「食品産業に潜む腐敗 真っ黒なチキン」を見て

鶏肉ビジネスの闇について

動物性たんぱく質の最大生産国はブラジル
世界最大の食肉加工工場を持っている

アメリカに住むベトナム出身のウェンさんのように鶏に愛情を持って育てている人もいる

鶏は加工会社の所有物

鶏の管理は大変
鶏は繊細な生き物
快適に育てなくてはならない
ストレスで死ぬこともある
Q.ではなぜそうするのか
A.高い利益をもたらすから

100年かけて早く出荷できるよう改良されてきた
最短42日で出荷だがウェンさんは57日かける

鶏の足を濡らさない理由
それは足すら東南アジアでは酒のつまみとして食べられるから

アメリカでは4大企業が鶏肉産業を独占
・perdue
・Sanderson Farms
・pilgrim’s pride
・Tyson
彼らはインテグレーターと呼ばれる

より多くの利益を生むために食肉加工はインテグレーターが行うが、養鶏には多くの経費がかかるため養鶏農家に丸投げされる現状
インテグレーターは指示するだけの存在
契約した時に説明されたのは収入についてだけで経費については一切説明されなかった

収入は体重に応じて決まる
スーパーでは1羽7ドルで売られているが、養鶏農家は1羽につき37セントしか受け取れない

鶏は牛や豚と違い、価格変動は起こらない、安定してる
牛や豚を育てる農家は個人経営が多い

ウェンさんは収入的には厳しいが、仕事には満足しており、楽しいという

2015年2月17日、大きな事件が起きた
ウェンさんの鶏舎の全ての鶏が死んだ
何者かがヒーターをつけ、換気扇を消した
犯人を見つけることができなかった
鶏の死骸をどうするか、地下水に影響が出るという理由で地面を掘って埋葬することさえできなかった

トーナメントシステム
農家同士を競わせる
体重に対してより少ない餌で育てた農家に対してボーナス
そのボーナスは下位の農家の報酬から引かれる
これがビジネス、これが現実、腐敗している

殺された鶏にすらトーナメントシステムが適用され、ウェンさんは最下位に、、

ジェームズ・ラウリーという男の存在
養鶏農家であったが、会社の手順や規則に従わなかったためピルグリムから解雇された→恨んだ
ウェンさんの事件の犯人となった

ピルグリムは1980ー90年代に成長し、業界トップのTysonに迫ろうとしたが、拡大路線は成功せず2007年に破産した→ブラジルのJBSに買収された

養鶏農家はこのままではやっていけない
見返り(利益)がない
JBSは2014年のブラジル大統領選で1億ドルを融資
政界とも深く癒着

反動物搾取
鶏の命は短く悲惨
改良により成長が早すぎて、歩くこともできない
陽の光も浴びることができない、動き回れば肉が固くなるから
小屋にはアンモニアが漂い、息もできない

新しい養鶏の形を実践する人も現れた
サウスカロライナ州フィリウェスト養鶏場のネイサン・ボッグス
小規模経営で鳥を鳥らしく育てる
広い土地で走ることができる
コストは高く、スーパーでも3倍の値段
こうした農家は全米で1000ある
大企業も注目、パーデュー・ファームズは人道的に育てると発表
しかし変化は穏やか

⭐︎私の感想

鶏肉ビジネスの腐敗を生んでいるのは現場の農家の方々や加工工場の人々ではなく、企業の腐敗したシステムである。彼らは生活のために働くしかない。ウェンさんのように愛情を持って養鶏している人もいる。ボッグスさんのような新しい形の養鶏を行う人が増えれば現状は少しずつ改善されるはず。また私たちも鶏肉を食べるときはボッグスさんの方法で作られた鶏肉を選ぶことが大切である。

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