見出し画像

オススメ映画を紹介するよ! 大味な洋画編

邦画を中心に見ていると、洋画には規模の大きさとか、それでいてある意味適当な作りとか、大味な魅力のある作品と出会うことがあります。今回は全てNetflixから、多分日本では配信のみっぽい作品を3つ紹介します。あまり深く考えず、休日に見るのにはぴったりな作品かもしれません。時々ネタバレありです。

セーヌ川の水面の下に

初めてワールドトライアスロンシリーズの開催地に選ばれたパリのセーヌ川。優秀な科学者のソフィアは、若き環境活動家のミカから、セーヌ川の奥深くに巨大なサメが生息していることを知らされる。街の中心部が血の海になることを阻止すべく、2人はセーヌ川を管轄する警察のアディール署長と協力することを余儀なくされる。

ひとシネマ

あんまりサメ映画は趣味ではないのですが、Netflix新作で出ていたのでつい見てしまいました。フランス映画です。

セーヌ川を舞台にサメ映画を作ろうと思った人、良い意味で間違っています。めちゃくちゃなんだけど、そのおかげで無駄に映像が美しいです。エッフェル塔など、パリ観光してる気分。

冒頭からグロ度も高く、パニック映画として満足できる作品です。環境活動家のミカがかなり間抜けな論理で事態を悪化させます。パリオリンピックのプレ大会であるドライアスロンの開催が迫り、惨劇を予想させます(予想は想像以上に的中します)

【以下ネタバレ】
それにしてもラストの怒涛の展開は振り切っています。セーヌ川に沈んだ不発弾が爆発し、周辺は崩壊。津波的に街を飲み込み、繁殖した新種のサメが我が物顔に泳ぎ回るというラストシーン。フィクションだからいいんだけど、平時の水位の土手が壊れたとして、津波ほどの波が起こって水没するってあり得るのかなあ。パリの街はセーヌ川の水面よりだいぶ低いの? と言った細かいところを気にしなければ楽しめるサメパニックホラーでした。

アトラス

AI(人工知能)が人間の生活に溶け込み、社会に欠かせない存在になった近未来。優秀だが人間もAIも信用していない孤高のデータアナリストのアトラス・シェパードは、過去に彼女と因縁があり、人類に反旗を翻したAI「ハーラン」を捕らえるためのミッションに参加する。しかし、その作戦途中にアクシデントが生じ、ある惑星に不時着してしまう。そこでさらなる問題に直面したアトラスに残された唯一の道は、AIの「スミス」を信用して手を組むことだった。

映画.com

ジェイローことジェニファー・ロペス主演。歳を重ねましたが自分にとってジェイローは歌手ではなく「ザ・セル」馬の輪切りの印象が強いです。

今作で言うAIは、今流行りの生成AIではなく、AIを頭脳とした人間型ロボットのようなものを指します。とある理由からそれと戦うことになった人間たちは、やはりAIを載せた自律式モビルスーツみたいなのに乗り、AIと思考をリンクさせ戦います。所謂「男の子」が好きそうなマシンの形状や動きにワクワクするし(改造あり)、バディを組むアトラスとスミスの友情が深まる過程も見応えがあります。人間側がほぼ壊滅し、孤軍奮闘し活路を見出していく、王道的なストーリーですね。

ただ、ふと我に帰って撮影の様子をイメージしちゃうと、ジェイローはコクピットの中にいる時間が長く、ほとんど他もグリーンバックだったろうし、役者として楽しかったのかな、なんて要らぬ想像をしてしまいます。

またおそらく日本ではNetflixの配信のみですが、劇場の大画面こそ生きる映画で、スマホの中ではこじんまりとしてしまった気もします。

ブルービートル

大学を卒業したばかりの青年ハイメ・レイエスは希望を胸に故郷へ戻り、世界における自分の目的を見つけようと模索する日々を過ごしていた。そんなある日、エイリアンのバイオテクノロジーが残された古代の遺物「スカラベ」を思いがけず手にしたことで、彼の運命は一変する。スカラベに共生宿主として選ばれたハイメは驚異的で予測不能な力を持つアーマースーツを授かり、最強のスーパーヒーロー「ブルービートル」に変身。世界征服をもくろむ悪者から愛する家族を守るべく立ち上がる。

映画.com

一応DCのユニバース内のヒーロー映画のようです。数が多すぎて見るのを諦めているマーベルと比べて、DCは割と追いやすいので出来る限り見ていますが、ユニバースの構造自体がはっきりしていないようで、他のどの作品とリンクしているのかは定かではありません。

蜘蛛ならぬスカラベに憑依されたブルービートル、様々な能力がこちらも「男の子」の心をくすぐります。それでも敵キャラに苦戦することがほとんどです。先代のブルービートルはバットマン的に科学技術でヒーローになり得た人物で、ガジェットを自作したりしています。終盤に登場する乗り物が、スカラベをモデルとしたもので、個人的には「タイムボカン」のメカブトンを彷彿とさせてテンション上がりました。

もうひとつ、この物語はメキシコ文化圏を舞台としており、陽気なラテン雰囲気と、陰の部分としての格差がクローズアップされています。また死後の世界との境界線が描かれることもあり、DC版「リメンバー・ミー」との評も見かけました。「スパイダーマン」などのメジャー作品とはなり得ませんが、違った角度からは楽しめる作品ではないでしょうか。

この記事が参加している募集

#映画感想文

67,333件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?