこで今回は、歴史的なパンデミックのうち、特に社会への影響が大きかったものについて取り上げたいと思います!


1348年ごろ ペスト(黒死病)

 13〜14世紀にはモンゴル帝国がユーラシア大陸の大部分を支配していたため、東西の交流が盛んになりました。今で言うグローバル化「グローバル化」が進んだわけですが、これにより、ペスト菌もアジアからヨーロッパに入ったとみられています。
 1348年頃に流行したペストは 「黒死病」と呼ばれていますが、一説によると、ヨーロッパでは人口の約3分の1が失われたとも言われます。人口が激減したため、領主と農民の力関係も変わり、大きな社会の変化を引き起こしました。
 また、人間の醜さもあらわになりました。恐怖に取り付かれた人々は、「ユダヤ人」や「魔女」が疫病を広めているとして彼ら、彼女らを迫害しましたが、これは、人類の歴史の汚点の1つともいえます。ペストは外国から帰ってきた貿易船によってもたらされることがよくありました。そこで、イタリアのベネチアでは、乗組員や積み荷をすぐに上陸させず、港外に留めておいた上で40日間、ペストが発生しなければ上陸を認めると言う習慣が生まれました。これが現代にもつながる検疫の起源です。

19世紀 コレラ

 コレラはもともとはインドの風土病でした。それが19世紀になって、何度もパンデミックを引き起こしたのは、イギリスがインドを植民地支配していたことと深い関係があります。インドを拠点としたイギリスの貿易船の活動が活発になり、それがアジアやヨーロッパの各地にコレラをもたらしたと考えられるのです。
 イスラム教徒は、一生に一度はメッカに巡礼すべきだとされていますが、イスラム教徒が感染した場合、メッカで他の巡礼者に感染させ、さらに広がっていくということもありました。
 コレラは日本にも、江戸時代末から明治時代にかけてたびたび侵入しました。患者は激しい下痢のため脱水症状を起こし、コロリと死んでしまうということで、当時の人々は「コロリ」と呼んで恐れました。特に1858年の流行時には、長崎に寄港した外国船で患者が発生したことをきっかけに感染が広がり、江戸だけで10万人以上の死者を出したといわれています。幕末に、外国人は追い払うべきという「攘夷」の思想が広がったのも、外国船がコレラをもたらしたと考えられたことと関係がないとはいえないでしょう。
 コレラ菌が発見されたのは 1880年代のことなので、それ以前の時代の人はまだ、細菌によって感染することを知りませんでしたが、1850年代にイギリスのジョン・スノウという人が、ロンドンのある地区でコレラ患者の出た家を地図上に示し、患者がすべて、特定の井戸を使っていたことを突き止めました。その井戸はコレラ患者の排泄物が垂れ流されていた場所の近くにありました。つまり、汚染された水を使うと感染することがわかったのです。このため、下水道の整備が進められるようになり、公衆衛生が大きく改善されるきっかけになりました。

1918〜20年ごろ スペイン風邪(インフルエンザ)

 「スペイン風邪」といわれますが、ただの風邪ではなくインフルエンザです。また、スペインで最初に発生したわけでもありません。発生した1918年当時は第一次世界大戦中で、各国が情報統制をしており、自国の患者数など、都合の悪い情報を隠していました。ところが、スペインは中立国で戦争をしていなかったため、スペイン発の情報ばかりが世界に流れ、「スペイン風邪」と呼ばれるようになったのです。このスペイン風邪のため、兵士も次々に倒れ、各国とも戦争を続けられなくなりました。
 全世界の推定感染者数は5~6億人で、そのうち約4000万人が亡くなったと考えられていますが、「1億人という説もあります。死亡率は2.5%程度とされますが、高齢者よりもむしろ若い世代の方が死亡率が高かったのが特徴です。
 日本でも、40万人ほどの死者が出ました。原敬内閣の時代でしたが、首相自身も感染しています。当時の新聞記事や広告を見ると、マスク着用や「せきエチケット」
が呼びかけられたこと、マスクを不当に高く売ったり、不良品を売りつけたりした者がいたことがわかります。大都市から地方に「疎開」した者もいて、熱海の温泉旅館は廊下にまで人があふれたそうです。また、医療従事者も次々に倒れ、大学病院までが入院を断る事態になりました。「医療崩壊」が起きていたということです。

2002〜03年 重症急性呼吸器症候群(SARS)

 重症急性呼吸器症候群(SARS)は、コロナウイルスの一種が引き起こす新型肺炎で、コウモリから他の動物を経て、人に感染したと考えられています。中国南部で最初に発生し、香港、台湾、ベトナム、シンガポールのほか、遠くカナダのトロントにも広がりました。死亡率は10%程度とやや高く、無症状や軽症の人が動き回って感染を広げるということはなかったため、最終的に死者774人を出して終息しました。

2009年〜 新型インフルエンザ

 豚のインフルエンザウイルスが人に感染したとして、当初は「豚インフルエンザ」ともいわれました。メキシコで最初に発生したため、アメリカ本土・カナダ・メキシコから日本に到着する飛行機の乗客に対しては、降りる前に強制的に健康状態をチェックする「水際作戦」が行われました。それでも関西で、海外への渡航歴のない高校生の感染が続出したことから、大阪府・兵庫県では学校が1週間休校になりました。関西ではマスク姿の人が街にあふれ、他の地域では、関西への旅行自粛が求められました。このときも、コンサートやスポーツ大会の中止、マスク不足といった社会現象があり、感染者の出た学校への嫌がらせも発生しました。
 40代以上の人々は、過去に似たタイプのインフルエンザにかかったことがあったためか、感染者は若い世代に集中しました。そのため、学校への影響は大きく、文化祭の外部公開中止などが相次ぎました。しかし、毒性はむしろ従来のインフルエンザより低く、死者は、日本では約200人にとどまりました。
 今も終息したわけではありませんが、2011年からは、通常の季節性インフルエンザの1つという扱いになっています。これを機に、2012年には「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が制定されました。この法律が改正され、今回の新型コロナウイルス感染症対策にも適用されたのです。

1300年代から世界はウイルスに振り回されていたのですね…今後世界がコロナウイルスに打ち勝ち、マスク無しの生活が戻る事を願います🤲

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