最近読んだ本

地球上でなぜ人類だけがこんなにも発展したのか。それは「虚構」を信じることができたからである。虚構とは「事実でないことを事実らしく作り上げること。また、作り上げられたもの。作りごと。」である。つまり人間は、存在しないはずのものを「まるでそこにあるかのように想像し、その感覚を他人と共有する」ことができた。例えば、お金、企業、国などである。これらは人類の発展に大きく貢献してきた。これらの虚構を上手く活用し成功してきたのが現在も続く資本主義経済である。お金と銀行システムによる価値創造により設備投資ができるようになり大型の生産設備をどんどん建設していった。大型設備で大量生産することにより生産性を極め、あらゆる物が安く手に入るようになったので、物質的に豊かな世の中が実現された。しかし資本主義は万能ではなかった。経済合理性から外れた課題は解決できない(課題の普遍性が低い=少人数しか困っていない=課題を解決しても儲からない=儲からないなら企業がやる意味がない)し、こんなに豊かな世の中になったのに成長を止めることができていない。いや、資本主義においては成長を止めるという発想自体がなく、いつまでもGDPの増大を追い求めるしかない。また、資本主義経済の副産物として発生した地球温暖化によって人類の存亡が危ぶまれている。資本主義の存続と成長を前提とするSDGsはその解決策ではなく、大衆のアヘンでありそして資本家の免罪符にすぎない。我々は今まさに資本主義を再定義する歴史の転換点に来ている。ヒューマニティによる資本主義のハックと脱成長コミュニズムの実現が望まれる。

サピエンス全史(上・下)ユヴァルノアハラリ

ホモデウス(上・下)ユヴァルノアハラリ

現代経済学の直感的方法 長沼伸一郎

ビジネスの未来 山口周

人新世の「資本論」斎藤幸平

Podcast 「COTENラジオ」お金の歴史 https://cotenradio.fm/category/s12-%e3%81%8a%e9%87%91%e3%81%ae%e6%ad%b4%e5%8f%b2/

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