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【オープン社内報#28】コレクティブであること

*この文章は日販グループ、また株式会社ひらくのメンバーに向けて書いたものですが、オープン社内報としてnoteに掲載しています。 

 こんにちは。株式会社ひらくの染谷拓郎です。
 6月に入り、プロデュース事業チームに1名、文喫天神に1名と、それぞれ中途入社で新たなメンバーが加入しました。これでひらくは、30名以上が乗り合わせる船になりました。ずいぶんと大きくなったような、まだまだ小さいような。行き先もわからず筏にプカプカ乗っていた頃に比べれば、目指す航路が見えている分、成長できているのかもしれません。でもまだイースト・ブルーにいる感じ。めざせグランドライン。

 5月から一気に新しいメンバーが増えていますが、姿勢を言葉にしたり、共有する時間を増やしながら、「いまのひらくらしさ」が出るようなアプローチを常に考えています。とはいえ、目の前には20以上のプロジェクトが同時進行しているので、具体と抽象、現場と経営を行き来しながら、みんなが自分の持ち場を信じて働ける環境を作っていきたいと思います。

 最近取り組んでいるまちづくり系の仕事で情報収集をしていた際、「コレクティブ・インパクト」という考え方に出会いました。あるプロジェクトを行う際の共創の手法なのですが、これはチームのあり方に転用できると思ったのでここに紹介します。

コレクティブ・インパクトとは社会変化の共創の手法である。
具体的には「異なるセクターから集まった重要なプレーヤーたちのグループが、特定の社会課題の解決のため、共通のアジェンダに対して行うコミットメント」である。
そのアプローチは大きく5つある。
1.その課題に取り組むために関わりうるあらゆるプレーヤーが参画していること
2.成果の測定手法をプレーヤー間で共有していること
3.それぞれの活動が互いに補強し合うようになっていること
4.プレーヤー同士が恒常的にコミュニケーションしていること
5.そしてこれらすべてに目を配る専任のスタッフがいる組織があること

コレクティブ・インパクト実践論 井上英之

達成したい目標、解決したい課題に対して、異なるセクターから重要なプレーヤーを集める。これは現実世界だけでなく、漫画やゲームの構造にもよく使われています。例えば、

1.ひとつなぎの大秘宝を見つけるために、同じ船に乗り合わせるさまざまなプレイヤー
2.行く先々の島で翻弄されながらも、だんだんと何をすべきかを決めて動く
3.キャラクターの性格や強さに特徴があり、協力するとさらに強さを発揮する
4.船のなかで、島のあちこちで彼らはめちゃくちゃ会話をする
5.航海士が海賊団全体に目を配っている。たまにその限りではない

 うーん、まさにコレクティブ・インパクト。この例に挙げた某少年漫画はもちろん、さまざまな作品や映画でこの構造が使われています。ならば、会社の組織運営やプロジェクトの進め方にもこれは適応できるのではないか。そうやって考えていくと、組織としてどうあるべきかがまた明確になってきます。面白いものですね。

 このシートは、先日開催した株主総会に合わせてつくったものです。取締役会に対して「とりしまらない会」をつくったように、株主総会も自分なりの取り組みを考えてみたくて、こうした「達成したい目標、解決したい課題」や「それを解決するためのアプローチ」を言葉にしてみました。思想、それを補足する基準、それらを実行するための手段。

 ああ、書いていてわかってきました。僕はこれを、共創ではなく集合で実現したいんだ。「世界はひとつになれない、そのままどこかにいこう」と歌ったのは星野源ですが、共創は「みんなでひとつになるイメージ」で、集合は「集まるけどひとつにはならない」感じ。ひらくはコレクティブであることを意識して、さまざまなプロジェクトを面白がってみます。これを読んでくださったみなさんも、なにかの取り組み方にコレクティブ・インパクトを意識するとよいかもしれません。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。今日もがんばりましょう。

染谷

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今週の「うれしい」
アニマル・コレクティブの「fireworks」を聴くと夏がはじまるようです。コレクティブコレクティブ言ってたら久々に聴きたくなったけど、やっぱりとんでもない名曲ですね。疲れた夜に聴きたい。

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