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三十六話 コーヒーとアンドロイドとミルクと。

AI搭載型アンドロイド理夢に、怪しい喫茶店?に連れてこられた私。
そこはカップルがイチャイチャできる、少し淫靡な空間だった。
仄暗い間接照明が淡い陰影を、作り出している。
半個室の座席が所狭しとあり、中を伺う事はできないが男女の囁き声が反響している。

私と理夢は二階の奥の座席目指して歩いている。
階段を登っていると、踊り場にもでかいソファーがあり座れるようになっている。
そこには外国人の男性と日本人の女性のカップルが座っていた。
お互いボディータッチや、キスをしたりしている。
外国人の男性だから、オープンな席でもスキンシップできるんだなぁ…。
私は傍目に見ながら、そう漠然と思った…。

「お嬢様もああいう事したいんですかぁ…?」
理夢がグッと私の腕を、抱き寄せ耳元で囁いた。
ドキッとして、理夢の顔を見返した。
理夢の虹色の瞳に、私の顔が映り込んでいる。
瞳の中心にはハートマークがある。
虹色の瞳はどこかしら潤んでいて、引き込まれそうだった。
理夢は半ば微かに開いた小さな口で、私の耳にふっ〜と息を吹きかけた。
桃の香りが、私の耳の中に充満して脳内まで侵入しそうだった。
私の身体はビクンと、一瞬に跳ね上がった。

「うふふ、お嬢様の身体期待と不安で震えてますね。可愛い…」
理夢にそう言われても、何も言い返せない私。
顔が真っ赤になり、俯くしかない…。
半個室なので、ドアが付いている。
やっと二階の奥の席まで辿り着いた。
ドアを開けると、カップルがゆったり座れるソファーが置かれてその前にテーブルがあった。
「このソファーはベッドにもなるんですよ。寝ながら抱き合うこともできるんですよぉ」
理夢は、にっこり微笑して、そう言った。
「何か飲み物持ってきますね。ゆっくりお話ししましょう…」
そう言って、理夢は半個室のドアを開け出て行った。
私はソファーに座り、待つことにした。
こういう店は初めてだった。(そもそも存在すら知らなかった)
緊張して、固くなっている私の身体。

程なくして、理夢が帰ってきた。
元ネットカフェなので、ドリンク飲み放題らしい。
「お嬢様お待たせ致しましたぁ。お嬢様にはこれをどうぞぉ」
置かれたには、ブラックのホットコーヒーだった。
いつか飲みるようになりたい、だけど飲めない飲み物。
ブラックだと、私苦くて飲めないのよね…。
「お嬢様、ブラックだと飲めないんですかぁ?お子様ですねぇ…」
小悪魔のような笑みを浮かべ、こちらを見る理夢。
「ここからは、特別サービスをさせていただきますぅ〜」
そう言うと、理夢はおもむろにブラウスのボタンを外していった。
大きな胸の谷間と、桃色のブラジャーが露わになった。
いきなり、何をやっているんだ!?
私は驚愕して、さっきより膠着するしかなかった…。

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