スウェーデンでの生活#13 緩やかな船旅と小さな港町
雨が降った日の翌朝、道端の葉に霜が降りて、水たまりに薄い氷が張るのを楽しみに思うようになった。といっても気温の割には寒く感じないので、本格的な「暗い冬」が来るのはまだ先なのか…と考えたりする。日本に戻るまでに、雪が積もって白に染まった景色だとかが見られることを期待。
そんな小雨の多いストックホルムの秋だが、先日、雨上がりに船で北東部にある群島のほうまで行ってきた。乗った船は目的地の名前を冠した「ヴァックスホルム」号。
船内は案外こじんまりとしていた。アナウンスはほぼスウェーデン語だけれど、現在地を教えてくれるモニターがあって一安心。
窓の外には左側に立ち並ぶ家々、右側に森におおわれた岬が見える。移動は思ったよりずっと緩やかで、ついうとうとしてしまう。
意外にも私のように観光目的で乗っている人は少ないようで、本を読んで時間をつぶしている方や、キャンプかトレッキングかといった格好の方などがいた。山遊び、楽しそう…
他の船とすれ違うことも。蒸気船も運航しているはずなのだが、夏が終わって本数が減ったらしく今回は見ることができなかった。
そしてヴァックスホルム島に到着!今はリゾート地になっているとのことで、心地いい田舎の雰囲気が感じられる。撮影は控えたけれど、おもちゃ箱のようなカラフルで可愛い庭付きのお家がいくつもあったり、小鳥の彫刻が添えられたお墓が静かな庭に並んでいたりと素敵なところだった。
絵本から出てきたような街並み。公園にターザンロープやトランポリンがあって、非常に懐かしい気持ちになった。
港町感のある海岸沿い。釣りをしている二人組も。
小さな劇場。中はどんな感じになっているのか、想像をかき立てられる。
日の入りが早いので、帰りの船では夕焼けと夜景を見ることができた。街だけでなくクルーズ船やヨットもイルミネーションのようになっていて、ため息が出るほど美しい。
画質の粗い写真になってしまったが、セーデルマルムの工事現場もフォトジェニックな感じになっていた。
群島の間を縫って進む船旅に穏やかな時間が流れる島の散歩、海から見る街並みの夜景と、ストックホルムの良さを満喫した休日になった。
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