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企業ブースでおにぎりを握る?【2010年代のUnityイベントマネージャー回顧録 vol.10】

2018~2019年頃のUnity Japanでのイベント出展で時々実施していたのがおにぎりブースで、今回はその話を記録しておきたいと思います。その名の通り、おにぎりをその場で握って来場者の方にお配りする、というものです。

過去の記事でも書きましたが、BtoBイベントであろうとも飲食は来場者に対して強く訴求できるためおにぎりブースは好評で、チャンスがあれば実施していました。

おにぎりケータリング業者「ごはんとおとも」

「ごはんとおとも」という出張おにぎりのケータリング業者さんがいて、依頼すれば出張してきてくれます。ふわっふわのおにぎりを目の前で握る出張おにぎり屋さんで、目の前で握って出してくれる、そういう部分に日本人はキュンと来るんですよね。味も抜群に美味しいので。イベント運営でちょっと背伸びしたフードを出したいならどんどん使ってほしい業者さんです。

会社にイベントスペースがあると、そこで社内パーティー等を実施する会社もあると思いますが、そういう場にももちろん来ていただけます(冷蔵庫や洗い場を提供する必要がありますが要相談です)

詳しくは「ごはんとおとも」さんに相談していただければと思いますが、おにぎり以外におかずとなる「おばんざい」や筆文字による手書きの看板を用意してくれます。

おばんざいも美味しい
手書きのお品書き

おにぎりの具も相談に応じて用意してくれます。Bitsummitで『カニノケンカ』をPRするときはカニカマ、『キャプテンStarONE』は宇宙がテーマだからエイリアンちっくなイカの柚子塩辛とか、若干のこじつけはしてました。

小善本店の「のりあーと」

「ごはんとおとも」の魅力を引き出すために「のりあーと」の小善本店さんにもご協力いただきました。

のりあーと、カルディとかちょっとオシャレなスーパーでも売ってるんだけど知ってますかね?ここに頼むとレーザー転写でオリジナルの海苔をつくってくれるんですよね。Unityロゴや出展するイベントに関連した海苔を特注で作っていただいていました。写真だと伝わりにくいですが、これが良くできていて驚きがあります。

左がLive2D x Unityロゴ、右が雲丹亭(Unity)デザインの海苔。構造上、「D」の字や右のUnityロゴや円のような「島」になると海苔が取れてしまうので「橋」をかける必要がある。Dの字は島の上下に橋をかけて対応。Unityロゴ+円は全体に斜線をかける形で橋をかけて表現し、耐久性と両立していただいた。また「雲丹亭」の文字は細かすぎるため、文字の表面を削る加工で表現している

ちなみに海苔は「ごはんとおとも」さん指定の海苔(有明産だったかな)を発注して加工してもらいました。表に見えないこだわりが炸裂してましたね。

この一見ぶっ飛んだおにぎりブースの試みはBitsummitやLive2DさんのカンファレンスイベントAlive 2018等で実施したのですがめちゃくちゃ好評でした。

Bitsummit

BitsummitではMade with Unity(Unityで開発された)のインディーゲームのPRとして『カニノケンカ』『キャプテンStarONE』『BATTLLOON -バトルーン-』のロゴやデザインを使った海苔で提供しました。当時の発表がかろうじて残ってましたw(下記リンク参照)


写真だとヘタって見えますが実物は綺麗にカッティングされていました
こちらも写真だと写りがイマイチですが、実物は綺麗にカッティングされていました

開発者の方にも好評でしたが、外国人の参加者や関係者が多かったので、そういう意味でもキャッチーで良かったのだと思います。Bitsummit、京都開催がほとんどなのでなかなか行けてないのですが、イベント関係者や出展者の方はぜひご検討くださいw

SNSでもたくさんアップされました
おにぎりを受け取る外国人の方々

alive

alive 2018では、技術カンファレンスなのにUnityブースはおにぎり屋で出展という意味のわからないことになってたんですが、来場者アンケートではダントツトップで「もっとも良かったブース」という結果でした。

盛況するUnityおにぎりブース

一応狙いはあって……、Live2Dユーザーのアーティストの参加者の皆さんはUnityをよく知らないし、技術的な相談やPRブースがあってもあまり噛み合わないと思ったんですよね。よって認知向上や好感度アップに全振りしておにぎりブースにしたというわけです。

参加者はもちろん、他の出展社や主催のLive2Dの方々にも大層好評で、Unityさんは面白いことやるな~と一目置かれてました。普通にブースを出して即座にライセンスが売れるわけではないし、クリエイターの方々から「Unityはイイ会社、Unityはイイゲームエンジン」と思ってもらうことは大事だと思うんですが、まあ王道の出展活動ではないなと思います……。

一応言い訳しておくとUnity Japanのスタッフがアテンドして技術相談も受け付けてました!

雲丹亭(Unity)おにぎりと雷舞通亭(Live2D)おにぎりの看板を作ったんですよね。ライブツーディーでおにぎりの具をイカのブツ切りにしたんだけど、Live2Dの方にめっちゃウケてたな~(爆)「雷舞通亭(らいぶつうでい)って書いていいですかネ……?」と聞いたら(当時は)ご快諾いただけましたw

書いてて思いますがUnity無茶苦茶するなぁ……。

ちなみに毎回飾り付けで使ってたUnityロゴの入ったちょうちんやお品書きが書かれたバナーは僕がデザインして発注し、使いまわしてました。筆文字のフォントは後に『鬼滅の刃』のアニメで有名になるモリサワの闘龍フォントですね。(何で使い始めたのかもう覚えていない……当時から筆文字で有名だったんだったかな……)

提灯は飲食店などで使われるもので、少しお金を出せば案外簡単に発注できます。ちょうちんの組み立てや片付けがちょっと難しいんですよね。

こうした飲食提供ブースですが、食品衛生法はもちろん、会場や主催者の許可、また設備による制限もあることには留意すべきですね。もしやるとして、事前準備や確認には少し時間がかかることを念頭に置いていただければと思います。例えばCEDECでは運営ルールで個包装必須だったので、ごはんとおともさんには依頼できずでした。しかしそれでも、イベント運営者としては現場で手応えを感じられる施策なので楽しくやれる仕事だと思うのですがw

とまあ2010年代後半にブース出展活動のバズりパターンを確立していたのですが、2020年にコロナ禍に入ったことで、その後は結局仕事をお願いできないままとなってしまいました。現在は絶賛活動されているので、ご興味ある方は小善本店さんと合わせてぜひお声がけしてみてください!

(記事協力:谷川 敬章)


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