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"13"の中にあるもの

ラリーガサンタンデール第17節を終え、依然としてマドリーは単独トップに。2位セビージャとの差は1試合未消化ながらも8ポイントで、まだ序盤とはいえ流石の快進撃だ。


今シーズン新たに復帰したカルロアンチェロッティはスターティングを頑なに固定。強いていうなら右のアンジオとロドリゴが争っているくらいだ。ベンゼマは今節で早々に帰還し、わずか数十分でゴラッソ。大事をとって前半で退いたが、好調のヨヴィッチすらも大きく引き離す圧巻のパフォーマンスを魅せた。
しれっと召集されたベイルは、出場こそなかったものの、次節以降彼の左足に期待がかかる。


本日のKOMはクルトワ。顔画をも恐れない見事なセービング、ハイボールの処理。まあいつものといったところだろうか。彼の凄さは「見てくれ」としか言えない。完壁そのものだ。


また、今日は36歳の10番を抜きには語れない。クロースが若干の不調であった中、ミッドフィールドを支え、支配したのはルカモドリッチ。攻守のテクニックは言うまでもなく、運動量がずばぬけている。一度燃え尽きたバロンドーラーとは到底思えないクオリティだ。一度は抜かれかけたバルベルデや新星カマヴィンガをも引きつけない不可侵な立場の彼は、近頃もう1年の契約延長が噂されている。彼はいつ衰えるのだろうか。


最近は名前が出すぎているほどのヴィニシウスは、今日も2アシスト。アセンシオへの2つのキーパスは、まさに彼の余裕からきてた。自ら打てたシーンも冷静に味方に回し、昨シーズンとの違いを見せつけた。


スタンに移擢されたアセンシオは、インテル戦の勢いそのままに本日も得意な角度からゴール。体は流れながらも軸を残したビューティフルなフィニッシュだった。一つ決めなくてはならないシーンや、後半少し試合に入れていない感はあったが、それでもお釣りのくるゴールだ。彼に最も求められていたものである。


アトレティコはストライカースアレスを前節の負傷の影響で半分以上欠き、いくつかチャンスを作たものの、コレアやフェリックスは精彩を欠くクオリティであった。


スアレスはマドリーから最も点を取っているスコアラーであるが、今節はいまひとつインパクトを残せなかった。強いて言えばがアラバと喧嘩してマテウラオスからカードをもらったシーンが印象的だった。


ダービーを制し、4位アトレティコとの差は13。辛い時期を乗り越え、健全経営が実を結んでいるレアルマドリーの快進撃はまだまだ止まらない。連勝を10(引き分け跨げば12)に伸ばし、予算に余裕のあるマドリーは今冬のトップターゲットにエンバペ、リュディガーのフリ一獲得を据える。彼らの残留交渉は息詰まっており、交沙開始可能とまで20日を切っている。



ライバルの大きな失速、財政難を横目に、過密日程をほぼ全て勝利で終え、今日もマドリーは勝ち点3を得た。次節は1週間後、19位、降格圏のカディス戦である。

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