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ホストとはどういう仕事か。

実はわたし、18才から23歳まで
ホストクラブで働いていました。

ホスト始めたきっかけは、
大学にはいったときに思い描いてたキャンパスライフと違ったこと、
心理学を勉強したかったのだが、より多くの幅広い層の人やお客さまと会話できる機会があるなと思ったこと、
高校の頃夜王というドラマが放映されており純粋に興味をもっていたこと、

色んな要因があって歌舞伎町に導かれていきました。今思えば、とても縁があった場所だなと感じます。


ほぼ大学も行かずにのめり込んだホスト業。
気がつけば5年間も業界にお世話になっていました。大学の兼ね合いもあり、アルバイトでやらせてもらっていたのでレギュラーで働かれてるかたに比べるど密度は薄いと思いますが、しっかりと働ききった5年間でした。

その5年間で感じた
ホストとは、について書いていこうとおもいます。別記事では、歌舞伎町のこと、僕が会得させてもらった接客術についてもゆくゆく書いていこうと思います。


ホストとは、ひとことでいうと
お客さまからホストという概念を外してもらい
限りなく勘違いをさせる仕事だと思います。

どういうことかというと、
ホストクラブで、夢のひとときの時間、魔法のかかるような接待をうけて
その対価としてお金をいただくということではなく、
お客さまが想定されるホストという概念を外してよりリアルな関係値を築きお金をいただく仕事ということです。


映画だとわかっててどこか冷めてしまう演出を飛び越えて熱中してもらうためにより巧妙な嘘を演出をして本当と思ってもらうということです。


この感覚は、水商売を割と本気で向き合った方なら皆共通認識かなと思います。そこに情はないのかと側から見れば思われると思いますが、あくまでも僕らは演者で、とんでもなく勘違いをさせる世界なのです。

空気を読み空気を作る仕事ですから、お客さまの全員に対してそういう接客をするわけではないですが、業界の大部分を支えてくれるお客さまにはホストに対して本気で恋をしてもらわないと
大金は生み出されないのです。

最近メディアでも売掛問題やデート商法などで世間を騒がしているホスト問題ですが、
ホストクラブの本質は今も昔もそうたいして変わらないと思います。
ホストクラブはそういう場所でそういう世界観を楽しんでもらう場所として存在しているので、何が正解かはわかりかねます。


もちろん我欲に呑まれ、限度を超えたやり方をしてしまうホストも中には居ますが、そういうホストは刺されたり、訴えられたり、なんかしらの制裁を巡り巡って受けている印象です。

ホストの一番大変な仕事は、なんだと思いますか。
お客さまを作るとき?勘違いさせるとき?一緒に時間を過ごすとき?駆け引きをするとき?お金を使って貰う時?枕をするとき?交わすとき?

全て違います。

お客さまを切るときです。大抵のホストさんはこの部分を雑にしてしまうのですが、
切るまでを丁寧にやって、夢を見てたことに気づかないくらいうまく立ち回るのがホストの仕事の本髄だと思います。この人といた時間は人生の宝になったな。素晴らしい時間だった。そう最後に思って貰いお別れするまでが本当の仕事だと思います。

ホストは夢を売る仕事と言いますが、夢も夢と気づかれなければ現実なのです。夢ではなく、お客さまにとって現実を売る仕事、強烈なリアルを与える仕事だと思います。
ホスト自身は、台本、脚本、演出、衣装、キャスティングなど総合演出を1人でする映画監督です。

もちろん人と人の関係の中でのことなので
うまくいかないときも、拗れてしまうことも沢山あります。
途中でお客さまがいなくなってしまうこともあります。その時は、悲しくなりますし、本当に申し訳なかったと後悔します。

色々と僕自身の目線で書かせてもらいましたが、僕の思うホストとは、
夢を売る仕事ではなく、強烈な現実を与える仕事。だと思います。
キャバクラなんかも真髄は一緒なんだろうなっと思います。

頭も身も心も神経もありえないくらい消耗する仕事なので、それだけの大金を生み出せるし稼げるのだと思います。
今も業界に残って働いてる方々は本当にすごいなと思います。タフすぎます。笑

ではでは〜


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