日本はシンプルに人手不足
こんにちは。LAPRASの代表の染谷です。
LAPRASは、今年の9月に4億円の資金調達とともに韓国ITエンジニアの採用市場への進出を発表させて頂きました。
このnoteでは、この韓国のITエンジニア採用市場(日本企業が韓国にいらっしゃるITエンジニアを採用する)への進出の判断をした背景を簡単に書いてみます。
個人的にこの挑戦は、日本の採用市場が抱える構造的な課題を克服するための重要な挑戦だと考えています。
また、世界に目を向けたときに日本の採用担当の方って世界的に見てもスゴイことを日常的にされていると思っていますので、採用担当の方を勇気づける記事になればいいな、とも思っております。
なお、こちらの記事は LAPRAS Advent Calendar 2024 の24日目の記事です。メリークリスマス!
LAPRASのアドベントカレンダー、面白い記事が盛りだくさんですので、他の記事もぜひ眺めてみてください。
日本のダイレクトリクルーティングはアメリカよりも難しい
実はLAPRASでは、LAPRASに登録していただいているエンジニアの方にアメリカなど他国での就業の選択肢を提供することを、数年前から検討していました。
そんな中で、アメリカから日本に進出してきた採用サービスのスタートアップの方が「日本のダイレクトリクルーティングの採用、アメリカよりも全然難しい…」とお話していたことを今でも鮮明に覚えています。
曰く、アメリカではフランクな誘いでも高い確率で「とりあえず話を聞いてみるか」と候補者の方が反応してくれる一方で、日本では「ダイレクトリクルーティングで人を動かすことが本当に難しい…」と嘆かれていました。
アメリカといえばダイレクトリクルーティング先進国というイメージもあり、日本よりも高度な活動が行われていると勝手に思い込んでいたのですが、実態としては日本のダイレクトリクルーティングの方が難しい、というのは驚きでした。
世界的にも難しいことを日々進めている採用担当者の方がより成果を出せるようにするためには、どうすればいいかはLAPRASの一つのテーマでした。
※ちなみに、先日のLAPRAS利用企業が集まったイベントでは「LAPRASが今、一番使いやすい!」と採用担当者に喜んで頂けているという生声をお聞きすることができました。着実に継続していたサービス改善の効果を感じることができ、非常に嬉しかったです。(昔は使いにくいことで有名でしたので…)
需給バランスが日本と真逆の韓国
そんな中、2023年年末に韓国の上場HRtech企業Wantedさんとのパートナーシップを結ばせて頂きました。LAPRAS側は当初、日本のHR系企業よりも進んでいるWantedの採用領域におけるAIの知見を活用させていただくことに主眼をおいてました。
(なお、採用領域のAI活用における日韓の差は法規制の兼ね合いもあります。)
日々、Wantedさんとの連携を深めていく中で、色々と韓国の状況もお聞きして、驚いたことがありました。
「え、エンジニア領域で採用決定の8割が応募経由!?」
この事実をお聞きしてから、いろいろと調べてみると有効求人倍率が日本と全く違うこと、雇用問題が韓国の国家的な課題になっていることなどがわかりました。
同時に韓国の高校生の6割が第2外国語として日本語を学んでいるなど、想像以上に言語的な壁もないこともわかりました。
そのようなことを踏まえて実際にWantedさんとも協働でサービスを準備して、進めているのがLAPRASの韓国採用領域です。(現在はクローズドでサービス提供しておりますが、ご興味あればお気軽にお声がけください)
11月から実際に韓国にいらっしゃる方に向けた日本企業のポジションの募集が始まり、すでに複数名選考に進まれるなど、足元でも徐々に進捗しております。
人手不足とプロフェッショナルな日本の採用担当
9月にあらためてLAPRASを活用されている企業が、実際にどのような採用活動をされているか(LAPRASだけの範囲に留まらず)、数社ほどお聞きする機会がありました。
正直、「いやー、すごいな」と感動しました。
細かい内容は割愛しますが、ダイレクトリクルーティングをどういう対象に、どういうタイミングでアプローチするかを採用サービス外の情報も加味して活動されていたり、面談の質を高めるために候補者の方の様々な面をしっかり確認して面談準備をされていたり…
日本の採用担当は本当にプロフェッショナルだなと感じますし、見聞きした海外の情報を踏まえると世界ではここまでの採用活動はなかなかやられていないんじゃないかな、とも思いました。
ここまで高度な採用活動が求められるのも、ここまでの採用活動をされていても採用できる人数に限界があるのも、シンプルに日本が人手不足なんだと考えています。
他の国でこのような採用活動をしていたら、もっとたくさんの方を採用できるはずです。
だからこそ、今は日本の企業の採用できる対象を拡げていくことがLAPRASに求められる役割のひとつだと考えています。
まとめ
というわけで、LAPRASが韓国採用の領域に挑戦している背景を簡単に紹介しました。
LAPRASは、今後引き続き日本のハイスキルエンジニアの領域でより良いサービスを実現していくとともに、日本の人や企業と海外の人や企業を繋ぐ取り組みを進めていきます。
韓国採用領域は、日本はシンプルに人手不足な中で採用したい企業と転職したい候補者のバランスがアンバランスになっていますが、逆に雇用問題で課題を抱えている韓国の労働市場とのパイプを作っていく取り組みです。
そうすることで、両者の労働市場におけるアンバランスな部分が解消していきます。
そして、それが優秀なエンジニアの方が国境を問わず活躍できる社会に繋がっていくと考えています。
ちなみに、この取り組みをWantedさんと進めているように、LAPRAS単体の力でこれを進めるというよりも、様々なパートナーシップも駆使しながら進めていこうと考えています。(その方が早い)
ですので、一緒に進めたい方がいましたらお気軽にお声掛けください。
また、引き続き国内のITエンジニア採用を進めたい方はお気軽にご相談下さい!
こちらはこちらで国内のITエンジニアのユーザーを増やしていく計画を進めておりますので、より良い採用を進めやすくしてまいります!