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三十八話 ミルクとガムシロップとコーヒー。

あまりに甘いコーヒーを飲む私。
それは多機能型アンドロイド理夢の母乳と唾液が入ったコーヒーだった…。
母乳はミルク、唾液はガムシロップになっているのだった。
自分で言ってて、何を言ってるのかわからないが、甘いのは確かだった。

「甘くて、美味しい…」
私は思わず口に出していた。
「美味しいでしょう?お嬢様のお口に合ってよかったぁ…」
自分の方が嬉しそうに、目を細めにっこり微笑む理夢。
「男の人…ご主人様達にはすごく喜んで頂いているんですよぉ〜」
男の人はこういうのが好きなのか…。
まぁ、生乳拝めるだけで嬉しいのだろうけど…。(アンドロイドのだけど)
「追加オプションで、授乳手コ◯もあるんですよぉ〜」
授乳…なんだって?私にはわからない単語だった…。
母乳と言っても、ミルクだし甘くて直接飲んでも美味しいのだろう。

「私の母乳と唾液入りコーヒーの特別提供価格1万円ですぅ!」
私はまだコーヒーを飲んでいて、突然お金請求されてコーヒーを吹いた!
「お金取るの!?」
「言ったじゃないですかぁ。特別サービスだってぇ…」
このクソアンドロイドめ。一杯一万もするコーヒーがあるか…。
せっかく貯めたお小遣いも、あらかた無くなりそうだ。

「ふふふ、嘘ですよぉ、そんなに睨まないでくださいぃ」
なんだ嘘か、よかった…。
「ご主人様ならお金請求しますけど、お嬢様だし、お嬢様私のタイプですし〜」
私、女でよかった…。
「久々に私の相手をしていただいて、本当に嬉しかったですぅ…」
理夢は涙を浮かべ、私の方を見ている。
虹色の瞳が潤み、いろんな虹彩が滲んでいる。
理夢の涙も、何らかの味があるのだろうか?
私は、理夢の涙を指で掬い、舐めてみた。
少ししょっぱい。人間とあまり変わらなかった。
「お嬢様、直接タッチも追加料金ですよぉ〜」
理夢は頰膨らませているが、満更でもないようだ。

私と理夢は、ゆったりできるソファベッドに腰掛けている。
隣あっているので、理夢に触れようと思えばすぐに届く距離だ。
私はずっと潤んだ理夢の瞳に見惚れていたが…。
視線を下に降ろすと、理夢の豊満な片乳が未だに露出していた。
「そういえば理夢。会った時何でもするって言ったわよね…」
私はそう切り出した。
「え?何でも…する…ですかぁ?」
理夢の瞳がまたグルグル回り、輝き出した。
多分会話ログを検索しているのだろう。
「確かに私、言ってますね…」
そうだろう。何でもするって言ってるはずだ…。
私は心の中で、邪な笑みを浮かべ舌舐めずりした…。

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