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【オープン社内報#9】誰かが叶えてくれる

*この文章は日販グループ、「ひらく」のメンバーに向けて書いたものですが、オープン社内報としてnoteに掲載しています。

日販グループで働く皆さま、こんにちは。株式会社ひらくの染谷拓郎です。

 お盆が過ぎ、甲子園が終わり、「真夏のピークが去った」と口ずさむころ、8月も終わりだなと実感しますね。夕方の風は少し涼しくなってきました。

 いまこの原稿は静岡市蒲原地区にある「トライアルパーク」で書いています。公民連携によってつくられた全国初の取り組みとなり、7月に開業したばかり。僕らはオープニングイベントにも参加させていただきました。

 ひらくで進めている公共プレイス事業では、すでにある公募案件に手を挙げたり、闇雲に自治体に営業をかけるのではなく、なるべくプロジェクトの根っこから入るためのアプローチを試しています。それを進めるにあたり大きなコンセプトとなる「新しい循環づくり」と「モチベーション・インフラ構想」を実現するため、今回ここでトライアルイベントを実施。8月19日から26日まで「公園びらき」というイベントで、今週はずっと外で過ごしています。こんなに日焼けしたのはいつぶりだろう。腕がチリチリしています。

トライアルパークHP
https://trialpark-kambara.jp

静岡市HP トライアルパーク及び道の駅整備事業についての説明
https://www.city.shizuoka.lg.jp/485_000062.html

公園びらきについてのプレスリリースhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000100626.html

 公園びらきとは、海が「海開き」によって海水浴が解禁され、普段の海がより魅力的になるように、公園も「公園びらき」というアプローチによって、より魅力的な公園になるのではないかという仮説の元、さまざまなアクティビティを土日・平日で緩急をつけて企画しました。

 この企画の背景には、公募プロセスをゆるく変革していきたいという思いがあります。公共施設の公募プロセスの初期に行うアンケートやサウンディングでは、ある一部の市民の声しか集まりづらかったり、アンケート項目が決められているため提供者側が結果を恣意的に操作できることなど、さまざまな課題があるとされてきました。それを、ポジティブで自由な声を集められるようにするため、市民の声を集めてプレイスメイキングを行う団体であるneighborgoodさんと一緒に「とげふわマップとひらめきツリー」というワークショップを実施。土日の二日間で250もの声を集めることができました。

 この考え方を適応できれば、公園だけでなく、図書館でも道路でも学校でも「ーーびらき」という形でイベント+声集めを開催し、公募プロセスにおける基本構想や基本計画策定時において、より市民の声を集めやすいフォーマットが提案できるようになります。(思いついた時は興奮しました。社名と合わせて覚えてもらいやすいし)

 とはいえ、それだけでの事業化は難しく、そのポジショニングだけを狙っていくと「ただのイベント屋さん」的な立場になりかねません。ですから、今回の事例を活かしながら「当該プロジェクトのその後の公募プロセスでも参画できるようなスキームをその自治体と一緒に検討していくこと」を実現したいと思っています。(これについては、秋頃に大きな動きがあります。)

 なぜそんなことを考え、成功するかもわからないけれどやろうとしているのか。世の中のどこでも「業界」があり、そのなかで細分化・専門化されたプロフェッショナルたちが独自の生態系をつくっています。そこに飛び込んでいくには、既存と同じやり方では通用しません。いい席はすでに埋まっていて、かろうじて座れる席からはステージがよく見えません。ステージを見るためには、何かしらの手段でいい席に移らなければなりません(お金を出したり、コネを使ったり)。

 いい席に移ることはとても大変ですし、僕は「そもそもそのステージが見たかったんだっけ?」というふうに、なんでも問い直す「そもそも組」なので、自分が本当に見たいステージを新しくつくる方に注力したいと思っています。そうすれば、いまは悪い席しかないけど、そこが特等席になるかもしれない。

 今回、公園びらきを通じてうれしかったことがあります。コンテンツのひとつとして、ソロギタリスト門馬由哉さんをお呼びして、ライブを行いました。彼に依頼した経緯は、7月に行ったオープニングイベントで実施した七夕で「トライアルパークで門馬由哉さんの演奏が見たい」と書いた住民の方がいたから。門馬さんの演奏はとても素晴らしかったのはもちろんのこと、短冊を書いた住民の方がとても喜んでくれたことが心に残りました。僕たちがこの方が書いた短冊に注目しなければこの光景は生まれなかったことを考えると、新しい取り組みのなかで一つ成功事例を作れたとホッとしています。

 やりたいと思ったことやいつかできるかもしれないと心に留めたことは、いつか誰かが叶えてくれます。叶えるのは、自分自身じゃなく誰かです。僕がつくりたいと願う新しいステージも、たくさんの方に共鳴してもらえるものであれば、自然に誰かが叶えてくれるはず。自分だけでは到達できないところに流されていくことを、最近はやっと楽しめるようになってきました。

 ということで、引き続きこの場では妄想を書いていきますね。 
 最後まで読んでいただきありがとうございます。今日もがんばりましょう。

染谷

ーー

今週の「うれしい」
屋台のかき氷を注文するとき、いちごとかメロン味が嫌で「シロップなしで追加料金の練乳だけでできますか?」とお願いしたら、嫌な顔ひとつせずものすごくコッテリした練乳かき氷をつくってくれました。美味しかった。これからもこのスタイルでいこうかな

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