見出し画像

追憶にするにはまだ早すぎる

こんな未来じゃなかったはずなのに

キミが僕の隣で笑っていた
はずなのに

僕は病み疲れて
アルコールの海で溺れて

こんな朝を迎える筈じゃなかったのに

キミの髪の匂い嗅いで目覚めた筈なのに

キミは煙のように
僕の周りを揺蕩い

思い出だけが妙に鮮やかに僕を締め付ける

さよならなんて言った覚えなんかないのに

キミにちゃんと戻ってとお願いした筈なのに

神様ってやつがもしいるのなら

僕の一番輝いた時間だけ
巻き戻してキミの胸のサラサラした匂いを

思い切り吸い込んで

追憶にするにはまだ早すぎる

愛してあげられなかった
僕をせめて許して

本当はキミのことだけ
縛り付けておきたかったのに

こんな懺悔をしてる僕を
キミは笑って空から見てる

思い出にするにはリアルすぎて、キミの場所から一歩も動けない

こんな未来じゃなかったはずなのに

僕は空を眺めて
キミだけを愛していた

いつかキミのいるその場所で
僕たちを見てる空に翔ぶよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?