三百八十九話 シチュー

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。


『小悪魔の休憩所』と言うお店で…。

数時間?バイトしていた私…。

かわいい女の子たちが…。

座って寛いでいるところを…。

かわいい女の子が大好きな…。

お姉さんが眺めるという…。

システムのお店…。

そこで私は隣にいた…。

眠子さんという女の子と…。

お知り合いになった…。

眠子さんは名前の通り…。

すごい眠たそうな女の子で。

私の膝枕で寝てしまうのであった。

私はそんな眠子さんを…。

ナデナデしまくってしまう…。


バイト2日目が終わり…。

私は着替えて帰ろうかと思った。

しかし、眠子さんの家にお呼ばれされ。

眠子さんの家に向かうのであった…。

眠子さんの家はこのビルの最上階に…。

あるらしく私は眠子さんの後に着いて行った。

5階に眠子さんの家はあって…。

私と眠子さんはそこに入っていく…。

ビルの一室なのに…。

中は普通の家の内装なので…。

私はすごい不思議な気持ちになった。


眠子さんのお母さんが…。

夕食を作ってくれるらしいので。

それまで眠子さんの部屋で待つことに。

眠子さんのお母さん…。

マダムKこと真門圭子さんに…。

このバイトを斡旋してもらったのだ。

お給料ももらっているので…。

私の雇い主ということになるだろうか?

それで、夕食までいただいてしまうとは。

私はなにか緊張してしまうのであった。


夕食が出来上がるまで…。

私は眠子さんが用意してくれた…。

ルームウェアに着替えることに。

私は青いモコモコルームウェア。

フードがイルカさんになっていた。

私がこんなかわいいのを着ていいのだろうか?

眠子さんはピンクのルームウェアで…。

フードが羊さんになっている…。

眠子さんらしくて、すごいかわいい…。

私はフードが恥ずかしくて…。

かぶっていないのだが…。

眠子さんはフードをかぶって…。

すでに眠そうであった…。

目がとろんとして…。

ゆらゆらしている…。

「眠子さん、もうすぐ夕食だと思うよ」

私は眠子さんの肩を揺すった…。

「あと5分だけ寝かせて〜」

眠子さんは半分寝ているようだ。


5分ぐらいならいいか…。

と、私は寄りかかってきた…。

眠子さんをそのままにした…。

眠子さんの部屋はオタクグッズで。

いっぱいだった…。

アニメのフィギュア…。

アニメ雑誌…。タペストリー。

そういったものが所狭しと…。

飾ってあるのである。

ベッドには抱き枕があり…。

抱き枕には全裸の女の子が…。

プリントされていた…。


眠子さんはアニメのキャラが…。

特にかわいい女の子が…。

大好きなのであった…。

なんか眺めているだけでも楽しい。

眺めていたら…。

そばに真っ黄色な液体が入った…。

ペットボトルがあった…。

私はのどが乾いていたので…。

眠子さん一口もらうよ?と…。

言って一口もらうことに…。

一口ぐらいいいよね?

飲んでみるとなんかすごい変わった味。

私は本当に一口で元に戻した…。

今まで飲んだことない味だな…。

私はとても不思議に思うのであった。


「2人とも。ご飯できたわよ!」

真門圭子さんの声が聞こえてきた。

「眠子さんご飯できたって」

私は眠子さんの肩を揺すった。

けれどもなかなか起きない。

私は眠子さんの脇腹を…。

くすぐってみることにした。

「わかったよ〜。起きるってば〜」

眠子さんはやっと起きてくれた。

私たちは眠子さんの部屋を出て。

ダイニングルームに向かった。

いわゆる台所だが…。

部屋に来る途中に通ったので。

私も場所がわかった。


眠子さんはまだ眠そうで…。

寝ぼけ眼でゆらゆらしているので。

私が手を引いていかなければいけない。

眠子さんってほんとに寝ぼすけさんだ。

どうにかダイニングルームについて。

眠子さんを椅子に座らせた…。

「あら?眠子、すごい眠そうね」

起こしてくれてありがとうと…。

真門圭子さんは言ってくれた。

眠子、起きなさい!と…。

なんと圭子さんはお鍋を。

カンカン!と鳴らすのであった。


眠子さんはむにゃむにゃ言いながら。

ようやく起きたのである…。

お鍋の中にはシチューが入っていて。

圭子さんはお皿に取り分けてくれた。

ホワイトシチューのいい匂いが…。

部屋一面に漂ってきて…。

私はお腹の虫が鳴りそうになった。

「では、いただきましょう!」

圭子さんがそう言ったので…。

私と眠子さんは…。

いただきます…!と言って…。

シチューを食べ始めたのであった。

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