洗濯な日
12時40分。日曜日の下北沢駅。昨日の雨が雲を攫っていったらしく、雲ひとつない快晴と言えた。日向は暖かく、風はほんの少し冷えていて心地よく肌を撫でていく。まさに穏やかな休日と言うに相応しい日和のように感じた。
今日はちゃんと午前中に起きた。9時にだ。多少ズレてるかもしれないが、10時のうちには洗濯機を回していた。今日は少しでもいいから部屋を片付けようと思って、まずは洗濯から手をつけた。この際だ、布団もシーツも枕も洗ってしまおう。洗濯機を2回、回したところで洗剤が切れてしまった。溜まっていた洗濯を一気にしたせいで、洗い終わった洗濯物を干すハンガーも場所もなくなってしまった。洗剤を買いに行くついでに、すぐに乾きそうになくて場所をとる、分厚いパーカーやトレーナー類をコインランドリーの乾燥機にかけようと家を出た。コインランドリーへ向かう近道に住宅街の小道を通るのだが、そこに面している民家とマンションにはバラが植えてあって、ちょうど咲いていた。よく香る品種のようで、深呼吸すると肺がバラの香りでいっぱいになった。その道を抜けるとすぐコインランドリーがある。
コインランドリーには5つほど乾燥機があって、4つは埋まっていたと思う。日曜日の昼はみんな洗濯したをしたがるのだろうか、なんて考えながら、両替機で1000円をくずし、乾燥機に100円玉を4枚入れた。100円で10分。つまり40分時間が出来た。今のうちに洗剤を買いに駅の方へ向かう。
駅に近づくにつれて、日曜日らしい活気を感じるようになった。なにかイベントをやっているのか、左側からアコーディオンと歌声、右側から駅前ビルに置いてあるストリートピアノの音がする。とても賑やかだ。古着市もやっていたからなのか、古着屋の袋を持っている人がよく目につく。いい出会いが出来ただろうか。人が楽しそうなのは見ていてこっちも楽しくなる。私はただ洗剤を買いにきただけだが、なんだかいつもの街が知らない国へ旅行に来たような気分になった。こんな心地いい日に散歩ができるなら早起きも悪くないな、なんて思った。
洗剤を買い、コインランドリーから洗濯物を回収し、自宅へ戻った。乾燥機終わりの温かい洗濯物は気持ちがいい。意味もなく触ってしまう。
ご飯を食べて、洗濯を再開した。残りの洗濯物を洗濯したあと、まずは布団カバーとシーツを洗濯、それが終わったら布団、敷パット、そして枕。その間、部屋に散らかった服を片付けていたが、ラックに掛けるにもハンガーが足りないし、畳んで仕舞う唯一の収納であるベッド下にも入り切らない。まさか散らかっているうちに服が増えるとは…。シーツや布団カバーも後でコインランドリーに持っていくつもりだったから、その時に追加のハンガーと、壁にも掛けられるようにフックをいくつか買って来ることにした。
コインランドリーへ行ってシーツたちを乾燥機かけ、また駅前へ向かったが、少し暗くなってからは、昼間よりも歩きづらく、昼間とは打って変わって、ディープな賑やかさが漂いだした。3連休の真ん中だ。大人がとっても楽しそう。ダイソーで2つ入りのフックを5個と、なくなりそうだったゴミ袋、掃除用のスポンジ、下のスーパーで飲み物を買ったあと、スリーコインズで6本入りのハンガーを3つ買った。どの店内も、道も混んでいて、身動きが取れなくなりながらコインランドリーまで戻り、シーツ達を回収し自宅へ戻った。今日はよく動いたかも。ちょっと疲れた。
布団は一番最初に洗濯するべきだったかも。洗うのが遅くて未だにベランダに干してある。午前10時頃に洗っていたなら乾いてたかな…?夜だから分からないけれど、明日の朝には乾くといいな。つまり今夜は掛け布団なし。そしてマットレスにファブリーズをしようと思ってたのに買い忘れので明日買って来なくては。やっぱり1日では片付けは終わらないみたい。この続きができることをどうか祈ってて。
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