四百二話 運営の人

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。

『小悪魔の休憩所』と言うお店で…。

二日間、バイトしていた私…。

そのお店は女の子が寛いでいて。

かわいいお洋服を着せられて…。

ミニスカートとかを穿いて…。

ミニスカートの裾から下着が…。

見えそうであったり見えちゃったりして。

めちゃくちゃかわいい女の子の…。

そんな様子をじっくり眺めてる…。

女の子大好きな女性のお客様が…。

お金を支払ってもらうという…。

画期的な?レズのお姉様向けのお店だ。

私もチェックのミニスカートに…。

薄手の制服のようなシャツを着て…。

だらだらゴロゴロしてるだけで…。

お金をもらおうと思っていたのである。

バイトでお友達になった…。

眠子さんのお家でお泊まりしている私。

眠子さんは今流行りのVRゲームの原作者で。

ゲームのシナリオも担当しているという…。

結構すごい人なのであった…。

眠子さんはゲームのシナリオを…。

寝る前にある程度書き上げて…。

私と一緒に寝よう〜という眠子さん…。

私はベッドで眠子さんに抱きつかれて…。

抱き枕のような状態になってしまうのだ。

寝る前に眠子さんが書いている…。

ゲームのテストプレイヤーになってほしいと。

言われたのだけれど…。

私はほとんどゲームをしたことないので…。

(子供の時やったなんとかクエスト以来かな?)

あとは簡単なスマホゲームしかやったことない。

お友達と一緒にやってもいいと言われたので。

初めてできたギャルのお友達藍さんと…。

一緒にゲームのバイトしてもいいかなぁ?

と思う私であった…。

学校ではすれ違いばかりなので…。

もしかしたらゲームの中では一緒にいれそう。

そんなことも考えてしまう私…。

そんなことを考えているうちに…。

私も寝てしまうのであった…。

朝起きて、私は勘違いしちゃって。

自分の家で寝坊しちゃったと思ってしまう。

ここは眠子さんの家で学校も休みだ。

隣では眠子さんがまだ寝ていて…。

ルームウェアの裾から…。

かわいい大きなお尻が丸見えになっていた。

どうやら下着を穿いていないらしい。

寝返りを打つ眠子さん…。

すると今度はルームウェアのチャックが。

開いてしまって、たわわなお胸が…。

これまた丸見えになってしまったのだ。

私は直そうと思って、眠子さんの身体に、

覆い被さったのだけれど…。

そこに運悪く、眠子さんの母親…。

圭子さんがやってくる…。

圭子さんは大声で眠子さんを起こした。

ようやく起きた眠子さん…。

朝食ができてるらしい…。

ふらふらの眠子さんに肩を貸して…。

2人はダイニングテーブルへと向かった…。

ダイニングテーブルには美味しそうな…。

ホットケーキが人数分あった…。

今はパンケーキっていうんだっけ…?

圭子さんの手作りかなぁ…?

ほっかほかの3段重ねのパンケーキ…。

その上にはバターが置かれていて…。

溶け始めていた…。

バターを練り込んで食べるのも美味しいよね。

そしてすごい甘そうなシロップもかけられている。

私はすぐ食べたい!と思ったのだけれど…。

ダイニングテーブルには見知らぬ人物がいた…。

真っ黒なレディーススーツを着た…。

二十代ぐらいの女性だ…。

「眠子にいつものお客様よ」

圭子さんがその女性について言った。

女性は椅子に座って眠子さんに会釈をした。

「あれ?運営Lさんだ〜」

眠子さんはそう言った…。

眠子さんとは知己の仲なのだろうか…?

「おはようございます眠子さん」

謎の女性は朝の挨拶をした…。

運営なんたらさん?よくわからない。

「申し遅れました。私こういう者です」

謎の女性は私に名刺をくれた…。

ゲーム会社運営広報の運営Lという人らしい。

なんで運営Lなんて謎の名前なのだろう?

「それはね〜、この人のコードネームなのだよ」

眠子さんがそう説明してくれた…。

ゲーム会社の人はコードネームで呼び合うの?

そんなことはないだろうけれど…。

「今回のアプデ後のシナリオはできましたか?」

運営Lさんは眠子さんにそう聞いた…。

「バッチのグーだよ、もちろんできてるさ〜」

眠子さんはたわわな胸を張って言う…。

いつもデータで送るって言ってるのに〜。

眠子さんは口を尖らせた…。

「打ち合わせを兼ねて直接お伺いしようかと」

運営Lさんはどこまでも礼儀正しい…。

「冷めないうちにホットケーキ食べちゃいなさい」

圭子さんが言うので、皆いただきますをして…。

まずはホットケーキをいただくことにした…。

もちろん、運営Lさんの分もある…。

なんか打ち合わせと言ったけれど…。

私はここにいていいのかな?と思ってしまうのであった。

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