「あなた達の家族をつくればいいじゃない。」と言うなら

私はひとりっこ。

そして、父もひとりっこ。

祖父は長男。
よって、
幼い頃から
「お前は園田を継ぐんだぞ」
「結婚相手は長男はだめだ。」
と言われ育ってきた。

そして、ときは過ぎ、
長男ではなく、
園田の姓を名乗ってもいいと言ってくれる
素敵な男性に出会い、
彼は夫になった。

父親の不倫

我が家に3人目の子どもを授かったとき、
父の不倫が発覚した。

母は、想像こそしていたが、
まさか現実になるとは思ってもなく
とてもショックを受けていた。

そして、それは私も同じ。

あれだけ継げと言われていた
園田家ってなんだったんだろう?
とショックを通り越して
啞然と
途方にくれる感じがした。


まして、不倫は一時的なものではなく
断続的にずっと続いていたようで

「私が守りたかったものってなんだったの?」
「結婚話のとき、園田じゃなくていいとどうして言ってくれなかったの?」
「園田と名乗りたくない」

とまで思っていた。

母との会話

協議離婚について、母から少し話があった。

「どうしたらいいかわからない」と。

それから、
「理想の親じゃなくて申し訳なく思ってる」と。

親からの「こんな親でごめんね」宣言こそ、
子供の自己肯定感を下げる言葉はないと思う。


いい歳になっても所詮親子。
親には幸せでいてほしいもの。
親にはどんな親であれ、
胸を張って生きててほしい。


「私はあんたが幸せになるなら苗字なんて関係ないと思ってたけどね」

この言葉を言われて、少しカチンときた。

思わず、
「じゃあ、私の味方として父さんに立ち向かってくれた!?」
と声を荒げた。

母は、父が苦手。
父に物申すことができない。

いつもそう。
後出しジャンケン。

「あんたには話したと思うよ?電話で。」

結婚が決まり、
姓についても話がまとまってるところでそんなこと言われて、

「やっぱ、変える〜!」

なんてできるもんか。

ましてや意見のできない母の意見で。

園田家としての
親としての意見ではなく、

あくまで個人的な意見をそんな状況で採用できるもんか。


「結局苗字みたいな外見ばっかり気にしてさ。自分たちの園田家になったらいいじゃないの。」

極めつけはこれだ。

何が自分たちの?なの?


ずーーーーっと謎だった。

私達の園田家ってなんだろう?

園田家を名乗る以上、園田のルールやしきたりがあるじゃないか。

それに縛られたくない。

だからこそ、夫の苗字に変えたい。

それこそ、自分たちの家族になるってことじゃないのか?


そんなことを思っていたら、
とてもとても腹落ちできる点を見つけた。


自分たちの園田家を、といいながら、
我が家のルールにめちゃくちゃ口出ししてくるのはあなた(母)じゃん。

しないでといったことをしたり、
我を通したり、
かといって、
めちゃくちゃ遠慮してきたり、

かき乱してるじゃん。




理想の親ってなんなんだよ。

私は、
子供の行動も選択も
成功も失敗も
すべて
信じて黙って見守ることが

理想の親だと思うんだ。

なにか成し遂げたとか
すごい肩書があるとか
夫婦がとても仲がいいとか

そういう外側の話じゃなくて


親子の関係でいちばん大事なのは

「信頼」

で、


だからこそ、
色々心配で手を出してくれる母の優しさはわかるけども

結局、
母には
ある意味

「信じてもらえてない」

と痛感する毎日を過ごす度、


私には遅れた反抗期がやってきたんだなと
思うくらい

優しく対応できなくなるんだ。







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